6157897 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

教授のおすすめ!セレクトショップ

教授のおすすめ!セレクトショップ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

釈迦楽

釈迦楽

Keyword Search

▼キーワード検索

Freepage List

Shopping List

お買いものレビューがまだ書かれていません。
September 5, 2024
XML
カテゴリ:教授の雑感
いやあ、体調が悪い中、若い人の論文の査読をしているのだけど、まあ、ひどいね。

 文学の論文って、基本、論じている作品は面白いよね、という共通認識がまずあって、それに加えて、でもこういう読み方をするともともと面白い作品がもっと面白くなるよ、という点を指摘するのが役割なのよ。少なくとも私はそう思っているんですが。

 だから、ある意味、論文というのは、補助線のようなもので、その補助線を引いてみると、あーらビックリ、そういうことだったのか~!という感動的な解釈が生まれると。

 たとえば、「1から10までの数字、全部足したら幾つになる?」という問いがあって、もちろん、1+2+3+・・・とやって行ってもいいのだけど、一方、1から10まで小さい順に並べた列と、逆に10から1まで大きい順に並べた列を上下にセットすると、各項の上下の数字の和は全部11になるわけで、11が10個並ぶ。ならば11×10÷2=55というやり方で、1から10までの数字の和が55であることを一瞬ではじき出すやり方もある。

 このアクロバティックな計算法を示すことで、1から10までの数字を全部足すということが劇的に面白くなるでしょ。文学の論文もそれと同じことなわけよ。劇的に面白い読み方を提示するわけだから。

 ところが。

 最近の若い人たちの文学論文って、そういうことが全然わかってない。

 むしろ、そう読むことで、当該の作品が劇的につまらなくなるような、妙な読み方を提示してくるのよ。え? それじゃ、もともとの小説の魅力が全部失われるじゃん?というような読み方をしてくる。

 それが、一つだけならまだしも、査読を担当したすべての論文がそうだから。

 っていうか、そもそもこの小説が面白いということが、論者には分かっているのだろうか?とすら思えてくるからね。

 こんなつまらない論文しか出てこないんだったら、もう、文学部は解散して可だわ。確かに、必要ないもん。

 一体全体、文学研究の世界ってどうなっちゃったんだろうね。昔はもっと面白い世界だったけど。それが進歩せずに、恐ろしいほどの退歩をしているという。

 体調も悪いけど、こんな論文ばっかり読まされて、気分も悪いわ~。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  September 5, 2024 08:57:57 PM
コメント(5) | コメントを書く
[教授の雑感] カテゴリの最新記事


Calendar

Headline News

Favorite Blog

秋到来 New! ゆりんいたりあさん

大谷翔平選手51-51の… New! AZURE702さん

YAMAKOのアサ… YAMAKO(NAOKO)さん
まるとるっちのマル… まるとるっちさん
Professor Rokku の… Rokkuさん

Comments

ジェシカ@ Re[1]:オコナーの未完の小説(09/05) 釈迦楽さんへ ご返信ありがとうございま…
釈迦楽@ Re:オコナーの未完の小説(09/05) ジェシカさんへ  未完のものとして、『C…
釈迦楽@ Re[1]:恐ろしいほどの退歩(09/05) よびなみさんへ  あの奇想天外な数え方…
ジェシカ@ オコナーの未完の小説 すみません、話はずれるのですが、Jessica…
よびなみ@ Re:恐ろしいほどの退歩(09/05) 本題からは外れた感想になってしまいます…

Archives


© Rakuten Group, Inc.
X