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テーマ:洋楽(3357)
カテゴリ:70年代洋楽
ルパート・ホルムズの「Escape」もそのひとつだ。 '79年12月22日付ビルボード第1位。 70年代最後の全米ナンバー・ワン・ヒット曲である。 昔、これが収録されている『Partners In Crime』の中古LPを、掘り出し物市の百円コーナーで買ったのはワタシです ルパート・ホルムズはイギリス生まれのニューヨーク育ちというミュージシャンだ。 '47年生まれの彼は、裏方として音楽業界で仕事をはじめ、ジーン・ピットニー、ドリフターズ(もちろん黒人グループの方)、パートリッジ・ファミリーなどに曲を提供していた。 「Tracy」('69年、米9位)のヒットで知られるグループ、カフ・リンクスにも一時在籍してたというトリビアな過去もある。 そんな彼の、自身のアーティスト・デビューは'74年。 1stアルバム『Widescreen』は商業的には失敗したが、そのアルバムを聴いたバーブラ・ストライザンドはルパートの曲を取り上げ、プロデューサーとしても招いた。 その後、ジョン・マイルズやスパークスなどのプロデュースを手掛けた彼は、'78年に名盤の誉れも高い『Pursuit of Happiness(浪漫)』を発表。 さらにその翌年に発表されたのが『Partners In Crime』だった。 「Escape (The Piña Colada Song)」は、そこからの第二弾シングルである。 AOR寄りの軽快なポップ・チューンで、"ピニャ・コラーダ"(←カクテルの一種)という名前を広めるのに一役かった名曲だ。 この曲の一番の特徴は、歌詞がひとつのドラマ仕立てになっている所だろう。 ストーリーを要約するとこうだ。 男は、今の恋人と倦怠期を迎えている最中だ。彼は新しい刺激を求めていた。 ある日彼は、雑誌かなんかの文通広告欄(今でいう出会い系)に載っていたひとりの女性の文章に興味を持ち、アプローチを試みる。 二人はバーで会うことになったのだが、約束の日にバーに入ってきた女性の顔を見て、男は仰天する。 その女性は、飽き飽きしている今の自分の恋人だったのだ。 相手も自分と同じ鬱屈した思いを抱えていたのだ。 この出来事がきっかけで、二人は互いを見つめ直し、そしてやり直すのでした--------じゃんじゃん。 ん~、ライト系短編小説というか、お手軽なハリウッド映画みたいですね。 楽曲的にも、小粋で覚えやすいメロディ、オシャレだけど歯の浮かないサウンドは悪くない。 ルパートの歌声も、いい意味で中庸だ。 秋の夜長に聴くにはちょいとオススメな一曲です。 お供としてピニャ・コラーダがあれば、なお良し。なんちって ちなみにこの曲、「シュレック」、「マーズ・アタック」、「デトロイト・ロック・シティ」など、映画の中で使われることも多いです。 これが収録されている『Partners In Crime』は、他にも全米6位を記録した「Him」や「Nearsighted」、「Answering Machine」などの佳曲が入った一枚。 あるいは「Speechless」、「Terminal」などの名曲も入っているベスト盤で聴くのもいいかも。 なお、現在のルパートさんはポップ・フィールドから距離を置き、劇作家、小説家として活躍中との事。 やっぱりドラマを書くのが好きなんですね、この人 つーコトで「Escape」を聴くにはここをクリック! If you like Pina Coladas, and getting caught in the rain...♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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