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カテゴリ:花 という存在
精魂込めて咲かせたチューリップをいたずら半分で、1000個とか800個とか花をちょんぎったヤツがいます。
多分、小さな社会で追い詰めら続けて、そして多分、追い詰められていることも理解できないほど矮小な経験値と判断力しかもたず、目の前に並んだチューリップを「ばれなきゃなにやってもいい」的な道徳基準で、「こんなことやってるのは多分世界中で俺一人」的な希少価値エリア内自己満足に浸り、TVで報道されて、それがさらに増幅されていい気分。 そいつの今の気分はこんな感じかな。ああ、気持ち悪い。 でも、自分でチューリップを育てている経験から言うと、花がついたらさっさと10cmくらいのところでちょんぎって、束ねて活けた方がいいと思うのです。 理由は、受粉してめしべが膨らみ始めると、チューリップは種を作るために、地中の芋(球根)に蓄えたエネルギーを使い始め、芋がやせ始めるから。 芋がやせると、次の年は、残念ながら花がつきません。芋を充実させるために、チューリップは葉だけを大きく展開させてせっせと光合成をし、翌年花をつけるために芋を大きくしようとします。 カタクリは、7年間もの長い間、葉だけを展開し、うすら寒い木々の中、光合成を続けます。やっと芋が大きくなる7年目小さな紫の花をちょこんとつけます。皆さん食べる片栗粉は、花に注ぐべく貯め続けたカタクリのエネルギーの粉末です。 ユリなどもそうだと思います。詳しくはないけど、大きな花をつけたいときは、前の年さっさと花を切れば良いと思います。球根系の栽培ではそうやって、毎年花を楽しみ、芋を大きくするために、花を途中でちょん切るものなのです。 今回、ちょん切った気持ち悪い犯人をさっさと捕まえて、一回咲いてしまったひょろひょろした奇妙奇天烈な花を早めにちょん切って、真っ当な太陽の光でひたすら光合成させ、2,3年芋を大きくする期間を持てばいいのにな、と思いました。 「誰にも 拍手されなくても やれるかな」と書いた作家がいます。ヒトからなかなかみえないところを、地味にしっかりと充実させていってるヒトは、やがてちゃんとした思い通りの花を咲かせるモンです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.04.14 23:14:49
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