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カテゴリ:教授の雑感
大学のジャズ関連の授業で、ジャズ喫茶を訪問してコーヒーを飲んでこいという実習課題を出したもので、今、その採点をしているのですが、そもそもジャズ喫茶というところに行ったことのない学生ばかりなもので、それなりに衝撃的というか、印象的だったようで、レポートにも面白いものがいくつかありました。
レポートの大半は、ジャズ喫茶(知立にある「グッドベイト」という名門中の名門ですが)の店内で聞いた大音量のジャズのこと、常連さんたちとの会話、そこに置かれた何万枚というレコードの量などについての印象を語ったものなのですが、一つ感心したのは、そのジャズ喫茶の時計についてレポートしてきた学生がいたこと。彼女曰く、インテリアとして壁に幾つものクラシカルな時計が掛かっているのだけれど、全部、指している時間が違っていたと。で、あれはおそらく、「この店に入ったら、時間のことは忘れろ」というメッセージなのだろうと解釈していたのですが、これはなかなか目の付け所がよろしい。いい点をあげておきました。 ところで、もう一つ、レポートを採点していて驚いたのは、レポートを書いている大学生たちの多くが「自分はコーヒーが飲めない」と言っていたこと。「コーヒーが飲めないので、アイスミルクを頼んだ」とか、「コーヒーが苦手なので、抹茶オレにした」とか、なかには「初めてコーヒーというものを飲んでみたが、案の定、苦かった」とか、そんなことを書いて来る奴がやたらにいる。 マジか?! 私が学生の頃、煙草を吸う学生って沢山いましたが、今、煙草を吸っている学生なんていやしない。まあ、それは分かるわけですよ。確かにね、煙草って、縁遠くなるとますますイヤなものになってくるので。 だけどさ。コーヒーは違うじゃん。コーヒーの香りは、何とも言えないほど素晴らしいじゃん。そしてコーヒー自体、美味しいじゃん? ところが、今時の若い大学生の多くが、コーヒーを飲まないし、飲んだとしても「苦手」という認識を持っていると。 信じらんないわ・・・。世も末だ。 「ジャズ喫茶に行って、コーヒー飲んでこい」という実習課題は、いずれ「パワハラ」とか「アカハラ」案件になるのかもね。「体質的に飲めないコーヒーを教授に強要されました!」とか。 まあ、ワタクシももうすぐ定年で、そんな風になる頃まで大学にいないけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 2, 2024 02:00:07 PM
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