釈迦楽教授の入試制度大改革プラン
今日日、どこの大学も入学者を確保するため、際限なく入試をやるわけですけど、まあ、大学の本道からすると、とんでもないエネルギーの浪費でございます。 大体、センター試験(かつての共通一次試験)をやると決めた時、なんでその一本に絞らなかったのか。それがそもそもの間違いだったのではないかと思うのですが。 ま、共通一次試験が始まった時には、やれ「○×式のテストで受験生の実力が分るものか」とか、そういうようなことがまことしやかに言われておりまして、学者先生方にそんなことを言われると、素人としては「そんなもんかな」という気になり、そのままずっとセンター試験と各大学の独自試験を重ねて実施する方法が取られておりますが、大学の内側から十数年、この両者の関係を見てきた経験から言いますと、はっきり言って両者はほぼ比例してますね。つまり、センター試験の点のいい奴は、独自試験でもいい点を取るのよ。センター試験でボロクソの点を取っているのに、独自試験ではものすごくいい点を取る、というケースはほとんどない。あったとしても、無視していい程度の「誤差」ですな。 要するに、頭のいい奴は、どういう測り方をしてもはっきり分かる。そして、逆もまたしかり、なんですわ。だったら一回でいいのよ、一回で。 大体ね、センター試験は単なる○×試験じゃないし、独自試験が常に良問ぞろいとは限らない。そりゃ独自試験なんて、忙しい大学の先生方が、仕事の合間に作っているんだもん。それに優れた学者が、優れた試験問題作成者であるとは限らないですしね。一方、センター試験の方は、あれは時間をかけて練り上げて作ってあるので、そうそう悪い問題は出ません。 だから、(手間暇の点でも、お金の点でも)大学の無駄を無くすってのなら、もう入試業務を全部センター試験に預けちゃうのがいいと思うんですよね~。 ただ、その場合、大学入試センター試験を年2回やる、というのはあり得るな。夏の試験と冬の試験。大学によって、その両方のスコアを提出させる、というのもあり得るし、あるいはどちらかいいスコアの方を提出させる、というのでもいい。夏の試験だけで青田買いする大学があってもいい。2回やれば、体調不良でたまたまその日、いいスコアが出なかった学生を救済することができるし。 というわけで、このところずっと入試関連業務に追われているワタクシとしては、日本中の国公私立すべての大学が、年2回のセンター入試ですべての入試判定をする、というアイディアをぜひとも提案したいのでありまーす。ま、こんなところで私が叫んでも、なかなか世の中、変わらないんですけどね・・・。やれやれ・・・。