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2022年09月の記事

全30件 (30件中 1-30件目)

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９月卒業の卒業式、からのモスバーガー

今日で９月もおしまい、ですが、今日はうちの大学の９月卒業生の卒業式がありました。　今年は、私のゼミ生の一人が９月卒業をするので、今日は私も一応、フォーマルな出で立ちで卒業式に参加した次第。９月卒業は、３月卒業と違って卒業生の人数もm少なく、華やかさもないので、せめて枯れ木も山の賑わい的な感じにしないとね。　で、ゼミ生と固く握手をして、彼の巣立ちを寿いで参りました。　さて、卒業式自体はもう午前中に終わってしまうので、私はそのまま帰宅し、今日のお昼は外食をすることに。と言っても、昨夜、法要で御馳走は食べたので、今日の昼は軽く済ますことにして家内と近所のモスに行きました。　モスで食べるのも何年ぶりかしら？　３年ぶりくらい？　で、今、モスの期間限定メニューに、「月見フォカッチャ」と「バーべQフォカッチャ」というのがあってので、前者を家内が、後者を私が注文。久しぶりのモスということもあり、結構美味しかった。　とまあ、９月最終日はそんなこんなで暮れていったのでした。

September 30, 2022

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法要

今日は義母の七回忌の法要がありました。　義母が亡くなった日は、私も論文やら学会やらで忙しくて、夜中までかかって論文を仕上げた後、朝一で岡山まで行き、岡山に着いた瞬間に母が亡くなったとの連絡を受け、学会の会議だけ出席してとんぼ返りした記憶があります。あれからもう６年か・・・。　長い読経の間、そんなことをあれこれ思い返しておりました。義理の息子という関係を差し引いても、ろくな親孝行も出来なかったなと。まあ、私たち夫婦が仲良く暮らしていれば、それが義理の父母への親孝行であろうと思うところもありますが。　しかし、義母の七回忌ということは、来年は私の父の七回忌ということになる。まったく月日が過ぎ去るのは早いものですな・・・。　まあ、明日は我が身。今生きている我々も、天に生かしてもらっている間は、精一杯、自分にできることをして、人生を充実させないといかんですな。

September 30, 2022

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初恋の人、来日

先日、実家に戻っていた時に、新聞の地方版の片隅に、私からしたら見過ごせない記事が載っておりまして。　なんと、私の初恋の人が来日するとの報。　かのトレーシー・ハイド嬢が１０月２３日に横浜にやってくると。マーク・レスター氏と共に。　そう、二人は『小さな恋のメロディ』公開５０周年を記念して、来日するのでした。本当は一年前くらいに実施する予定だったのが、コロナ禍で延び延びになっていたんですと。　しかし、そうか・・・。『メロディ』から５０年か・・・・。ワタクシがあの映画を見たのは、７歳とか８歳とか、そのくらいだったもんな・・・。　あの映画は日本では大ブームでしたが、本国イギリスでは大コケだったんですよね、たしか。馬鹿だね、イギリス人も。あの映画が傑作であることすらわからないなんて。アラン・パーカー監督は天才だというのに。　音楽も良かったのよ。CS＆Nの「Teach Your Children」とか。それからもちろんビージーズね。「若葉の頃」とか、今聴いてもほれぼれする。　そして、メロディ役のトレーシー・ハイドがね・・・。なんて魅力的な子なんだろうと、私はマーク・レスターに嫉妬したものでございますよ。　あれから幾星霜、トレーシー・ハイドもマーク・レスターも健在だったのか・・・。そして二人そろって来日。ああ、行けるものなら私も横浜に行って、今現在の二人を見てみたい。お互い、歳を取りましたね、って感じだろうけれども。　まあ、今時の人にはどうでもいい話でしょうけど、私にしたら、地方版の片隅に載っていた小さな記事に、久しぶりにトキメイてしまったのでした。小さな恋のメロディ　ブルーレイ【Blu-ray】 [ マーク・レスター ]

September 28, 2022

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ロールケーキ

昨日、なんとなくロールケーキが食べたいなと思いまして、新東名を使って名古屋に戻る途中、どこかで買って行こうかなと。　で、足柄SA、沼津SA、静岡SAと順に止まって探したのですが、これがね、なかなか思うようなのがない。　探し物って、大概そうですけど、探していない時は、そこら中で見かけるような気がするのに、いざ、それを求めて探すとなると、どこにもない、っていう。　いや、もちろんロールケーキを売っているSAはあるんですよ。だけど、値段がね。ロールケーキ一本が１８００円くらいするとなると、ちょっと高すぎない？って感じになるじゃないですか。まあ３００円差とはいえ、せめて１５００円くらいじゃないと。　で、そういうのがなかなかないなと思いながら、浜松SAに立ち寄ったんですが・・・ありました、ここに。　それはですね創業明治時代という地元の老舗、「入河屋」が作った「純生ロール　アイボリー」という奴。値段も１５００円ちょい。これだ！これこれ！　↓純生ロール　アイボリー　で、これを買って帰って、そして今日、それを食べてみたのですが・・・　う、まーーい！　何が旨いって、スポンジ部分が特に旨い。しっとりとして、卵の風味が強い！　これに適度な量の生クリームが相まって、なかなか絶妙なお味。コーヒーに合うのよ。　ということで、今後、実家から名古屋に戻る時の定番土産になりそうな感じ。入河屋の純生ロール・アイボリー、教授のおすすめ！です。

September 27, 2022

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お役御免

今日、姉が実家に戻ったので、お役御免となることになります。ので、夕食を食べたら名古屋に戻ろうかなと。もっとも、今日の夕食は私が作るんですけどね。今日の献立は、今季初鍋。だから、作ると言っても、簡単なの。　さてさて、四泊五日の介護生活でしたが、やはりアレだね。９０歳を越えた母は、だんだん、出来ないことが増えてきたな、という感じです。　電子レンジとトースターの区別がつかなくなってきて、パンを皿ごとトースターで焼いちゃったりね。ガスレンジの火をつけたはいいが、消し方を忘れて右往左往するとか。　言葉も出にくくなってきて、言いたいことはあるのだけど、うまく言葉が出ずに、途中で「まあ、いいわ」とか言って断念しちゃったり。　それでも、普段接している姉より、私の方が何かと優しいので、母もこの四、五日は楽しかったのではないでしょうか。　まあ、私はたまに来るだけだから優しくできるので、姉のように毎日接していると、お互いに嫌になることもあるのでしょう。だから、私だけ良い子になってしまって、姉には申し訳ない限り。　さてさて、この先、いつまで母は、母でいられるのか。自宅介護が無理になって、老人ホームとかに入らざるを得ない日はいつ来るのか。そんなことを考えると、これからは一回一回の帰省が重要になってくるような気がします。　まあ、なるようにしかならないんですけどね。

September 26, 2022

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メイウェザー・朝倉戦

話題のメイウェザー・朝倉によるエキシビション・マッチを見たのですけど、うーん、やはり格が違いすぎましたかねえ・・・。　体重差もあるし、仮に一発でも当たれば、なんて思いましたが、全然。逆に、メイウェザーの、倒そうとして振りぬいたパンチどころか、軽く当てた程度のパンチで記憶が飛ぶほどのダウンを朝倉は食らっているわけだから、もう、レベルが違い過ぎる。　やっぱり５０戦無敗、あのパッキャオでさえ倒せないメイウェザーって、すごいのね。　よく言われる「L字ガード」とか、目の良さとか、ディフェンスの上手さが強調されるけど、ディフェンスだけで５０戦無敗は達成できるわけもなし。パンチもあるんだね。やっぱ、すごいわ。　ま、とにかく、いかにエキシビションとはいえ、やっぱり超一流の世界チャンピオンに、ボクサー以外が挑むってのは、もうやめた方がいいのではないでしょうか。勝ち目ないよ。

September 25, 2022

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『カモメのジョナサン』の位置づけ

今日も今日とて原稿書き。我ながらよく仕事するよね。　前にも書いたように、今回はもう、章ごとではなく、思いついた順番というか、あ、今日はこの辺りのことについて書き足せそうだな、と思ったところをずんずん書く方式で進めているんですけど、今日はたまたまスポーツ系自己啓発本のことを書いておりまして。　で、長谷部誠さんの『心を整える。』はいい本だなあ、とか書いていたんですけど、この章をどう終わらせるか、章の最後のネタをどうするかで多少、悩むところはあったわけ。　だけど、なんか書いているうちにイメージがわいてきて、あ、ブルース・リーと、スター・ウォーズと、『カモメのジョナサン』で三題噺を作ればいいんだ、とひらめいて、もうそれで決まっちゃった。　こういうのを、言うんじゃない、「天才的」って。　長谷部誠とブルース・リーとスター・ウォーズと『カモメのジョナサン』を結び付けられる奴って、そうはいないよね。だから、ここでネタばらししてもかまわないんだけど。　まあ、とにかく、私としては、『カモメのジョナサン』を、スポーツ系自己啓発本だと位置づけたわけだ。で、そこが分からないと、この小説は分からないんだなあ。　何しろ、この作品を翻訳している五木寛之氏にも分かってないんだから。あの人は、それが分かってないまま、訳しているんですな。だから、ダメなんだけどね。　ま、いいや。とにかく、原稿の執筆に関しては、今のところ至極順調ってこと。この先、いつ詰まるか分からないので、書ける時に書いておかないとね。

September 24, 2022

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『君たちはどう生きるか』再読

仕事の都合で、吉野源三郎の名作、『君たちはどう生きるか』を再読したんですけど、良かったですねえ。これは名作だわ。　これ、私、最初に読んだのは小学校６年生の時で、確か、国語の教科書に一部が掲載されていたんじゃなかったかな？　で、友人の橋本君が、本を買って全部読んで、それで「釈迦楽君、これ面白いよ」と教えてくれた。で、橋本がそういうなら、と思って自分でも買って読んだら、チョー面白かった、っていう。　だから、今回、大分久しぶりに読み返したことになるのだけれど、やっぱり面白いんだよね。そういう意味では、全然子供向けではない。いや、子供向けなんだけれども、あまりにもレベルが高いので、還暦間近な大人が読んでも十分、鑑賞に耐えるというか。　例えばさ、この話って、晩秋から始まって、冬を通過して、春で終わるんだけど、この季節の移り変わりが、小説の内容にきちんと対応しているのよね。秋で物思いにふけり、冬で絶望を味わい、春で再生するという。主人公のコペル君は、そういう順序で成長するわけ。で、その季節の描き方がさ、もう、抜の群なのよ。　あとね、小学生時代に読んだ時には気づかなかったんだけど、コペル君の親友の水谷君の家の描写がすごい。ほとんど、ヨーロッパの貴族みたいな描かれ方をするわけ。今回、その部分を読んで、１９３７年頃の日本の、上流階級社会の在り様を垣間見たって感じ。　あとね、今回は岩波文庫版で読んだんだけど、私が小学校の時に読んだのは、新潮社版（昭和５０年）だったのですが、両者に幾つか違いがある。　コペル君が北見君と初めて遊んだ時、コペル君がラジオ放送の真似をやるシーンがあるんだけど、新潮社版では、巨人対南海戦なんですよね。だけど、今回岩波文庫版で読んだら、そこはプロ野球ではなくて、六大学野球の慶應対早稲田戦だった。もちろん、こちらの方がオリジナルなのでありましょう。　ま、六大学野球の話がプロ野球の話に書き換えられるほど、この小説は長い間、親しまれたっちゅーことですな。　とにかく、まあ、素晴らしい作品。読み直してビックリ。　ところで、岩波文庫版では丸山真男が解説を書いているんだけど、これがね、正直、あまりよろしくない。なんかね、つまんないことを書いているんだよ。　で、せっかく素晴らしい作品なのに、つまらないこと書くなよと思っていたら、さらにひどいことが書いてあった。　丸山はね、この小説に出てくる重要登場人物のひとりであるかつ子さん、水谷君のお姉さんのかつ子さんのことをあしざまに書いているの。あの、コペル君や北見君や浦川君の前で、ナポレオンを絶賛する演説を打つあのかつ子さんのことを。　これで、わしは完全に頭に来た。丸山真男はこの小説のことをぜんっぜん分かってない。こんな奴にこの小説の解説を書く資格はない。　我々が小学生の時、この小説を読んで、いかにかつ子さんにあこがれたことか！　彼女こそ、この小説のヒロインだというのに！　ヒロイン、いや、むしろマドンナか。とにかく、魅惑の女性なんだよ！　それを、軍国主義にいかれた未熟な女で、鼻白むとか書いてやがる。そう書くお前に対して、わしは鼻白む思いじゃ。馬鹿な奴。　ということで、『君たちはどう生きるか』、教授の絶賛お勧めですが、最後の丸山真男の解説の部分は、びりっと破り取ってから読むことをお勧めします。これこれ！　↓君たちはどう生きるか（岩波文庫　青158-1） [ 吉野　源三郎 ]

September 23, 2022

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母の介護で帰京

今日は大学でちょいと一仕事の後、実家に戻りました。　今年９０歳の老母の面倒は、普段、姉が見てくれているのですが、その姉がちょいと野暮用で数日出かけるので、その間、私がバトンタッチで面倒を見るというわけ。　まあ、面倒を見るといっても、寝たきりとかいうのではないので、ただ食事を用意するだけですけどね。　ということで、明日の朝は適当に食べてもらうとして、昼からは私の担当。さあて、献立をどうしたものか。　冷蔵庫を開けてみたら、冷凍うどんがあったので、明日の昼はうどんかな・・・。夜はどうしよう。　まあね、私も結婚前には４年ほど自炊していたし、料理の腕は確かなので、たまにこういう主夫業もちょっと楽しみではあるのですけどね！　それに、スーパーに行けば色々お惣菜もあるし、冷凍食品もレトルトもいろいろな種類がある。そういうのを適当に組み合わせて、適当に手抜きしながらやりますわ。　ということで、明日からの母親孝行終末、頑張ります。

September 22, 2022

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サッカー選手の自己啓発本

仕事上の必要性があって、スポーツ選手が書いた自己啓発本を集中的に読んでいるんですけど、これがね、なかなか面白いのよ。　長谷部誠さんの『心を整える。』は以前に読んで、非常に感銘を受けたのですが、最近読んだのは長友佑都さんの『上昇思考』ね。それから中村俊輔さんの『察知力』も面白かった。これこれ！　↓心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣（幻冬舎文庫） [ 長谷部　誠 ]【中古】上昇思考幸せを感じるために大切なこと / 長友佑都 / 角川書店(角川グループパブリッシング) [単行本]【メール便送料無料】【あす楽対応】【中古】察知力 /幻冬舎/中村俊輔（新書）　この３冊に共通するのは、体格とか身体能力の点で、外国人選手と比べると見劣りがするにもかかわらず、それぞれ海外の名門チームで結果を出したサッカー選手が書いた自己啓発本であるということ。　身体能力の足りないところを補いながら、向こうの一流選手たちとどう伍して戦うか、となると、当然、頭を使わなくちゃならない。その頭の使い方が、サッカーのみならず、様々なジャンルで戦っている人たちにとっては勉強になるところであり、啓発的になるわけね。しかもそれプラス、この三人は実際に目標に近づくための血のにじむ努力の末に結果を出しているのであって、その結果からものを言っているわけだから、読者としては謹聴するしかないっていう。まさに自己啓発本の条件を満たしているわけですよ。　あと、彼らは指導者や先輩から、多くのものを吸収しているんだよね！　他人のいいところを取り入れることにまったく抵抗がない。そういうところも、一般人からしたら、大いに見習いたいところ。　とまあ、面白いなあと思いながら、次から次へと読んでいるところ。　ま、とは言え、申し訳ないけど、全部買ってたら大変なので、ほぼすべてブッコフで１１０円とかで入手しているんだけどね・・・。　で、次の目標はもちろん、キング・カズ。『やめないよ』とか、新潮新書で出ているので、これもいずれブッコフで１１０円ゲットかな。これこれ！　↓【中古】やめないよ新潮新書／三浦知良【著】【中古】afb　　しかし、一つ、気になるのは、こういう本って、ほんとに選手本人が書いているのかな？っていうこと。要するにね、文章が上手すぎる。サッカーの名選手で、かつ、こんなに本を書くのが上手なんて、そんなことってあるのかな。ゴーストライターがいるんじゃないかと思うのですけどね。プロのゴーストライターが聞き書きしているんじゃないかと。　もちろん、それでまったく問題ないけどね。経験は、その選手しか語れないんだから。　でも、だったら、誰か、私をゴーストライターとして雇ってほしい。腕は確かだよ！　誰か、自己啓発本書きたいサッカー選手がいらっしゃいましたら、釈迦楽教授にご用命を！！　ところで、この手の自己啓発本って、サッカー選手が書くケースが多いなと。　　野球だと、確かに松井秀喜さんとかが『信念を貫く』とか書いていますが、その他はというと、それこそ野村克也さんとかね。そういう古狸になっちゃうの。　その辺、サッカーの選手と野球の選手って、違うのかな。サッカーの選手は頭が良くて、野球の選手は〇〇なのかな？　　そんなはずは・・・・あるか？　あるかも？？　（失礼！）

September 21, 2022

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映画『ホドロフスキーのDUNE』を観た

『ホドロフスキ―のDUNE』という映画を観ましたので、心覚えをつけておきましょう。これはドキュメンタリー映画なので、ネタバレとか、そういう話ではないとは思いますが、もし事前の情報抜きで観たいという方がおられましたら、この先は読まないようにしてください。　映画『DUNE　砂の惑星』が公開されたのは昨年の今頃ではなかったかと。で、あれは長大なサーガの一部ですから、今後続編が放映されるのだと思いますが、フランク・ハーバートが1965年に発表した小説版『DUNE』は、前々から映画化は不可能なのではないかと言われてきたわけですよ。実際、デヴィッド・リンチが監督した1984年の映画版『DUNE』は、一部のリンチ・マニアには受けたものの、全体としては駄作扱いになっております。　ところが、それ以前、1970年代半ばに、この作品を映画化しようとした大胆な男がいた。それが、アレハンドロ・ホドロフスキーというチリ出身の映画監督だったと。　で、本作はそのホドロフスキーがいかにしてこの映画を作ろうと格闘したかを、本人はもとより、その協力者たちの証言を元に再現したものなんですけど、まあ、面白いよ。　ホント、マジで面白い。　そもそもホドロフスキーも、カルト映画を二本くらい制作しただけの若い監督だったのですが、ある時、彼の映画をフランスでヒットさせたフランスのプロデューサーがいきなり電話をかけてきて、何か映画を作らないか、作るなら支援するが、と。で、この申し出にホドロフスキーは反射的に「だったら、『DUNE』を映画化したい」と言ってしまうわけ。　でまた、この時、まだホドロフスキーは『DUNE』の原作を読んでもいないのよ。ただ、友人が面白いと言っていたという理由だけで、そう答えてしまった。それで歯車が回り出しちゃうのね。　で、ホドロフスキーはようやく原作を読み、これはすごいと。そこから先はもう、彼のすべての情熱をかけて、この作品の映画化に無我夢中で取り組むんですな。で、『DUNE』の原作者のフランク・ハーバートも、ホドロフスキーの作品を知っていて、あの監督なら、ということで、非常に安い値段で映画化権を売ってくれるわけ。　で、以後、フランスに借りた城で脚本を一気に書き上げたホドロフスキーはキャスティングに入るのですが、これがまたすごい。　まずカリスマ的なリーダー役みたいなのを、ダリに演じさせようとするのよ。あの、画家のダリに。　なにせダリは高慢なところがあるので、要求してきた出演料が半端ない。１時間当たり１０万ドルとかを要求してくるわけ。で、当然、そんな額は払えないのですが、そこで一計を案じたホドロスキ―たちは、撮影時間ではなく、映画の出演時間でその額を払う約束をするわけ。だって、出演時間なんて３分とか５分とか、そのくらいなんだから、それなら「１時間あたり１０万ドル」でもなんとか払えるというわけ。　しかし、それだけじゃないんですな。ダリとの交渉の中で、ダリがホドロフスキーを試すんです。　ダリ曰く、「私が海に行くと、砂浜にやたらに時計が落ちている。君はどうかね？」というわけ。この問いにどう答えるか。　「ええ、私も海に行く度に落ちている時計を見ます」などと答えたら、つまらぬヤツということになる。逆に「そんなもの見たことありません」と答えるのも、当然、ダメ。さて、どうするか？　ホドロフスキーは、瞬時に考えて、こう答えた。「時計が落ちているのを見たことはありません。でも私も砂浜でしょっちゅう時計を落とします」と。これでダリは機嫌がよくなり、出演を承諾したと。　悪の帝王役にオーソン・ウェルズを配役した時もすごいよ。もう映画には出演しないというウェルズを説得するため、彼のお気に入りのレストランのシェフを捕まえて、撮影中ずっとあなたの食事担当にしますから、といって、食い物で釣るわけ。それでウェルズも出演を承諾。　でまた、音楽担当でピンク・フロイドと契約しようとして話をしていると、メンバーがビッグマックかなんか食べている。で、頭に来たホドロスキ―が、「これは映画史に残る傑作だっつってんのに、ビッグマックなんて食ってんじゃねえ！　お前らなんてこっちからお断りだ」といって席を立ったら、ピンク・フロイドの方が慌てて追っかけてきたとか。　まあ、そんな感じで、色々な才能をホドロスキ―はあちこちから集めてきて、壮大な映画を計画するわけ。　が！　　周到な計画、完璧な脚本と絵コンテ、そういうものを提示しているのに、ハリウッドは食指を動かさなかったんですな・・・。で、クランクイン直前でこの計画はご破算になってしまう。　だけど、この映画の計画で明らかになった絵コンテなどは、色々な映画制作会社のところに行っていたので、それを見た他の映画監督たちがこれに刺激を得て、次々とSF映画を作り始めるわけよ。　例えば、『スター・ウォーズ』の剣劇とか。当時、カンフー映画は流行っていたけれども、SF映画の中でチャンバラをやる、なんていうのは全然、発想がなかった。しかし、ホドロフスキーの幻の『DUNE』の中にそういうシーンがあるので、おそらくそれが参考にされたのではないかと。　あと『エイリアン』の映像に大きな役割を果たしたギーガーは、ホドロフスキーが『DUNE』のために発掘したアーティストだったわけで、ギーガー以降のSF映像というのは、要するに『DUNE』の影響下にあると言っていい。　その他、『DUNE』の絵コンテに影響されたと思しきSF映画は数限りなくある。だから、ホドロフスキーの『DUNE』は幻に終わったけれども、これほど影響力の大きなSF映画はない、とすら言えるわけ。そこが実に面白い。　そしてその後、ついにデヴィッド・リンチの『DUNE』が公開されることとなり、ホドロフスキーはとても見られないと思っていたのですが、息子から「戦士であるならば観に行くべきだ」と諭され、いやいやながら観に行ったら、あまりの駄作で嬉しくなった（！）とか。やっぱり、あれを作れるのは俺しかいない、というのが明確になったわけですからね。　　とまあ、ホドロフスキーが命をかけて作ろうとした映画とその挫折のドラマというのは、本当に面白い。　　で、それでもホドロフスキーが、その挫折に打ちのめされなかった、というところが、またなんとも感動的なのね。そこがホントにカッコいい。　いいよ、このドキュメンタリー！　必見だよ！　　　というわけで、まだこの映画を観ておられない方には、教授の絶賛おすすめ！　と言っておきましょう。これこれ！　↓ホドロフスキーのDUNE【Blu-ray】 [ アレハンドロ・ホドロフスキー ]

September 20, 2022

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桑原武夫編『一日一言』を読む

桑原武夫さんが編集した『一日一言』を読了しましたので、心覚えを付けておきましょう。　この本、１９５６年の１２月に出た本ですが、翌年のベストセラー第５位となるなど、非常に売れた本で、私が入手したこの本は２０１６年版で、第７７刷。つまり６０年間に７７刷したわけですから、平均すれば毎年１回以上刷り増したことになる。すごいもんです。　で、自己啓発出版史からすると、1950年代半ばというのは「人生論ブーム」の時代でね。人生論自体は、例えば三木清の『人生論ノート』（１９４１）辺りから既に始まっていて、亀井勝一郎の『人間の心得』（１９６３）とか三島由紀夫の『葉隠入門』（１９６７）辺りまで続くんですな。で、そのブームの中心が1950年代半ばであったと。　で、その人生論ブームど真ん中で出た『一日一言』は、これまた一年366日、その日にゆかりのある（例えばその日に生まれたとか死んだとか）著名人の言を引いて紹介したもの。要するに名言集でございます。副題が「人類の知恵」だからね。過去の偉人たちから、人間としての知恵を授かろうという、そういう狙いを持った本。　色々な偉人・著名人から一言ずついただくわけだから、当然、「広く、浅く」ということになる。で、一言の選択だって、恣意的なものだから、「思いつき」で選んでいるとしか思えない。で、この「ひろく、浅く」「単なる思いつき」というのは、桑原武夫の学問に対していつも言われることで、その意味では、これほど桑原武夫らしい著書というのはないのではないかと。しかも、桑原武夫は、人文学に共同研究という概念を持ち込んだ人であり、『一日一言』も、それぞれの道に詳しい人の協力を得て編集されたものなので、その面では「人文学の共同研究」という色合いもある。まったく桑原武夫の面目躍如の本なのでございます。　で、ざっと読んでみたんですけど、いくつか私が面白いと思った言葉をひいてみましょうか。例えばこんな感じ：1月14日：シュヴァイツァー　人間の意識の最も直接的な事実は、「我は、生きんとする生命に取りまかれた、生きんとする生命である」ということである。「生への畏敬」は、価値を創造し、進歩を実現し、個人及び人類の物質的、精神的、倫理的な発展に仕えんことを志す。われらすべては人間性を救うために、環境と戦わねばならぬ。また多くの人々が不利な社会状態の中にあって人間性のために戦っている、ほとんど希望なき悪戦を、ふたたび希望あらしめるために、力をつくさなければならない」1月18日：モンテスキュー　火薬玉の発明だけで、ヨーロッパ中の人民が自由を奪われたという話です。それは一発の火薬玉で降参してしまうような町人どもに城の番をさせるのは危いというのが口実になって、大名どもはたくさんの軍勢を養い、さらにこの軍勢で人民に暴圧を加えたというのです。また火薬の発明以来、難攻不落の城塞などはなくなった。つまり、不正や暴力にたいするこの世における避難所がもうなくなったわけです。私はいつも心配するのですが、人間は、最後になにか秘密を発見して、ずっと手軽に人間を殺し、人民や国民全体を滅ぼしてしまうのではないでしょうか。1月31日：アレクサンドロス大王　幕僚の老将軍たちは平原全部がペルシャ軍の火に輝くのを眺め、その人数に驚嘆して大王のところへゆき、夜の間に敵を攻めて、これから始まる戦闘の最も恐ろしいさまを闇でおおうようにすべきだとすすめた。するとアレクサンドロスはあの有名な「私は勝利を盗まない」という言葉を放ったので、ある人々には血気にはやる無意味な返事だと思われたが、ある人々には、大王が現在に自信をもち、将来を洞察して、敗北をこうむったダレイオス（ペルシャ王）にもう一度たてなおす口実をあたえず、失敗を夜と闇のせいにできぬようにしたのだと考えられた。6月30日：ラスキ　少数者がきわめて富み、多数者がきわめて貧しいために、人びとの心がたえず自分の富もしくは貧困を考えざるをえないような社会は、じつは戦争状態にある社会である。その戦争が公然と行われているか、もしくはひそかに行われているかは問題にならない。こうした社会は、その内部におけるさまざまの緊張状態のために安定をうばいさられることとなるから、自由な社会ではありえない。したがって、こうした社会は恐怖にみち、理性をもって事に処する力が保証されるような雰囲気がなくなってしまう。8月4日：アネルセン（アンデルセン？）　「わたしは子供がすきなのです」と月がいった。「とりわけちいさな連中はとてもおもしろいですね。子供たちがわたしのことなど、ちっとも考えていないときだって、わたしはカーテンや窓わくのあいだから、たびたび寝室のなかをのぞくのです。子供たちがひとりで、えっちらおっちら着物をぬぐのを見るときほど、愉快なものはありません。さいしょに着物のなかから、ちいさなまるい肩があらわれて、つぎにはするりと腕が出てきます。やがてはほんとうにキスしたいような足が見えてきます。まったくキスだってしかねませんとも！」（絵のない絵本より）10月4日：ミレー　他人を感動させようとするなら、まず自分が感動せねばならない。そうでなければ、いかに巧みな作品でも、決して生命はない。　芸術はなぐさみの遊びではない。それは戦いであり、ものをかみつぶす歯車の機械である。　美は表現だ。もし自分が母というものを描く場合なら、母が子供をじっと見ているところをとらえて、どうかして美しく、単純に描こうとするだろう。10月18日：エジソン　ひとが七十歳になって日をすごすのを困難と感ずるようになれば、それはその人が、頭脳の活動的な生少年時代に、興味を感ずべきはずの無数の事物を閑却していた証拠である。七十歳になって隠居する人は、まあ、三年ももたぬ内に死ぬ覚悟でおらねばならない。　まあ、こんな感じですよ。　　本書を通読して一つ感じるのは、不当に虐げられている人たち（それは下層階級の人であったり、庶民であったり、人種差別の被害者であったり、女性であったりする）の側に立って、そういう現状を許している為政者を批判するような文言が数多く取り上げられていること。太平洋戦争が終わって10年経ったけれども、まだまだ世の中には様々な不平等が世界中にあったのでしょう。で、そういうものに対する批判的精神が、当時の日本の人文学者の間にはふつふつとして存在していたと、まあ、そういうことなのではないかと。　あとね、もう一つ思うのは、当時の日本人が、古今東西の偉人を知っていた、もしくは知るべきだと考えていた、ということね。私は、現在の平均的な日本人と比べたら、職業柄、色々なことを知っていると思いますが、そんな私ですら全然知らない人の言が沢山収録されていますからね。例えば「シエース」「ジョレス」「チェルヌイシェフスキー」「トレーズ」「バルナーブ」「バブーフ」「マッチ二」とか言われて、「ああ、あの人ね」って分かります？　ましてや「王充」「顧炎武」「戴震」「譚嗣同」とか、そっちの方の人名を言われても、誰のことやらさっぱり。日本人ですら、「戸坂潤」「宮崎滔天」「三浦梅園」「横山源之助」とか言われても、誰それ？ってなりません？　で、誰だろうこの人たち？と思って、人物紹介を見ると、フランス革命の闘士だったり、時の政府に逆らって獄死した人たちだったりする。やっぱり1950年代半ばって、革命とか反政府とか、そういうのに関心が高く、また同情が多かったんですかね・・・。造反有理っていうね。　あと、中国やロシアといった、現在の枢軸国に対する、当時の日本の敬意に満ちた眼差し。それも、時代だなあと思わされます。　まあ、とにかく、少なくとも戦後から1960年代半ばくらいまでは、日本人の間にも、教養を高めたい、知らないことを知りたい、それによって自分の人生を考えたいっていう感覚があったんだなって。そういう時代的な背景も垣間見ることができるこの本、一読の価値はありましたね。これこれ！　↓一日一言人類の知恵（岩波新書） [ 桑原武夫 ]

September 19, 2022

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シャクティ―・ガーウェイン著『マインド・カレンダー』を読む

シャクティ―・ガーウェインという人の書いた『マインド・カレンダー』という本を読了しましたので、心覚えを付けておきましょう。　シャクティ―・ガーウェインは、まあ、引き寄せ系の自己啓発ライターですね。　で、そのガーウェインが、一年366日（2月29日も含めるのでこうなる）、一日一言的な感じで、自己啓発的な一言をツイートした、的な本がこれ。要するに「日めくり自己啓発」ですな。　例えば1月21日の項にはこんなことが書いてある：「人生は、いること、すること、持つこと、その三つで成り立っているわけだけど、それを反対向きに生きようとする人が多い。より多くお金を「持つ」ようにすれば、したいことをもっと「する」ことができて、そうすればもっとしあわせで「いる」ことができる、ってね。これって反対。まず本当の自分で「いる」ようにしなければいけない、そして指針に従ってなにかを「する」、そうすれば欲しいものを「持つ」ことができる、それが正解。」　ふうむ。けだし名言。　もう一つ、二つ、例を挙げましょうか。5月1日にはこんなことが書いてありました：「わたしたちは誰でも性別に限らず、内側に「内なる男性」と「内なる女性」を持っている。あなたの直観として活動するのが「内なる女性」で、あなたの崇高な知性へのドア。「内なる男性」は彼女の声を聞いて、そのフィーリングを支えるために行動を起こす。男性エネルギーのほんとうの役割は、絶対的な明快さ、直進性、情熱的な強さを提供すること。そしてそれは、女性面を通してあなたに語りかける内部の宇宙の声に基づいている。／調和のとれた創造的な人生を送るためには、内在する男性エネルギーと女性エネルギーの能力を高め、共に正しく機能するようにしなければね。内なる男性と女性を完全に統合するために、女性面つまり直観をガイド役にしよう。」　6月23日：「わたしはそれまでどんなふうに子供を育ててきたかを振り返って、罪の意識を感じて悲しんでいるたくさんの両親を見てきた。でも忘れないで欲しいのは、子供は自分の人生に責任を負うべきパワフルで霊的な存在なんだ、っていうこと。子供が親としてあなたを選ぶのだから、この世で学ぶべきことはあなたから学べるはずよ。」　7月28日：「あなたの人生に問題があるなら、それは宇宙があなたの注意を引こうとしているから。「なにか気づかなきゃならないことがりますよ。ここで変える必要のあることがね」って、言っているの。それなのに知らんぷりしていると、その問題はますます大きくなっていってしまう。あなたがメッセージを受け取って、内なる指針にもっとよく耳をかたむけるようになるまでふくらみ続ける。だから小さなシグナルに注意するようにすれば、そこから学び、問題は簡単に解決される。」　12月13日：「世界は私たちの鏡だから、わたしたちが変ればとうぜん世界も変わる。これはあなたの個人的な生活を見れば容易にわかるはず。自分自身を信頼して大事にする習慣を身につけるほど、あなたは今までのパターンからだんだん解放されテイク・その変化はすぐにあなたの友達や家族、仕事関係の人たちみんなにも反映されていくのに気づくと思う。」　ってな具合に、日めくり的に一年366日に、ガーウェイン流の名言が並ぶわけ。　この種の日めくり自己啓発というのは、それこそベンジャミン・フランクリンの『貧しいリチャードの暦』から連綿と続く伝統なわけですが、ガーウェインのこれもその一端に連なるものでしょうな。　ま、引き寄せ系特有のポジティヴな言説が３６６連チャンなので、読んでいると元気が出てくるっていうところはあります。悪いもんじゃないです。これこれ！　↓【中古】マインド・カレンダーシャクティー・ガーウェインのこころとからだのシェー / シャクティーガーウェイン, 松岡敬子 / たま出版 [単行本]【宅配便出荷】

September 18, 2022

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ジグソーパズルのように本を書く

１０日ほど前から新書の原稿を書き始めているのですが、今回はこれまでになかったような書き方をしております。　今までは、本を書くと言えば頭から章毎に書いていたんですね。序章を書いて、第１章を書いて、それが終わったら第２章を書いて・・・と言った具合。　ところが今回はもう、順番なんて飛び飛びで、書けるところから書くという方式で書いている。だから、一昨日は第３章をちょっと書き、昨日は第６章をちょっと書き、今日は第８章をちょっと書く、という感じ。　各章とも三題噺みたいな感じなのですが、その内の一題だけ書いたけど、あと二題分はまだ調べが足りないなんて時、もうその章のことは後回しにして他の章の書けるところを書く。そうやって、色々な章が書きかけのまま、それでも少しずつ分量が増えていく、みたいな感じなのよ。　で、こういう風な書き方って、何かに似ているなと思い、最初は「アメーバのように書く」という認識をしていたわけ。アメーバのように、あちこちの細胞が増えて行って次第に大きくなる、的な。　だけど、ふと、いやアメーバのように、というよりは、ジグソーパズルのような書き方だな、と思いついた。　ジグソーパズルも、端から順番にはめていくわけじゃないじゃん？　これは明らかにここだ、という確信が持てるところからはめていく。で、段々絵の全体像が見えてくるにしたがって、このピースはここにはめればいいんだ、ということが次第に分かってきて、それで少しずつ絵が完成していく。　あの、順番はバラバラだけど、当てはまるところからはめていって、次第に絵が完成する、という感じが、今のワタクシのこの本の書き方に似ているなと。　ま、アメーバだろうとジグソーパズルだろうと、譬えはどうでもいいのですが、それにしても、今までやったことのないような書き方をして、それが何となくしっくり来ているので、面白いなと思った次第。　さて、今回の本は、こんな書き方で書いて行って、果たして無事、ゴールにたどり着くのでしょうか？　そして、たどり着いた結果、面白いものになるのでしょうか？？　まあ、その辺は、細工は流々、というところですかね。

September 17, 2022

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ディーパック・マルホトラ著『チーズは探すな！』を読む

ディーパック・マルホトラ著『チーズは探すな！』を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。ディーパック・マルホトラはハーバード・ビジネス・スクールの教授です。　この本、タイトルからして窺えるように、スペンサー・ジョンソンの『チーズはどこへ消えた？』へのアンサー・ソングみたいなもの。スペンサー・ジョンソンの本の原題が『Who Moved My Cheese?』であったのに対し、本書の原題は『I Moved Your Cheese』となっていて、その点からもアンサー・ソングの趣が明らかとなっております。　さて、本書の内容ですが、その舞台は「あの素晴らしい本」と呼ばれる『チーズはどこへ消えた？』が行き渡ったネズミ社会。あの本をほぼ全員が読んでいる社会では、もう悩むネズミなんかいやしない。ほぼすべてのネズミが、迷路の中で消えたチーズを走り回り、そのことに疑問を抱く者もほとんどない。「誰がチーズを動かしているのか？」なんてことは、誰も考えもしないと。　ところが、マックスというネズミは、そうではなかった。彼は幼い頃、「どうして迷路はこういう仕組みになっているのか？」とか、「誰がチーズをうごかしているのか？」とか、色々疑問を抱くんですね。で、親にも尋ねるのですが、親もそんなことを考えがことがないので、幼いマックスの疑問に答えられない。　その内、マックスは例の「素晴らしい本」を見つけ、読みます。そして「変化は避けられるものではなないし、コントロールできるものではない」と教えるその本に対して怒りを抱くわけ。で、マックスは「誰がチーズを動かしているのか、なぜ動かすのか、どうして迷路はこういう形になっているのかを突き止めよう」と考え、行動を起こす。　一方、ゼッドというネズミもまた、マックスとは違う形で「素晴らしい本」に反逆します。　ゼッドは、あの本に書かれている「変化は避けられない」という側面には賛同するものの、「それをコントロールすることもできない」という側面は認めないんですね。で、ゼッドはチーズを探すことにまったく執着せず、迷路を走り回ることもしない。だから、迷路を走り回り、チーズを必死に探している他のネズミたちからすると謎の存在で、「賢者」と認められているのだけど、賢者と対峙することは、チーズ命で迷路を走り回る自分たちの価値基準・信条が否定されることになるため、敬して遠ざけているところがあるわけ。ゼッドは、他のネズミたちの行動を咎めたりはしないけれども、「チーズを探したいなら探せばいいけど、見つけたからと言って幸せにはなれないよ」というスタンスで、自分はチーズを探さないまま、幸せそうにしている。そういう異質なネズミなわけ。　で、ある時、1年程姿を消していたマックスが返ってきて、ゼッドと話をする。マックスはゼッドと話がしたかったんですな。唯一、自分を理解してくれるネズミであろうと。　マックスは謎を突き止めるための行動をしていたのですが、迷路の中で右を向いても左を向いても下を向いても出口がないこと、唯一の望みは上を向くことだと悟るわけ。しかし、壁は高く、とてもそれを乗り越えて迷路の外へ出ることはできない。　そんな時、マックスはビッグというネズミに会います。というか、ビッグがマックスの噂を聞きつけて彼のところにやってくるんですな。　ビッグもまた、唯我独尊タイプで、チーズを求めて迷路を走り回ったりはしない。彼には「体を鍛える」という独自の目的があって、ひたすら体育会系のように自分のパワーをつけているわけ。迷路はチーズを探す場所というよりは、トレーニングルームみたいなもので、そこを全力疾走して身体を鍛えていると。　で、そんなビッグが、どこからか、マックスというネズミが高い壁を乗り越えようとしているという噂を聞きつける。おお、体育会系がもう一人いた！　ということで、ビッグはマックスのところへやってきて、自分の身体を踏み切り台として提供し、マックスを迷路の外に吹っ飛ばすわけ。こうしてビッグの協力により、マックスはついに迷路の外へ出ます。　で、マックスは、迷路を作り、チーズを動かしていたのは人間だということを知る。しかも迷路は一つだけではなく、他にも沢山あること、人間は人間の都合で迷路を設計し、時折構造を変えていたことなどを知る。要するに、迷路の中のネズミたちは、他の存在が決めたルールの中で、それを所与の条件として何等疑うことなく走り回らされていただけだったんですな。　で、それを知ったマックスは、人間の知らないところで少しずつ迷路を変え、より良い迷路、中のネズミたちがよりやる気を失わないようになるように、変えたと。しかし、結局状況は変わらないということを発見するわけ。ネズミたちは相変わらず、何も考えずに迷路を走り回るだけ。主体性なんて何もなし。ただゼッドだけが、まったく走り回ることなく、幸せにしていたと。だからマックスは、自分の知ったこと、自分の経験を理解してくれるのはゼッドだけだろうと考え、再び迷路の中に戻り、ゼッドに会おうと考える。　で、ゼッドのもとを訪れたマックスは、彼のこの一年の体験を話す。それを聞いていたゼッドは、マックスの話を完全に理解し、また明日会おう、明日は私の話をしようと。　そしてゼッドは歩み去るのですが、その際、マックスを驚かせたのは、ゼッドが迷路の壁を通り抜けて向こうへ消えたこと。　そう、ゼッドはマックスとは違う方法で、迷路を脱出していたんですな。そしてそのことを翌日、ゼッドはマックスに告げます。マックスが迷路を物理的に脱出しようと考えた、つまり迷路の制約を逃れようとしたように、ゼッドもまた迷路の制約を逃れようとした。精神的に。その結果、もはやゼッドには迷路は存在しないものとなり、通り抜けられるようになったと。　ゼッド曰く、迷路の中にネズミがいるのではなく、ネズミの中に迷路があると。だからその迷路を無視してしまえば、迷路はもはや制約にはならなくなるのだと。　一方、ビッグはビッグで迷路を脱出します。彼はいつものように迷路でトレーニングしていたのですが、最近、ネズミが増えて、迷路が混雑し、全速力で走れなくなってきたんですな。で、こんな迷路邪魔くさいと考えた。で、鍛え上げた肉体の力を振り絞って迷路の壁にパンチ！　そしたら、ズボっとこぶしが壁を突き抜けた！　そしてビッグはその穴から迷路の外へ出て、戻ることはありませんでした。　かくしてマックス、ゼッド、ビッグという三匹のネズミが、それぞれ、脳力・精神力・体力を使って迷路を脱出しましたとさ、というところで、この物語は終わります。　ま、そういう話。結局ね、これはね、二十一世紀の『かもめのジョナサン』ですね。カモメやネズミが限界を超えるという話。まあ、そういう意味で、アメリカっぽい感じですね。これこれ！　↓【中古】チーズは探すな！ / ディーパック・マルホトラ

September 16, 2022

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フェデラー引退！

いやー、そうですか。フェデラー引退・・・。　最近はめっきりテニスの試合も見なくなりましたが、フェデラーは好きな選手でした。何と言っても、紳士だもん！　強いプレーヤー、上手いプレーヤーは大勢いるけど、ジェントルマンのプレーヤーとなると、そう大勢いるわけではない。ジョン・マッケンローみたいなやんちゃ坊主もいれば、自分のプレーに腹を立ててラケットをへし曲げちゃうようなプレーヤーもいる。　そういう中にあってフェデラーはね・・・。コートの内側でも外側でも紳士だったねえ。フェア・プレイの塊。プレースタイルは美しいの一語。　まあ、四大大会二十勝だからね。素晴らしい成績で引退するわけだから、悔いもないでしょう。　すがすがしいプレイスタイルでファンを沸かせたフェデラー選手の、引退後の生活に幸あれ！

September 15, 2022

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スペンサー・ジョンソン著『プレゼント』を読む

『チーズはどこへ消えた？』で有名なスペンサー・ジョンソンの『プレゼント』（原題：The Present: The Gift That Makes You Happy and Successful at Work and in Life, 2003）を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。　ちなみに本書の原題ですが、副題が版によってまるで違うので、本当に困ります。本のタイトルをそんなにちょこちょこ変えないで欲しい。　さて、『プレゼント』ですが、日本語版ですと100頁ちょいの短い話で、その構造も『チーズ』とよく似ている。ワンパターンの極みでございます。　最初、ビル・グリーンという男の元に、元同僚のリズ・マイケルズからランチに誘われるシーンから始まります。リズは現在、仕事に悩んでいるのですが、最近、仕事が絶好調と言われるビル・グリーンに会って、その順調な仕事ぶりのコツを学ぼうとしたわけね。　で、ビル曰く、彼もまた、今のリズのようにがむしゃらに働いて成果を出そうと必死になり、その結果、あまり楽しくない日々を過ごしていた時期があった。ところが友人からある物語を聞いた時から、自分の人生を見直すようになり、それですっかり人生が変わったと。ちなみにその物語のタイトルは『プレゼント』。　で、リズが「それ、聞かせて、聞かせて！」というので、ビルは『プレゼント』という物語を話し出しました。　はい、ここまでが外枠の物語ね。で、ここから『プレゼント』という内枠の物語がスタートします。この辺の構成が『チーズ』とまったく同じ。もう、スペンサー・ジョンソンってのは、このパターンしか書けないらしいです。　さて、その『プレゼント』ですが、これもまたよくある寓話風の話で、基本的には老人と子供・若者の対話です。　あるところに仲良しの老人と少年がいた。少年は老人から「プレゼント」というものがあって、それをもらえると幸せになる、ということを聞くわけ。だけど、少年は幼い子供で、毎日何をしても楽しくて幸せだから、まだプレゼントは必要ありませんでした。　ところが少年が段々大きくなり、若者となって就職したりすると、色々壁にぶつかるわけですよ。例えば昇進確実と思われたのに、直前で減速し、昇進が見送られて、ガッカリしてしまうとか。　で、そういう人生の試練に会った時に、若者は老人の元を訪れる。訪れる度に、なんかいい気分になり、それは老人が前から言っていた「プレゼント」に関係があるのかなと思い、一体それは何なのか、改めて問うわけ。　で、老人はそれに答えて曰く、プレゼントが何かは、君自身がよく知っている。君が一番幸せだったころのことを思い出せばいい、みたいなことを言われるわけ。　で若者は考えました。子供の頃、何かに夢中になっている時に、自分は幸せだったと。で、老人の言う「プレゼント」とは、まさにその言葉通り、「プレゼント＝現在」のことだ、と悟るわけ。今、やっていることに没頭することであると。　はい、要するに「今、ここ」に集中するという、マインドフルネス的な、フロー的なことですな。　で、その発見を老人に告げると、それは正しいとお墨付きをもらえました。ただ、老人はそれに付け加えて、現在を生きると言っても、現在には良い面と悪い面がある。だから、現在を生きると言った場合、その良い面の方の方に目を向けろとアドバイスするんですな。そうすれば、幸せになれるし、悪い面へ対処する活力と自信も得られるようになると。　で、しばらくはこの方法で若者は快適に生活するのですが、その内にまた壁にぶつかり、また老人の元を訪れる。若者は過去の失敗に捉われて、欝欝と考え込んでいたんですね。　で、そのことを老人に告げると、二つ目の教訓が飛んでくる。それは「過去が忘れられないのは、その経験から何も学んでいないからだ。過去から何かを学びとり、過去を捨て去れば、いま現在をより良いものにすることができる」というもの。老人曰く、現在の喜びを奪うことができるものは二つしかない。過去に対する悲観的な考えか、未来に対する悲観的な考えだ」と。で、とりあえず過去に対する悲観的な考えから対処するのがよいとアドバイスするわけ。　で、若者は老人のアドバイスに従って、またしばらくは幸せでした。しかし、また壁にぶつかって老人の元を訪れます。　若者が「未来のことを考えると不安で不安で」ってなことを言うと、老人曰く、それは未来に生きようとすることで、それは賢明なことではないと。そうではなくて、未来への計画を立てよと。未来を現在より良くする方法は、幸運と計画だけで、でも幸運は頼りないから、実質的には計画しかないと。　つまり老人の未来に対するアドバイスは「誰も未来を予言したり思い通りにしたりすることは出来ない。しかし、こんな風になってほしいという計画を立てれば、それだけ今の不安は亡くなり、それだけ未来像がはっきりする」と。だから、未来をどうしたいかの計画を立て、そのために今やれることは何かと考えなさいよと。相　老人曰く、現在というものを三つの相で考え、それをカメラの三脚のようなものと思いなさいと。つまり、現在に生きること、過去から学ぶこと、未来の計画を立てること、この三つ。この三つで現在を捉えれば、どんな問題にもうまく対処できる、というわけ。　で、老人からの「プレゼント」の教えによって若者は大人になり、幸せになるのですが、ある日、老人が亡くなったことを知るんですな。　で、今は売りに出されている老人の家のポーチのブランコに座りながら、男は考えた。なぜ老人は、自分にプレゼントをくれたのだろうと。　で、ハタと気づくわけ。老人には、目的があったということを。つまり、他人が幸せになり、成功するのを手助けするという目的が。　人生を「現在・過去・未来」の三相で捉えることで、自分の人生を上手に操ることは出来る。しかし、それだけでは十分ではない。なんのために生きるのか、という目的がなければ、人間は幸せになれない。で、人生を有意義なものにする目的とは、結局、愛する人を導き、世話をして、幸せをサポートすることだ、と男は気付くんですな。　で、男は老人から学んだそのプレゼントを、額に入れて自分のデスクに置き、その教えに従って会社の社長になりました。　で、ある時、その額に気づいた社員が現れ、その社員はそれを重要なことと見なし、彼女もまた成長して幸せになったばかりか、彼女はまたその教えを別な人に教え、その輪が広がって行った。老人から手渡されたプレゼントは、他の人にも広がったわけ。　男はやがて引退し、地域の活動に従事するようになります。そしてある日、小さな女の子が彼のところに来てプレゼントの話を聞くことになる。これで、プレゼントは完全に一周したと。　で、これで内枠のストーリーはおしまい。元の外枠ストーリーに戻ります。　さて、ビルからこの話を聞いたリズは、プレゼントを活用して仕事も順調になります。そしてリズの周りにもプレゼントを受け取って幸せになる人が増えていきました。　おしまい。　という話。　まあ、内容としてはすごくいいと思うのですが、こういう歯の浮くような寓話が売れるのか・・・と思うと、ちょっとね・・・。いや、いい話なんですよ。勉強にはなる。だけど、これが何千万部と売れるのかと思うと・・・。　ううむ・・・って感じですな。これこれ！　↓プレゼント [ スペンサー・ジョンソン ]

September 14, 2022

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『ブレットトレイン』を観た

昨夜、レイトショーでブラピの新作『ブレットトレイン』を観てきました。　まあ、良くも悪くもB級映画で、運の悪い運び屋のブラピが、悪の親玉が仕組んだ壮大な復讐劇に巻き込まれ、親玉が復讐のために殺そうと思っている殺し屋たちと共に東京発京都行きの新幹線に閉じ込められるという話。ブラピは、たまたまカーバーという男の代理で送り込まれただけで、悪の親玉に恨まれていたのはカーバーの方だったという。ついてない男の、「なんて日だ！」という一日を描いたドタバタ映画。　まあね。名画を期待してはいけない。つっこみどころ満載のストーリーに身を任せ、ブラピの一喜一憂に共感していればいいっていう。そういう種類の映画。まあ、レイトショーの１１００円分は十分に楽しみましたけれども。　しかし、こういう映画って、アメリカ本国ではどういう風に受け取られるのかねえ？　B級ギャグ映画として？　また作る側としては、おふざけで作ったのか、それとも、本気でヒットを狙って作っているのか。主演がブラピで、ちょこちょこ有名な俳優も出ているんだから、まるでおふざけで作っているわけではないでしょうけど。　しかし、どうなんだろうね、ブラピ。彼は私と同い年だから、もうすぐ還暦。そろそろこういうおふざけを卒業して、もういっちょ代表作になるような作品に主演することを目指した方がいいのでは。いい俳優なんだから。しぶい老人を演じるブラピを、見てみたいなあ。アクションじゃなくて。

September 13, 2022

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ビージーズ１ｓｔ

先日、『ビージーズ1st』なるアルバムの存在を知って、つい買ってしまって、このところそれをずっと聴いているのですが、なかなか良いよ！　１９６７年のアルバムですが、同年に出たビートルズの『マジカル・ミステリ―ツアー』に傾向が似た作品で、おサイケなこの時代の雰囲気がよく分かる。ジャケットからして、おサイケだもんね。これこれ！　↓Bee Gees ビージーズ / Bee Gees' 1st (SHM-CD) 【SHM-CD】　さて、先日、来年早々出版予定の本の原稿を仕上げてから、急にさらなるやる気が出てきて、このところ、次の本の準備をすごい勢いで始めているところ。　この本は新書になる予定なんですが、新書は前にも出したことがあるので、勝手は大体分かっている。つまり、原稿をどのくらいの長さにすればいいかとか、そういうことですが。　というわけで、今はあまり細かいことを気にせず、とりあえずこの本に何を書くか、漠然と頭の中にあることをざっと言葉にしちゃおうかなと。始めて三日ほどで数十ページ分書いちゃった。　で、書いている内に、何となく感じはつかめてきたかな。　何しろ２年以内くらいに３冊の本を立て続けに出す予定で、それらの本を構成する３０章分くらいのもの、すべて別なテーマで書くわけだから。同じことは絶対に書かず、ただ、ほんの少しずつ重なるところがあって、これら３冊の本をすべて読んだ人には、自己啓発本の大きな枠組みが分かるようにする計画。　１０年かけた壮大なプロジェクトだからね。まあ、頑張りますよ。

September 12, 2022

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森本萌乃氏の野望

お昼前だったか、テレビを見ていたら、何処かの番組で森本萌乃さんという人のことを特集しておりまして。　森本さんは、元々電通の社員だったようですが、そこをやめて起業したんですな。で、何を起業したかというと、読書マッチングアプリというのを始めたと。　マッチングアプリというのは・・・私もよく知りませんが・・・人と人を取り持つような何かなんでしょ？　となると、両者に共通する興味などを基に、新たな知人を作る手伝いをするものであると。　で、森本さんは、その「共通興味」の部分に「本」というものを持ってきた。つまり、図書館とか書店とかで、同じ本に同じタイミングで手を伸ばし、赤の他人同士が触れ合ってしまった、みたいな状況を、マッチングアプリ上で行おうと。　その発想がいいよね！　　例えば、食べ物の嗜好が近いとか、犬好き・猫好きであるとか、旅行が趣味とか、人間の共通興味というのは色々想定し得るわけですが、「ラーメンが好き」というだけで、性格も一致するかどうかはわかりませんよね？　それに比べると、「ある本が好きでたまらない」という者同士だったら、性格が一致することは、少なくともラーメンの場合と比べれば、はるかに高い確率であり得ると思う。　それに、このアプリは、人と人を結び付けるだけでなく、いい本を多くの人に紹介する、という側面もありますからね。それだけだって、価値ある試みだし。　で、そういう発想を、アプリの開発を始めとして、実現しちゃうところが森本さんのすごいところ。さすが元電通社員というのは、頭もいいしノウハウもあるんでしょうな。　ということで、同じく本好きであり、本のことを研究しているワタクシではありますが、私と森本さんでは全然違うアプローチだなと思いつつ、大いに勉強させられました。　ネットを探すと、この人は今や時の人のようで、色々出てくる。興味のある方は、是非！これこれ！　↓森本萌乃さんの「ロマンチックな選書」

September 11, 2022

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命拾い

ここ二、三週間ほど、何と言うか、喉のあたりに違和感があり、ちょっと詰まるような感じがする。ああ、これは咽頭がんだ、俺はもうすぐ死ぬんだと思い、うじうじと重い心を引きずっていたのですが、今日、思い切って病院に行ってみたら、「よく分からないけど、大したことないんじゃない」とお医者さんに言われ、喉の腫れを抑える漢方薬をもらってきたという。　なーんだ、俺はまだ死なないのか、良かった！　ということで、元気復活したワタクシ、今日も今日とて原稿書きに勤しんでおりました。いや、先日まで書いていたのとは違う本の原稿ね。もう次の本の原稿を書いているのよ。　ま、それはいいのですが、休憩中にネット・サーフしていたら、ちょっと気になる記事を発見。それによると、神戸市にあるクリニックで、終末ケアに携わってきた四十五歳の医師が、自らもがんで亡くなった、という話なんですけど、このドクター、自分の先行きが長くないなと悟った時に、ビデオを撮影し、それを通夜・告別式で流したというわけ。で、そのビデオが見られるようになっているのですが、なにせ今朝まで私も先行きが長くないと思っていたので、すごく共感しちゃった。これこれ！　↓関本剛氏のお別れビデオ　いやあ。絶句。四十五歳で自分の死期を悟るなんて、しかも奥さんと子供がいて、なんて考えると、絶句ですわ。しかし、この人は立派だわ。　無念のうちに亡くなったこういう有為な人がいたのだから、命拾いした私も、せめて頑張っていい本を書かないといけませんな。

September 10, 2022

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追悼　エリザベス女王

今日の話題は・・・って、もうこれ以外ないでしょ。エリザベス女王崩御。なにせ私はナイト・アウルなので、昨晩二時過ぎ、女王崩御の第一報から耳に入れておりました。　まあ、イギリス人ではないので、私が追悼したって仕方がないし、追悼するほどの材料もないんですけれども、なにせ私が生まれる前からの女王ですからね。最初に仕えた首相はチャーチルだというではないですか。以来、つい二、三日前のトラス新首相の就任まで見届けたというのですから、すごいの一言だ。　しかし、これがイギリスの王族かと思ったのは、ロンドン・オリンピックの際の、ジェームズ・ボンドに伴われての空からの会場入りとかね。あるいはプラチナ・ジュビリーにおける、熊のパディントンとの共演とか。　この間の東京オリンピックで、日本のやんごとなき方が空から・・・なんてことが想像できないだけに、なおさら、ね。　ちなみに、万万が一、そういうことになったら、やんごとなき方の露払いは誰になるんですかね。寅さん？　　それはともかく、象徴ではない、本物の貴族のトップとしての王族とイギリス国民の関係というのは、なかなかよその国からは理解できないところがあって、例えばダイアナが亡くなった時の女王の態度とか、あれ、よそから見ると「冷たい」ということになるのでしょうが、王族の立場からすると、ああするしかないというところがあるのでしょう。その辺、下々の者には、ましてやよその国の人間には、分からないですよね。　いずれにせよ、そういう難しい地位を70年間も保ったというだけでも、すごいですわな。もう、すごいとしか言いようがないんですけれども。　とにかく、長きにわたって国民に愛された女王の逝去を悼み、ご冥福をお祈りいたします。合掌。

September 9, 2022

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寝耳に水！　いや、寝耳にみすず！

ちょっとビックリなニュースが。出版社のみすず書房が出している月刊のPR雑誌『みすず』が休刊になるとのこと。　いやあ、1959年創刊のこの有名な雑誌が、そういうことになりましたか・・・。　まあ、私も、この雑誌の良き読者だったかと言われると、返す言葉がないですけど、毎年２月頃出る『１・２月号』だけは楽しみにしていました。というのも、この号は毎年アンケート特集になって、大勢の識者たちが、前年に読んだ本のなかで特によかったものを幾つか挙げて解説することになっていたから。　で、この号はそういう特集号として、面白い本を探す伝手にもなったし、自分が本を出した年には、誰かが自分の本を取り上げてくれないかなあ、という期待を抱きながら、ドキドキしつつページを開いたものでございます。ちなみに、２０２２年の１・２月特集号では、２人の方が私の書いた本を取り上げてくれましたっけ。　っつーことで、このPR誌がなくなるのは、非常に悲しい。　まあ、この雑誌を支えていたような読書子が、我が国からいなくなりつつあるってことなんですかねえ・・・。　それにしても、またひとつ、日本から歴史のある雑誌の灯が消えていくというニュースに接し、いささかガックリしているワタクシなのであります。

September 8, 2022

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驚きの学生事情、驚きのリクルート産業事情

今日は会議があって、大学に行ってきました。　で、会議の内容はほぼルーティーンだったのですが、議題とは離れた雑談の中で、驚きの学生事情を聞きまして。　今年の一年生の学力がひどい、という話の中で、ある先生が「だって、助詞もまともに使えないんだから」というので、「ん？　助詞が使えないってどゆこと？」と尋ねたところ、その先生曰く、授業のレポートに「私わ・・・」とか、「このことお論じます」などと書いてくると。　ほう！　　まあ、ひょっとしたらそれは若者言葉、SNS上の言葉遣いなのかもしれませんが、それを大学のレポートで使っちゃいかんですわな。　あとね、もう一つ驚いたのは、学生同士があまりにも互いに不干渉なこと。　ある先生の授業では、受講生を４人ずつのグループに分け、毎回同じグループでディスカッションとかさせているらしいのですが、ある時、あるグループが３人しかいなかったと。　で、その先生が「あれ？　一人足りないけど、休んでいるのは誰？」と尋ねたところ、その３人の学生は、互いに顔を見合わせて、「知りません」と言うのですって。　で、先生は驚いて、「え？　だっていつも同じメンバーでしょ？」と追い打ちをかけると、彼ら曰く、「そうですけど、名前までは知りません」だって。　えーーーー！　４月から十数週にわたって４人で行動していながら、互いの名前すら知らなかったと？？　ふうむ。すごいな、今時の学生というのは・・・。　まあ、驚くことばかりですわ。　　あと、これは学生の話ではなくて、リクルート産業の話なんですけど、今時のリクルート産業ってのは、すごいよ。悪い意味で。　その会社では、学生からお金を取って適性検査をやって、「あなたはどの分野の職業に就くといいです」みたいなアドバイスをするらしいのですが、その内容がすごいのよ。　その会社では、「学力」と「コミュニケーション力」の二つの視点から学生の適性を検査するらしいのですが、その結果をもとに「学力〇・コミュ力〇」「学力〇・コミュ力×」「学力×・コミュ力〇」「学力×・コミュ力×」の４つに分けて診断するのね。　で、「学力〇・コミュ力〇」と診断された学生には、「あなたは大手の有名会社に入るべきです」という診断を下すと。　その段階で、「ん？」ですよね？　　じゃ、逆に「学力×・コミュ力×」と診断された学生にはどういう職種をアドバイスしていると思います？　答え：「農業」ですと。　えーーーー！　すごい偏見じゃない？？　アホでコミュ力ないヤツは農業でもやってろって、どういうことよ、それ。ひどいな。　で、会議の場では、こんなひどいリクルート系会社の適性テストをうちの学生に受けさせるのは、教育上、どうなのか、っていう話題で紛糾したんですけど、まあ、そうなるよね。　まあ、今日の会議で分かったことは、世も末だ、っていうことだね。

September 7, 2022

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これは、ビージーズの『マジカルミステリー・ツアー』だ！

先日５５０円で買ったOLDAYS Record の「ロック編＃１」というのを、このところ聴いているのですが、この中に、ビージーズの「Red Chair, Fade Away」という曲が収録されているんですわ。　で、これがとてもいいのよ。これこれ！　↓The Bee Gees, "Red Chair, Fade Away" 　で、調べてみると、これは『Bee Gees 1st』という初期のアルバムに収録されていた曲なんですけど、もうね、サイケデリックな感じがビートルズの『マジカルミステリー・ツアー』そっくり。っていうか、どちらのアルバムも1967年のリリースだから、この時代を映していたと言うことなのかもしれませんが。アルバムのデザインからして、サイケデリックだしね。　しかもね、私はビージーズってのは、ギブ三兄弟で構成されていたんだとばかり思っていたんですが、この『1st』というアルバムでは、５人構成なのね。ビージーズは最初から兄弟バンドではなかったんだ・・・。知らなかった～。　で、結局このアルバム、買っちゃったよ。相変わらず懐メロまっしぐらだけど。　いやあ、しかし、良く知っていると思っていたバンドにも、ちょっと別な顔があったということを知ると、俄然興味が湧きますなあ。この先しばらく、マイ・ビージーズ・ブーム再燃の気配濃厚でございます。

September 6, 2022

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『歎異抄をひらく』を読む

よく、新聞のサンヤツ広告に『歎異抄をひらく』という本の宣伝が出ていて、〇〇万部！とか、すごく売れているようなことが書いてあるので、まあ、これも仏教系の自己啓発本か、と思い、一応読んでおこうかなと思って読んでみた次第。　で、そもそも仏教の知識が皆無なワタクシからすると、「歎異抄」ってのが親鸞系の本だ、ということからして初耳っていうね。しかも、それでいてこの本は親鸞が書いたわけではなく、親鸞の高弟であった唯円という人の書いたものであるということも初耳。　しかもしかも、この本が書かれたのは７００年位前なんだけど、５００年位前に浄土真宗の中興の祖たる蓮如が、「（この本は）仏縁の浅い人には披見させてはならぬ」とか言って封印しちゃったので、この本の存在が知られるようになったのは、たかだかこの百年ほどのものであると。まあ、そんなことが冒頭に書いてある。　ふーーん！　そうなの？　知らんかったわ～。　で、じゃあどうして唯円がこの本を書いたかっつーと、親鸞の教えは誤解を招きやすいので、親鸞が生きている内からして誤解されることが多かった。で、没後はますます誤解されていくものだから、世にはびこる異説を歎いて、「本当の親鸞の教えはこうなんだよ」ということを親鸞の言葉を使って正そうとしたと。　は、はーーん！　異説を歎くから『歎異抄』なのか！　なるほどね～！　というわけで、出だし好調ではあったのですが・・・。　要するに、親鸞って「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」とか言うじゃないですか。で、これをもって、「ほう、親鸞は、『悪人ほど救われる』と言うのだな。ならば、大いに悪さをして、極楽に行こうじゃないか」ってな感じで誤解する奴がたーくさんいると。　だけど、この言葉の真意というのは、「善人は、何とか自助努力して極楽へ行こうとするけれど、そんなの出来っこない。出来っこないのに、弥陀の救いを信じられなくて、そういう無謀なことをすると。で、そういう愚かで不信心な、救われない連中すらも弥陀は救おうというわけだから、初めから弥陀の慈悲に縋ろうというような悪人が救われないはずがない」っつー意味なわけよ。だから、念仏していれば悪行をしてもいいという意味では全然ないよと。　あと「しかれば本願を信ぜんには、他の善も要にあらず、念仏にまさるべき善なきがゆえに、悪をもおそるべからず、弥陀の本願をさまたぐるほどの悪なきがゆえに」っていうところも誤解されることが多い。　でもここでいう「本願を信じる」というのは、弥陀によって自分は救われた、という自覚のことで、それがあれば、もう他の善はいらないと。だって、救われているのに、まだ善を積もうというのは、既に救われていることを疑っていることになるから。保険かけているわけだからね。そんなのは信じたうちにはいらないわけよ。で、親鸞本人みたいに、「自分はもうダメダメだから、地獄行きだ～」という自覚がある極悪人ですら、弥陀はもれなく救おうと言っているんだから、安心しておけ、っていうことでしょ。それを、阿弥陀仏を唱えていれば、いいことをしなくてもいいし、悪いことをしてもいい、という意味にとっては駄目よと。　とまあ、そんな感じで、「よくある間違い」を18個くらい並べて「Q＆A」形式で解説しまーす、というのが『歎異抄』であると。だから、実際に『歎異抄』というのは、ほんの短いパンフレットなのよね。　ま、そういうものであるということは、この本を読んで理解した。　だ・け・ど。　理解した、というのは、こちらが努力して理解した、という意味であって、内容はごく簡単なことなのに、説明がすごく下手だから、余計分かりにくくなっているというね。もっと素直に書いてくれればいいのに・・・。しかも、小学校低学年向けの教科書のように大きな文字で書いてあるし、大半は引用だから、高森顕徹という著者が書いた部分なんてほんのわずかよ。　というわけで、勉強にはなったけれども、これがそんなにいい本であるとは、思わなかったですなあ。　　　にもかかわらず、私が買った本で８７刷？！　そんなに売れているの？？　はあ～。まったく、こういう本が売れて、私の書く本が売れないっていうのは、どういうことなのかね？　世も末だね。　で、興味本位で高森顕徹なる著者のことを多少、ググってみたのだけど、まあ、色々面白いことが書いてある。　っつーことで、とりあえず売れているようだから、という興味本位で読んでみたけれども、「正体見たり」っていうところかな。まあ、あまり近づかない方がいい類のものではありますね。　したがって、教授のおすすめ！は、なーしーよ。

September 5, 2022

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まだ推敲中

既に二回ほど、「書き上げた～！」と報告した原稿ですが、実はまだ推敲しているの。　一体、私は何度書き直せば満足するのでしょう。果てしがない。　それでも、不思議なことに、「これで完成した！」と思った後で、もう一度確認のために読み直すと、書き直すべき箇所が出てくるのよ。今日一日やって、20カ所くらい直したかしら。いや、もっとか。４０カ所くらい？　もちろん、書き直せば、明らかによくなります。だから、それはいいのですけれども、問題は、いつまで経っても終わらないということ。　だから、さすがに今日は、編集者にメールして、「近々原稿を送ります」という連絡を入れちゃった。そういう風に宣言でもしないと、再現なく書き直しが続いちゃうからね。　今のところ、編集者の人からメールに対する返事はありません。今日は日曜日だからね。編集者の人も日曜日はメールを見ないことにしているのでありましょう。　多分明日は、入稿をお待ちしている、という趣旨の返信があることでしょう。それを待って、もう入稿しちゃおうかなと。　なーんて言っているけど、結局、あと一日、あと一日と、一日延ばしにしながら、まだあと数回は推敲するんだろうな。　ま、それが私のやり方だから、仕方がないんですけどね。

September 4, 2022

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オールデイズ・レコード

先日、近所のCD屋さんに行って、ぷらぷら眺めていたら、「オールデイズ・レコード」なる一連のCDが無造作の置いてある。　まあ、昔のレコードの復刻版みたいなもの、らしいんですが、よく分からない。版権の切れた古いアルバムを、うまいこと復刻してあるのかな？　で、私が買ったのは、「ポップス編」と「ロック編」なんですが、これがね、値段がすごくて、一枚５５０円なの。今時。　で、ロック編の方には、アニマルズとかビージーズとか、キンクスとかザ・フーとか、ヤードバーズとか、そういう連中の曲が詰まっている。一方、ポップス編の方ですと、ナンシー・シナトラとかオズモンド・ブラザースとか、フォー・シーズンズなんかが入っている。まあ、王道でもありマニアックでもある、といった選曲ですかね。　まあ、でも、こういう古い、珍しいアルバムからの選曲で、一枚５５０円なら買いだよね！　ということで、この二枚を堪能したら、また別のCDも買ってみようかな。　英米のポップス、ロックの懐メロが好きという方は、ちょっと注目してもいいのではないでしょうか？これこれ！　↓オールデイズ・レコード

September 3, 2022

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追悼・古谷一行

俳優の古谷一行さんが亡くなりました。享年７８。　古谷さんと言えば、私にとっては横溝正史の金田一シリーズのテレビ・ドラマ版ですねえ。金田一耕助役は、それこそ渥美清さん、石坂浩二さん、西田敏行さんなど、名だたる俳優さんたちが演じておりますが、私の見るところ、古谷・金田一が一番だったのではないかと。古谷さんの、何と言うか、弊履破帽的で野生的な雰囲気が、一番、金田一っぽかった。石坂さんでは、ちょっとインテリすぎると言いますかね。　あのTBSドラマ版のあの雰囲気、あのおどろおどろしい雰囲気は、茶木みやこの歌うテーマソング「まぼろしの人」「あざみのごとく棘あれば」の貢献もあって、横溝世界を実によく再現していたのではないかと。　横溝正史作品の一連の文庫版が持つ、あの時代の角川書店のイケイケな感じ、読んでから観るか、観てから読むかの感じ、世代的にど真ん中でしたからね。　だもので、何となく古谷一行という人には、親近感というか、親しみを持っていたのですが、その古谷さんが、ガンとの長い付き合いの果てに亡くなられたと聞いて、これもまた一つの時代、昭和の足跡が消えたなあという感を強くしているのでございます。　いい俳優さんでした。古谷一行さんのご冥福をお祈りいたします。合掌。

September 2, 2022

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ルノー・アルカナに試乗、そして驚愕！

愛車のルノー・キャプチャーが１年点検の時期を迎えたので、今日はディーラーに入庫して、作業を行ってもらいました。　で、その際、ニューモデルに試乗させてもらったのですが、今日ワタクシが試乗したのは、ルノー・アルカナというクルマ。そう、輸入車として初めて、ストロング・ハイブリッドを採用したクルマでございます。　で、ストロング・ハイブリッドというと、トヨタ式のプラネタリー・ギアを介したタイプですが、ルノーのハイブリッドはこれとは全く違う。　ドグ・クラッチ方式といって、F1 などのレースで使われる出力側と車輪を動かす側を直でつなぐ方式で、普通ならギアチェンジの度に衝撃がくるものなんですが、それをモーターを使って、出力側と入力側のギアの速度合わせをし、それでスムーズにつなぐという、非常に凝った仕掛けが搭載されているんですな。　で、その未知のミッションはどんなものかと思ってアルカナに試乗してみたわけですが・・・　まあ、ビックリよ。ウルトラ・スムーズ。滑らか。いつミッションをつないだのか、全然分からない。ある意味、トルコン式ATよりスムーズかも。　私の今乗っているキャプチャーは、EDCと呼ばれるDCT、すなわち、ダブルクラッチ方式のミッションで、かつて乗っていたアルファロメオ１５６に搭載されていたシングルクラッチ方式のセレスピードと比べると、はるかにスムーズではあるのですが、やはり低速域ではぎくしゃくする。トルコン方式ほどの滑らかさはないんですな。だから、私としてはもう、次の愛車はトルコン式ATにしようと思っていたわけ。　だけど、今回、ルノーのアルカナに乗ったら、あまりにも見事に変速する（しかも低速は基本、モーターで動くので、当然、ぎくしゃくはしない）もので、これはアリかなと。　アルカナは、あるかな、ないかな、で言ったら、アルカナと。　まあ、実際に買うとなったら、アルカナは少し大きすぎるので、新型のキャプチャーになるかとは思いますが。　というわけで、次の愛車候補は、DS４、プジョー２０８（あるいは２００８）、シトロエンC4のどれかかなと思っていましたが、そこにルノー・新型キャプチャー・ハイブリッドが食い込んできたかなと。　全部、フランス車だっていうところが、どうなんだとは思いますが。　でも、今、あんまりドイツ車に心が向かないんだよな～。　でも、とにかく、ルノーの新型ハイブリッドシステムの凄さに、驚愕した一日となったのでした。興味のある方は、是非、ディーラーでご試乗下さい。教授のおすすめ！です。これこれ！　↓ルノー・アルカナ

September 1, 2022

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