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カテゴリ:映画
おそらくは電離層の異常により2mのバンドが通信できなくなり、月の異常接近による潮汐力の関係で、水位が上がり、人工衛星が落下する世界。
デボン紀やカンブリア紀には、確かに陸地の面積は少なく、また、陸上での生活者も極端に少ない時期だったに違いない。 非常時の発電装置や非常食のようなハムサンドやインスタントラーメン、非常灯や無線機、モールス信号、「海に近いから」災害に備えるという意味ではなく、「汚染が進んでいるから」地球での暮らしを考えよう、という意味なのだろう。 小さい子には、かわいい、こわい、といったそれなりの。大人には、上で書いたような、またそれなりのメッセージが託されている作品だった。 何かの宮崎カントク特集で読んだか聴いたが、この作品でも女性の描き方が特徴的だ。「母」「妻」「恋人」「老女」として描き分けているようで一体化する女性、「海」「地球」に投影する抗しきれない重力としての女性。宮崎作品では、ついぞ、男性キャラは「凜」とした態度はとらせてもらえない気がしてしょうがない。 手描きにこだわり、膨大な時間をかけてアニメートしたこの新作は、一見、5歳児の無垢な恋を描いているようで、ニンゲンの歴史と業、過去と未来、海と陸、星とそこに住むヒトの壮大なスケールで展開されていた。 ジブリ美術館で、今回の手描きに通じる短編「コロの大さんぽ」をみた際に、「スポンサーがないって、こういうことか」と感じたが、今回は作品の告知や宣伝で、飲料水メーカーや日テレがくっついたためか、純粋に創作を貫くためには、変化球をなげなくてはならない場面もあったと思うが、まったく気にならない結果オーライの映像となっていた。 その辺もすごいと思った。 フジモトの所ジョージのアフレコが自然であった。山口智子はさすが女優である。リサらしさに徹していた。長島一茂は、残念ですが下手でした。一茂以外になれていない。奈良岡朋子は、どのおばあさんだったのだろう。ときさんかな。 プロデューサーのヒト集めも凄いと思った。 エンディングロールに、(たぶん)ネコ3匹の名前が載っているのでお見逃し無く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.08.31 22:53:18
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