なんとはなしの大晦日
子供の頃、我が家でも大晦日には大掃除をするものと決まっていました。本当に小さな頃ですら、子供なりにできる仕事が与えられ、私もそれを一生懸命にこなしたものです。いつのことだったか、家の外回りを掃除していて、道行く人に「感心な子だねえ」などと褒められたこともありましたっけ。 もう少し大きくなって、自分の部屋が与えられるようになると、これはもうとにかく自分の部屋の大掃除が大晦日の大仕事。いつのまにやら乱雑になってしまった本棚の本を並べ直し、机の引き出しを一度全部引き抜いて一段ずつ整理し、洋服ダンスを片づけ、部屋全体に掃除機をかけ、窓ガラスを拭き、そして古いカレンダーを新しいカレンダーに替える頃には、もう部屋中がピッカピカ。それは何とも言えずいい気分なもので、新年を迎える準備ができたなあという実感があったものでした。 ああいう本格的な大掃除というのをしなくなったのは、いつの頃からでしたか・・・。多分、名古屋の大学に赴任し、実家の自分の部屋が一年経ってもさほど乱雑にならなくなってからですかね。 また大学に勤め始めてから、年末・年始があまりのんびりした時間ではなくなってしまったこともあります。指導学生の卒論提出が1月10日なもので、実家に戻っても、私はまだメールを使って学生の卒論を読み、添削をしなくてはならない。締め切り真近で学生も必死ですから、当然私も必死です。 そうやって私も世間も、みんな忙しくなって、年の区切りというものが、段々曖昧になっていくんでしょうなぁ。 実際、今日も私は、午後、母を手伝ってちょっと買い出しに行っただけで、あとはろくに掃除もせず、ひたすら卒論指導に追われ、そして一息ついたところでちょっとK-1とプライドを見(実は私は子供の頃、角界に入るか、プロレスの世界に入るかで真剣に悩んだほど格闘技好きなもので・・・)、それで終わってしまいました。我ながら、情けない・・・。 一年の節目節目に、形を整えて、居住まいを正す。そういうことを続けていくのはなかなか難しいものですなあ。 ま、今日は終わってしまいましたけど、明日は元日。せめてこの日だけは、きちんとした祝い方で、新しい一年の幕開けを祝いたいものです。・・なんて、そんなことを口では言いつつ、そもそも明日の朝、早起きすること自体、超夜型の私には難しいのですが・・・。 それはともかく、一応、ここで古い年の区切りを付けましょう。皆様、この一年間、このブログを贔屓にして下さいまして、誠に有り難うございました! 来年もまたよろしくお願いします。それでは、どなた様も、よいお年をお迎え下さい。