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2008.07.16
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カテゴリ:考察
このクソ暑い中、一丁前に夏風邪なんてもんを召してもーた。
うわ~、めんどくせぇ~とか思ってたら、持病の腰痛まで激しく襲ってきやがった。
今日はヨボヨボ状態で安静にして一日を過ごしたのだけど、過ぎてみれば風邪も腰もほぼ回復。
やればできるやないか、この身体よ。

日頃軽視しがち、というかろくに向き合ってもいない身体のこと。
病気になったり痛い目みたりすると、あぁ、ごめんって、申し訳なく思う。
と同時に、「まず身体ありき」という当たり前の事実を再認識する。
しかしながら学習しないのは、ただのバカなのかそれともまだ若いと勘違いしてるからか。


井上雄彦 最後のマンガ展先日まで上野の森美術館で開催されていた『井上雄彦 最後のマンガ展』に行った際、痛烈に印象に残ったのは、その作品や空間の造りもさることながら、井上さんの体力の凄まじさだった。

この展覧会、これまでの作品(『SLAM DUNK』『バガボンド』『リアル』等)の原画を展示したものではなく。
現在執筆中の『バガボンド』に焦点をあて、「武蔵の死」をテーマにした物語が美術館という空間の中で新たに展開されておりました。

常に新しい表現手法に挑み、それを乗り越えて体得してきた井上さんの真骨頂のような展覧会。
体験せずして死ねんと思いまして。

入場して1枚目の絵、巨大な武蔵の立ち姿を見た瞬間、息を呑んだ。生きとる。武蔵がここにおる。
そこから連なって空間を埋め尽くす大小様々な絵。語られる命。
何度も何度も生唾を飲み込み、人前で泣くのを堪えた。
もれなく全てに意思が宿るその筆致、磨きぬかれた技術、登場人物ひとりひとりへの温かで細やかな愛情、そして圧倒的な量。

なんでこんなとんでもないものをひとりで(ではないが)描き上げることができるんだ、と。
なんなんだこの体力は、と。
畏れ多いことは重々わかっちゃいるが、嫉妬心さえ芽生えてしまう。
畏れ多すぎて入る穴を探してしまうけど、芽生えたその気持ちに安心したりもしてみてみたり。

後から知ったことだが、絵を描くのに費やした時間は1ヶ月そこらとのこと。
もちろんアシスタントさんやスタッフさんの力を得て、チームで造り上げられた空間なのだけれども、まずその体力(精神力含む)に敬服しまくりました。


何かを生み出す行為というのは、マゾ的な作業であるとも思うんです。
「絵を描く」という行為で言えば、耐えに耐え抜いて手を走らせ、次第に出来上がっていく画面に胸を躍らせ、完成と同時に開放されて喜びに溢れる、みたいな。
「この作品を生み出す」という使命感と、ほんの少しの「これが好きだ」という思い(または思い込み)、これらがなければ、単なる拷問と言っても差し支えないような気もする。
それほどに体力を消耗する。でも我慢する。その一寸より先の喜びを味わいたいから。
完全にマゾや。

絵でなくとも。音楽を生むにしろ、仕事で成果を生むにしろ、子供を生み、育てるにしろ。
ですよね。ですかね。


今回の展覧会にあったような大きな絵を描いた経験はないけれど、
あれだけのものを描くには身体と魂のすべてを使わなくてはならないことはわかる。
その体力ぶりが、プロだなぁと思う。

スポーツ選手だけじゃない。全てのプロには体力が必要だ。
と、思った。



体調を崩して身体のことを考え、先日も美術館で身体と体力のことを考えたな、なんて思って、
備忘録も兼ねて久々に更新してみました。



【古賀拓也】







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Last updated  2008.07.17 06:07:31
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