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2022年6月18日 少年合唱団フェスティバルの日
友人はスペインのエスコラニア・デ・モンセラート少年合唱団の大ファンなので、今回は(興)奮発したみたいで前から7番目の(42ユーロの)席になっていました。 私達が座って浮き浮き待っていると、後ろの方でエスコラニアが待機しているのが見えました。 あら~~~ん、すらりとした聖歌隊の姿が教会の雰囲気にぴったりなんだわん。 頭によぎるのはこの場面を繊細なファン友のmaaさんやyukaさんが実際に見たら、胸に手を当ててキュン死するかもって事 この姿はもう何回も動画で見まくっていたけれど、この雰囲気の中で彼らを目にするとなんとも神々しく、その美しい行列をカメラに納めるために思わず席を立ってしまいましたが、後で見たらなんと、肝心のカメラが作動していませんでした。 そうとも知らず、居眠りカメラを構えて後ずさりしながら誰かに軽くぶつかり、「パルドン」と謝りましたが、あとで友人から、それは自分が大嫌いな女性ピアノ奏者だったと聞きました。 そんな失敗をしながら団員達が撮れていなかったなんて、まるで今朝のイチゴジャムの悪夢の続きみたい。 その代わり、どうでもいいような場面が撮られています。 これだから素人の撮影は面白くない。 待機しているのはハノーバーの団員達ですが、動画では真ッチロチロになっていた人物が此処ではまぁまぁ、ましに写っていますね・・・・・でもないか。 これぞまさに白人。 団員達が真横に座ってくれているなんて、なんとまぁ嬉しいじゃないですかねぇ。 しかし、このゆったりした心の余裕さ---------思春期真っ最中の1964年にこんな事になっていたら、わたしゃもう興奮で、脳貧血を起こしてぶっ倒れていたかも。 と言う事で、歳を得ることは良い事じゃのう~~。 友人がいつも楽しそうに話すので、今日はレーゲンスよりも身近に感じているエスコラニアの歌声に期待満々になっています。 ゲッ、Fundamenta eins とか言う最初から苦手な不協和音~~~。 でも美しい歌声は期待通りですが、好きそうにもなれない曲で途中でカメラを切ってしまいます。 でも、この動画なら何とか聞けます。https://www.youtube.com/watch?v=Bux3i2T5byw 知らない曲ばかりの中、エスコラニア得有のアヴァマリアが歌われたのは有り難い。 しかし、これは画面を大きくしようとしたら途中で切れてしまって大失敗。 でもこの日記を編集中に、会場で撮影していたChor Gasang がこれを載せていてくれました 💕 こんな綺麗な歌声を実際に聞いてきたんですからねぇ。 あと、もう一つSalve Reginaも良く聞いて知っていましたが、これもどうも慣れる必要があります。 教会中に重く響き渡るオルガンの音響を聞いていたらプーチンの夢を思い出したけれど、そこは少年達の歌声で助かっている。 友人はミサのライヴを良く聞いているので、全ての曲を楽しんでいる様子、ずるいなぁ。 エスコラニアの合唱が終わると今度はハノーバー少年合唱団の出番です。 と言う事はエスコラニアが私達の横に座る---------くっくっくっく。 あ、来た! 実はライヴで放映されるモンセラのお昼のミサを見たブロ友のyuichannさんが、座っている団員達をテルテル坊主みたい、と表現した時に大爆笑して、それ以来、小型のエスコラニアは本当にテルテル坊主にしか見えなくなっています。 でも今日は腕を前に出しているのでちゃんと人間になっていますね。 さて、実は(と横道にずれる)左後ろに座っている合唱団の引率の修道士と友人の間にはこんなエピソードがあるので、友人はその人物を目にしてからコチコチになっています。 リンク 2021年5月のカタルーニャでのハプニング コアのファンが良く陥るように、今はいないこの時のソリストの少年の歌声に友人は心を奪われていて、彼が変声をする前に是非自分の耳で彼の最後の歌う姿を見たいと、スペインにまで飛んで行った時のお話です。 友人がスペインに飛ぶ前からソリスト君に対する熱い気持ちは聞いていたので、どんな感動的な出会いになるか期待でワクワクしていたら、突然現れたハゲの大柄な修道士が少年との会話さえままにならない事態にしてしまったのでした。 コロナの影響もあったのかもしれませんが、ソリスト君にプレゼントを渡した友人に、その大きな修道士が呆れるほど厳しい目を光らせるようになったのです。 友人は贔屓目にならないようにと、他の団員達にもプレゼントを用意していましたが、それをすべてソリスト君に渡したのが規律にでも引っかかったのかもしれません。 それがあって友人は修道士トラウマになったようで、もし今回のコンサートでその人に会えたなら、何とかならないものかと念じていました。 さぁ、ハノーバー少年合唱団の、これも美しい合唱が始まりました。 残念ながらこれも知らない曲です。 これも知らん。 最期は勿論二つの合唱団の合同合唱。 これならドレスデンクロイツが歌っていたのを聞いていたので知っていました。 さぁ、合唱団のコンサートが終わると、エスコラニアの少年軍団に近づく必要がありました。 友人がまだエスコラニアの明日のミサの時間も場所も聞いていなかったからです。 今のチャンスを逃すと、せっかくのビロライを聞かないままベルリンに帰らなければなりません。 私の目の前には大小様々なエスコラニアがいましたが、確かな答えをもらうために、年長らしき少年に声を掛けると、すぐにこちらを振り向いてくれたのですが、あっ、わたしゃ英語が出来ないんだわ! 英語の堪能な友人と来たら、再び修道士トラウマに見舞われたのか、かなり離れたところで固まっているのですよ-----------------今こそ彼女は自分の不安から抜け出すチャンス。 来てよ!今場所を聞かないとビロライが聞けなくなっちゃうよ! エスコラニアの少年も何事かと友人に目を向け、彼女が来ないわけにはいかない状態になっています。 友人は硬い表情で、ぎくしゃくしながらも来てくれました。 けれどその少年は詳しい事を知らず、団員よりも付き添いの人に聞いた方が確かだと気が付き、すぐそばにいたおデブの小柄な修道士に「私はビロライが聞きたいのです。ビロライが大好き。」と、誰にでも通じる最高に単純な英語で自分の意志を伝えました。 その言葉だけで何を望んでいるのか、人の好さそうなその方は直ぐに察してくれたらしく、教会の名前を告げてくれましたが、私は言葉を返す前に友人を突きだしました。 さぁ、そこまで道を開いたのだから、あとはあなたが処理してくれればいいのよね。 修道士さんは確かな情報をくれるために、携帯まで出して場所や教会名を教えてくれましたよ。 ついでに、少年達と写真を撮って良いかも尋ねると寛大な許可を下さいましたので、サインももらう事にしました。 と、その時に気が付いたのが、例の友人をトラウマにした大柄の修道士が私のすぐ横にいたのです。 ハゲの後ろは縮れた黒髪で、濃い髭が生えていて、圧倒的な態度で少年達を指導していました。 頭に浮かんだのは、友人の仕返しも兼ねたちょっとした悪戯で、突然その方に向き直ると、プログラムとペンを突きだして、「オートグラム、プリーズ。」と言ってみたのです。 スペインでは友人に対してあんなに厳しかった彼がどんな反応をするか見ものでした。 するとその修道士君は、何の抵抗もなく、笑顔ですぐにサインをしてくれました。へっ??? 何だかささくれだった防波堤が崩れたような気がして、その方の目の前で、そのサインにハートのマークを付けると、黒ひげの顔をくしゃくしゃにして笑い返してきました。 な~んだ、のれんに手押しってこんな感じで、あっけないねぇ。 ま、でも友人はこれで大丈夫。 少年達もそのサインのハートマークににやり。 サインがどんどん増えて、とうとう一番小さいテルテル坊主が、先ほどの太った修道士殿にダメ押しを喰らってしまいました。 その坊やのがっかりしたような表情に「トゥモロー、トゥモロー。」などと訳の分からない言葉を掛けてバイバイのしぐさ--------何言ってんだろう。 そして、エスコラニアの天使たちは私達に背を向けて、教会から出て行きました。 何処に行くんだろう。 言葉が出来なくて会話のなかった事が物足りなくて、好奇心も手伝って彼らの跡を追いました。 だめだ、この暑さでは、あの子達の足の速さには追い付けない。 少年達は教会の角を曲がり、中央市場のすみを抜けて、ロレンツ教会方面に消えて行きました。 すっかり落ち着いたあと、ハートのマークの修道士さんのサインを見た友人の爆笑は、実に快く私の耳に響いていました。 この続きは近いうちに・・・・ 💕 お詫び:コメントを入れる時、何度も数字の打ち直しを要求されるのですが、スパム予防の為だと思います。 貴方の失敗ではないのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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