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テーマ:洋楽(3364)
カテゴリ:60年代洋楽
60年代に人気を博した英国産ビート・ポップ・バンドのことである。 ジミ・ヘンドリックスがギターを燃やした時に歌った曲は「Wild Thing」というのだが、それのオリジナルを歌っていた人達だよと言えば、「ああ、なるほどね」くらいの答えは返ってくるかもしれない。 映画『メジャーリーグ』でも、それのカバー・バージョンが使われていたので、野球ファンにもおなじみかな? そういえば、「Love Is All Around」はR.E.MやWet Wet Wetがカバーしていましたね。 かく言うワタシも、ジミヘンがらみでこのバンドにたどりついたミーハーでした 演奏はウマくないし、所詮はB級なんだけど、なんかソソられるものがあるんだよねぇ、この人たち。 '64年、イギリスはハンプシャー地方で結成されたトロッグスは、キンクスのマネージャーだったラリー・ペイジに見出され、'66年にデビューしている。 デビュー曲の「Lost Girl」は不発に終わったが、後続シングルの「Wild Thing」が全米1位、全英2位のヒットに輝く。 キングスメンの「Louie Louie」を思わせる単純なリフ、オカリナのとぼけた音色が妙なインパクトを残す佳曲だった。 ガレージ・ロック系の粗雑な演奏、レグ・プレスリーのダーティーな歌唱はパンクの元祖と言えるもので、「Wild Thing」のほかにも「I Can't Control Myself」、「I Can Give You Only Everything」(Themのカバー)、「Night Of The Long Grass」といったガレージ系の名演を残している。 イギー・ポップ、ラモーンズ、R.E.Mなど、このバンドに影響を受けたアーティストは意外にも(?)多い。 チャック・ベリーやボ・ディドリーの曲をカバーするところなどはいかにもこの時代の英ビート・バンドだが、オリジナル楽曲はポップで可愛らしいのが特徴でもあった。 「Love Is All Around」や「Any Way That You Want Me」などの美しいバラードは、彼らのもうひとつの側面(あるいは本質)をあらわすものだ。 「With A Girl Like You」は、'66年7月にリリースされた彼らの3rdシングルである。 作者はボーカリストのレグ・プレスリー。 全米では29位とふるわなかったが、英国では1位を記録した代表曲のひとつだ。 シンプルで人懐っこいメロディ、すき間だらけのガレージ・サウンド、レグのガサツな歌声という組み合わせがとってもチャーミング。 「ぱぱぱぱーぱ~♪」というフレーズには、くだらないと言いつつも、ついつい口ずさんでしまう魅力がある。 演奏時間は2分10秒。ギターはコード・カッティングだけ、間奏もまったくなし、という構成もいさぎよい。コンパクトさを狙ったのか、あるいは単に演奏力がなかったのか。 ともあれ、B級ならでは味わいを持ったこの曲がボクは大好きなのです。 「Wild Thing」のイメージが強烈なために一発屋みたいに思われがちなトロッグスだが、この曲のほかにもヒット曲はそれなりにあったりする。 R.E.Mと共演したり、スティングの結婚式でもプレイしたりしたという彼らは、現在でも活動中だとか。 少しいかがわしいけど実はポップな魅力を持っているバンド。それがトロッグスです。 でもCDは、「ベスト盤を中古屋で安く見かけたらどうぞ」くらいが妥当かも。 つーコトで「With A Girl Like You」を聴くにはここをクリック! ぱぱぱぱーぱ~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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