地方活性化の妙薬
「地方の活性化」というのが、次の参院選の焦点のひとつなのだそうで、「活性化に積極的に取り組んでいる地方に交付金を重点配分する」という自民党案と、「あれこれ口出しせず金を出し、後は各地方の自助努力に任せる」とする民主党案の対決になるのだとか。 ま、どっちもどっちですよね。だって、民主党案のように「自助努力に任せる」ったって、何をどうすれば活性化するのか、地方自治体には分かってないわけですし、自民党案に従って地方に企画を出させたら、どうせまた「国際的な音楽会が開けるホールを建設します!」なんて案が通ってしまって、箱モノ行政がまかり通ることになるわけですよ。 それにしても、政府のやることっていつでも同じですなあ。国立大学改革もそうですけど、「お金の配分」のことしか考えてない。で、配分するお金が少なくなってくると、交付金減額のために一番説得力のある大義名分を探すことしか立てる策がない。 もうちょい本質的に地方を活性化するためのアイディア、出せないもんですかね・・・。 ワタクシだったら、地方の課税権を強化し、税率を好き勝手に決められるようにしますけどね。で、それぞれの地方が「お宅の会社、うちに工場移転してくれたら、地方に支払う分の税金いらないよ」と言えるようにする。そうした税制上の有利さで、例えばトヨタのような大メーカーが何千人って社員を引き連れてその地方に引っ越してきてくれたら、相当な経済効果が見込めるんじゃない? あるいはね。過疎の町一つ、アメリカにあげる、というのはどう? アメリカの企業を徹底誘致して、アメリカ人住まわせ、日本国内に本物のアメリカの町を作っちゃう。学校も大学も教会も作らせてあげましょう。彼らに好きなように町づくりさせれば、きっと素敵な町が出来上がるんじゃないかしら? もちろん、公用語は英語。そしたら、その異国情緒に憧れて、その町や町の周辺に日本人もどんどん住むようになるかも。過疎なんて一発解消間違いなし。アメリカ人で成功したら、別な自治体は「じゃ、うちはスウェーデン村で」とか、「こっちはイギリス村じゃ」なんてことになったりして。 大体ね、「軽井沢」なんか欧米系の外国人が住んでいたから洒落た町になったわけでしょ?鎖国中の江戸幕府だって、長崎・出島を作ったじゃないですか。だったら、そういうのを現代に再現しちゃえばいいじゃん? もともと欧米諸国ってのは緯度が高いところにあるんだから、気候的には青森とか秋田とかに近いわけで、その辺に外国人町が出来たら、一番過疎の危機にあるところに人が入っていい具合ですわ。 ・・・なーんて、ね。 あるいは、もう江戸時代みたいに、人は生まれた県から他の県に移ってはいけない、という風にしちゃうとか。脱藩者は厳しく処分! あ、これが一番簡単か・・・。才能ある奴が地方に残ることになりますし。 ま、それが無理なら、今後、所得税や地方税を納める時には、出身県に納めることにする、というのはどう? 住民票移しても、税金面だけは動かせなくしちゃう。そうして、地方から東京に出てうんと働いてお金稼いだら、その税金は地方に行くわけ。いわば税金の出稼ぎですわ。それから、ついでに都会に出た人が出身県に税金納める時は課税率をアップし、地元で働いている場合は税金を安くすることにする。そしたら、少しは地元に留まろうとする人も出てくるんじゃありません? ま、なんでもいいんですけど、単なるお金の配分法考えるより、もっと根本的な策を考えなきゃ。・・・と思うのですけど、読者諸賢のお考えや如何に。