親切ということ
自己啓発思想を研究し始めてから、この思想の中心概念は「自分の選択」であることが分かり、それはそれでいいのですが、それとは別にもう一つ、重要な概念があることに気づくようになりました。 「すべては自分の選択」という生き方は、自分の人生の指針としてはいいのですが、ここには他人との関係が入ってこない。いや、もちろん入ってくるのだけど、自分から見た他人だから、自分にとって重要な他人のことしか入ってこない。 じゃあ、自分にとって重要ではない他人に対してはどういう態度を取ればいいのか。 ここで重要になってくるのが、「親切」という概念なのよね。肉親とか配偶者とか友人以外の他人に対して、親切にせよと。 で、この親切こそが、実質的には世界を救うのよ。 公共的な意味では、この世で最も重要な概念と言ってもいい。 実際、ハワイで外食したり買い物をしたりバスに乗ったりすると、売り子さんや運転手さんに親切な人と親切でない人がいる。親切な人に当たると、本当に気持ちがよく、ハワイが好きになるし、親切でない人に当たると、ハワイが嫌いになる。 もし世界中の人が全員、親切な人になったら、地球はいい場所になるね。 だから、小学生の時とかに、道徳の時間でもいいから、とにかく「人には親切たれ」ということを徹底的に叩き込んだらいいんじゃないかしら。日本のみならず世界中で。これ以上の道徳はないんだから。 で、そういうことに気づきだしたのかどうか、最近、自己啓発本の世界でも「kindness」というのがキーワードになりつつある。今までのキーワードは「mindfulness」だったけど、近いうちに「kindness」あるいは「kindfulness」がキーワードになるかもね。