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カテゴリ:教授の読書日記
「還暦からの自己啓発」というテーマでちょっと考えをまとめているところなので、何かの参考になるかと、本田健氏の『60代にしておきたい17のこと』という本を読んでみました。
本田健という人は、素性の知れない人ですが、自己啓発本のコーナーに行くと著書がずらりと並んでいる。この方面の著者としては、まあ、メジャーな人なのではないかと。で、今回読んだ『60代にしておきたい17のこと』にしても、『10代にしておきたい17のこと』『20代にしておきたい17のこと』『30代にしておきたい17のこと』『40代にしておきたい17のこと』『50代にしておきたい17のこと』など、一連のシリーズの一環として出ていて、シリーズ全体だと売り上げ数が数百万部なんだとか。 で、私が読んだ『60代にしておきたい17のこと』ですが・・・ つまらんっ! つまらん、というより、あまりに書いてあることが平凡過ぎて、コメントのしようがないよね。 本書は、「60代になったら、こういうことをしろ」というのが17のテーマごとに並んでいるのですが、たとえば「20代の時にやりたかったけどやれなかったことにトライする」とか、「音信不通になっていた友達に連絡をとってみる」とか、「もう爺さんなんだから」と消極的にならない方がいいとか、「結婚生活を続けるか、解消するか、一度考えてみる」とか、「会社時代の肩書にこだわるのをやめる」とか、「趣味を持つ」とか、「旅に出る」とか、「新しいことを学ぶ」とか、「自分なりの健康法をもつ」とか、「子供の人生に干渉しない」とか、「愛を伝える」とか、そんな程度のことしか書いてない。つまり、世間一般でよく言われるようなことしか書いてないんだもん。 平凡も平凡。この著者ならではのひねった提案とか、そういうのはひとつもない。こんな、誰もが言うようなことをずらずら並べるだけで、本が売れるの? まあ、売れているんでしょうねえ。シリーズ売り上げ数百万部なんだから。 こういうのを読むと、自己啓発本を馬鹿にする人たちの言い分も分かるよな、っていう気がします。と、同時に、こんな程度のことを書いて本がバカ売れするなら、自己啓発本というジャンルって、甘いんだなとも思う。 というわけで、とても「教授のおすすめ!」なんて言えない本でしたけど、この程度の〇〇っぽい本を書くと、売れることは売れるんだ、という勉強にはなりました。 もう、いっそ、定年後はこういう本を山ほど書いて、自己啓発本長者になろうかな・・・。 【中古】60代にしておきたい17のこと / 本田健 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 2, 2024 05:14:10 PM
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