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釈迦楽

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August 12, 2024
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カテゴリ:教授の雑感
今、『ホールアースの革命家 スチュアート・ブランドの数奇な人生』(草思社)という本を読み始めたところでね。

 この本の主題となっているスチュアート・ブランドは、『ホールアース・カタログ』という定期刊行物を1968年に発刊し、これがヒッピー・ムーヴメントの後を受けたニューエイジ世代のバイブルと呼ばれるようになるんですけど、この辺りのことについてはワタクシも何年か前に論文を書いたことがありまして。

 で、その後、この『ホールアースの革命家』が出たので、自分の書いた論文に穴がないかどうか、この本を読んで確認しようというわけ。

 ところで、この本の最初の方に、学生時代のスチュアート・ブランドが、アメリカ作家ジョン・スタインベックの本に随分感化された、という話が出てくる。特に『缶詰横丁』や『コルテスの海』などのスタインベック作品に登場するエド・リケッツという生物学者/哲学者の言動に大きな影響を受けたと。

 で、私はうーん、とうなるわけ。

 というのは、『ホールアース・カタログ』のスチュアート・ブランドだけでなく、同じくニューエイジ・ムーブメントを盛り上げたカリフォルニアのエサレン研究所の設立者、マイケル・マーフィーもまた、ジョン・スタインベックと関わり合いがあったから。

 つまり、1960年代末から1970年代にかけてのニューエイジ・ムーブメントの背後に、ジョン・スタインベックが居たと。

 スタインベックというと、アメリカ文学的には、1930年代の不況時代を描く『怒りの葡萄』を代表作とする「貧しい民衆の怒りと強さを描く作家」というスタンプが押されていて、もうそれで満足しちゃって、もう今では誰も研究なんかしない元ノーベル賞作家、という感じなのよ。

 だけど、私のように、自己啓発思想との絡みでアメリカ文学を考えている人間からすると、スタインベックというのは、実はそれよりもっと近い時代にまで影響力のある作家だったんじゃないか、という気がしてくる。

 そんな観点でスタインベックを考えている人なんか、いないからね。

 とまあ、そんな感じで、自己啓発思想史におけるスタインベック、という視点を、なんとなくつかんだような気になっている今日のワタクシなのであります。





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Last updated  August 13, 2024 10:42:35 AM
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