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カテゴリ:【POP!】のオススメ本
こんばんは、はんぺんです。 夏風邪を引いてしまい、のどと口内炎が痛いです。皆様もお体にはくれぐれもお気をつけくださいね。 さて今回は、『未妊 「産む」と決められない』(河合蘭著、生活人新書刊)をご紹介します。 「産む」にしても、「産まない」にしても、どちらの人生を選ぶのも女性の自由であり、権利であるといわれています。しかし、子供を産んでいない女性のうち、確固たる意志で「産まない」と決めている女性は少数派。実際には、「いつか(条件が整ったら)産みたい」と思いつつ二の足を踏んでいるがほとんどです。「未妊」というのは著者の河合蘭さんの造語で、そうした「身体の条件、社会的な条件は整い心はもう産みたいのだが、頭が産ませてくれない、とても現代的な宙ぶらりんの状態」とのことを指しています。 子供を産んでいない女性なら、積み上げてきたキャリアへのダメージ、職場への迷惑、育児費用の試算総額、パートナーに期待できる育児への協力度など、さまざまな視点から子供を持つメリット、デメリットを天秤にかけて量ると思います。その結果、「今はまだ無理(産めない)」と結論を出すのも不思議ではありません。 こうしたシミュレーションは悪いことではないし、むしろ大切なことなのですが、女性の身体には妊娠・出産のタイムリミットがあります。脳からの問いかけに対して、いつまでもポジティブな答えがだせないまま出産を先送りしているうちに、身体の方はタイムオーバーを迎え、いざ「産みたい」と思った時になかなか授からない場合も…。 本書に「人間には脳と身体のふたつの主人がいる」といったくだりがありましたが、現代の女性ってまさに正反対の意見を持つ脳と身体に振り回されているなと思いました。 確かに出産というのは、身体でするものなんだけど、知らず知らずに頭でっかちになってしまった女性にとって、「できたら産んじゃえ」「産んだらなんとかなる」とはそう簡単には思えないはず(育児放棄や虐待のニュースを耳にすればなおさら)。かといって、脳を優先しすぎると、いざ「産もう」と決心した時に身体がすねてなかなか産めなかったり…。あちらを立てれば、こちらが立たず。出産というのは、脳と身体とどう折り合うかが、実はけっこう重要なのかもしれません。 不妊治療についても詳しく書かれているので、「いつかは産みたい」と考えている女性やカップルは、読んでおくと参考になると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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