Trading Hour
「この都市で暮らしていて、日本と一番違うところは?」と、聞かれることがあったら、私は迷わず、「Trading Hour(営業時間)。」と、まず、答えるだろう。こちらは、お店の閉店時間が早い。飲食店以外のお店、デパートまでも閉店時間が早い。(深夜まで営業のスーパー、一部のホームセンターや家電量販店などは除く)特に週末は、「お昼開店、16時閉店」というお店まである。外から見て、店内にお客さんがいても安心してはいけない。ドアを開けようとしたら、鍵が閉まっていることもある。ちょっと前まで、日曜は、ほとんどのお店(デパートも!)が休業していたと言うから、それを考えると、時間が短くとも営業してくれるだけでもありがたいと思う。例外は、木曜や金曜(地域によって違う)。通常より遅くまで営業しているところが多い。これは、お給料が週払いだった頃(木曜や金曜が給料日)のなごりらしい。お店の前に書かれているTrading Hourをチェックしたり、インターネットでそれを調べたり、お店の人に聞いたりが習慣になりつつある今でも、私達は、このTrading Hourによく翻弄されてしまう。(平日に)ひとりでは行くことの出来ない地域にあるお店に用があったり、ひとりでは決めかねる買い物があったりする週末は、ひたすら時間との戦いになる。14時過ぎると、妙に焦りだしたりして。(笑)いちばん困るのが、夕方、日本食材をきらしていることに気がついた時。そんな時、強い見方になってくれるのがアジアンタウンである。営業時間は長いし、アジアンタウンの八百屋さんでは、大根やニガウリ、紫色だけどシソの葉、グロッサリーでは薄切り肉が手に入る。午前中、出産のお祝いを買いに出かけた後、中途半端な時間に一旦帰宅。お散歩にも早いし・・・そうだ!アジアンタウンに行こう!(我が家から一番近いところは、車で約30分。)そのアジアンタウンにはコリアン系のお店がいくつかある。新しいコリアングロッサリーが出来ていたので、入ってみた。コリアンの若いご夫妻が経営するそのお店は、まだまだピカピカであった。17時になろうとしていたので、「まだ大丈夫でしょうか?」と奥さんに聞くと、「21時まで営業してますから大丈夫。」とのこと。のえぱぱが「平日もですか?」と聞くと、「7日営業で、毎日21時までです。」と驚くべきお返事!とっても働き者のご夫婦である。あるわ、あるわ、韓国食材!アミの塩辛もちゃんとある。こちらで購入したのは・・・・豚バラのスライス(焼肉用だからちょっと厚いけど)・キムチの王様(札に日本語で書かれていた)、ボッサムキムチ・冷凍の冷麺セット・のえぱぱの非常食、韓国ラーメン2個レジで冷麺をゆでる時間を聞いたら(何せ、作り方がすべてハングル文字で書かれていて、全くわからないので)、丁寧に作り方を説明してくれた。「コマスミダ」と挨拶したら、「カムサムニダ」と言ってくれた。帰りに、やはりコリアンの方が経営するパン屋さんにも行った。ここのパンは、懐かしい味がする。商店街や学校の近くにあるパン屋さんのパンのような味で、時々食べたくなる。お店に入ると、「アニョハセヨ」と言われたので、「アニョハセヨ」と挨拶をした。レジにパンを持っていくと、店員さんに「○×△○×△」と韓国語で話しかけられた。「日本人なので、韓国語はわからなくて。ごめんなさい。」と言ったら、「てっきり韓国の方だと思いました。こちらこそごめんなさい。」と、その女性店員さんが照れくさそうに言った。帰りも、お互い笑顔で韓国語で挨拶をして、その店を出た。何となく嬉しかった私は、車の中で、「英語より韓国語を勉強しようかな~♪」と、のえぱぱに言った。「そんなことより、今のお店のTrading Hourは?」「あっ!また聞き忘れた・・・・」珍しく(←かなり強調)、のえぱぱに1本とられてしまった。キムチの王様!