現在、体脂肪が測定できる体重計が多く普及していますが、
体脂肪を推定する原理を簡単に説明します。
身体を脂肪組織と脂肪以外の組織に2分し、
胴体をはさんだ2箇所(両足、両手など)に電極を付け、
そこに微弱な交流電流を流すことによって、
電気抵抗(インピーダンス)を出します。
この値により全身の脂肪以外の組織の重量を
計算式から推定します。
体重からこの値を引くと脂肪量が計算され、
そして体脂肪率が計算されるという仕組みです。
この原理を知っていると、
体脂肪が測定条件により異なることが理解できます。
すなわち、電流は水分の多い脂肪以外の組織を通り、
水分の多寡により電気抵抗が変動します。
例えば、水分が多い
(多量の水を飲んだ時、全身のむくみ、夕方など)と
電気抵抗が低下し、相対的に体脂肪率が低下します。
逆に、水分が少ない
(脱水時、起床直後、下痢など)と抵抗が上昇し、
体脂肪率は上昇します。
体が脱水気味になっている早朝起床時は
電気抵抗が高くなり体脂肪率が高く測定されます。
このような家庭用の体脂肪計の特性を理解した上で
上手に使いましょう。