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先週の土曜から9日間の夏休み。
この夏休みは好きなことをして、ゆっくり過ごすことに。 昨日は映画を観に渋谷の文化村に行ってきた。 観てきたのは「DEARフランキー」。 主人公は、9歳の難聴の男の子、フランキー。彼には父親がいない。フランキーが赤ちゃんの頃に、母親が離婚したためだ。母親はフランキーに「父親は船乗りで、当分帰ってこない」と嘘をつき、父親になりきってフランキーと手紙のやり取りをし続けている。あるとき、ひょんなことからクラスメイトに父親と会う約束をしてしまったフランキーのために、母親は一日だけの父親役を探すことになるが・・・というお話。 母親のフランキーに対する愛情と見守り、フランキーの純粋な気持ちや優しさ、父親役とフランキーが心から楽しそうに遊ぶ場面など、3人の気持ちがたんたんとストーリーの中に織り込まれて、嫌味なく話が展開していくので見ていてとても気持ちのいい映画だった。 父親役と別れる場面でフランキーが初めて声を出すのだけど、それが「健常者が喜ぶシーンだね」と、一緒に観に行った連れが少し怒っていた。私はああいう場面をさらっと流して見てしまうけど、立場が違うとやっぱり視点も違うのかもしれない。 にしても、父親役が渋かったなー。 そして今日は友達からもらったDVDを観た。 こちらは、「グッバイレーニン!」 おなじみ、ダニエル・ブリュールの主演。 これもまたいい映画だった(^-^) これも、大事な人を守るために嘘をつく、という点で「DEARフランキー」に似ている。 こっちは逆パターンで、息子が母親に嘘をつく話。背景は、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツ。熱心な社会主義者であり、祖国のために熱心に活動している教育者でもあるアレックスの母親が、あるとき心臓発作を起こしてしまう。原因は、息子アレックスが反社会主義のデモに参加しているのを見てしまったこと。彼女は意識不明に陥り、8ヶ月の間昏睡状態に。彼女が眠っている間、ベルリンの壁は崩壊し、東西が統一し、資本主義の波が行き渡り町並みがどんどん変わっていってしまう。 母親は昏睡状態から目覚めるが、医者から「ショックを与えたら危険」といわれたアレックスは、あの手この手で東ドイツがまだ存続しているように見せかけ、母親をだまし続ける・・・。 面白かったのは、母親の理想である社会主義国・東ドイツがだんだんとアレックス自身の理想の国に創りかえられていくところ。現実的には社会主義が敗北した形になったけれど、映画のお芝居の世界では西から東に難民が入り込み、東が西を受け入れ、資本主義と社会主義が相対化された形になっていた。 アレックスの母親は――本当はアレックスのお芝居に気づいていたかもしれないけど――その理想の国を信じて亡くなった。 そこらへんがよくできてるなぁ、と思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 9, 2005 07:18:22 PM
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