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カテゴリ:のどかな一日
匂いを思い出す。
匂いが記憶を呼び覚ますことがある。楽しい寂しい、懐かしい。 雨上がりの駅の構内の線路がスパークした、溶接の火花みたいな埃くさい匂いが3才くらいのうすぼんやりした記憶を引き出す。 7才くらいでもその匂いを嗅いだ、12才くらいでも嗅いだ、思い出した記憶をも思い出す。 いっぺんにアルバムをごそっと開いて、時間がすぎてく感じ。 匂いの記憶に囚われている瞬間は、視覚と聴覚は自閉モードになっている。自動操縦の飛行機みたいな感じだ。嗅いだ瞬間から数秒間、嗅覚に支配される身体。 運転中だと少し危ない。 気分がいいときや楽しいことがあったときに、弱い香りの線香を嗅ぐようにして、十年くらいになる。 これを繰り返すと、凹んだときでも線香の匂いを嗅ぐことで、スイッチ切り替えられるかな、と期待してるからだ。まだ、制御できてないので、あと10年は続けよう。 昔のヒトは死臭を誤魔化すために、線香を焚いたというけれど、僕は何かを思い出すツールとして匂いを使ってたんじゃないかと思っている。 ヒトはそれほど鈍感じゃない。 そんな感じ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.17 23:10:22
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