今週末、1月15日(土)に、いよいよ三橋経済塾第十一期が開講になりますが、第一回のゲスト講師は会田卓司先生。
会田先生は、恐らく「ネットの資金需要」のお話をされると思いますので、わたくしの方は「ネットの資金需要」を理解するための基本知識「国家の貨幣」について解説します。
第十一期からご入塾された方も少なくないでしょうから、まずは「貨幣の基本」を学んで頂きます。もっとも、新たな切り口からの貨幣論になりますので、十期までの塾生様にとっても面白いと思いますよ。
ところで、
◆家計の収支+企業の収支+政府の収支+海外収支=0
これは、「誰かの黒字は、誰かの赤字」と言っているに過ぎないため、誰にも否定できない絶対原則です。(厳密には、「企業」は家計、政府以外の国内経済主体という意味になります)
政府の役割は「経世済民」に従う限り、最も脆弱な経済主体であり、かつ国家という共同体の主権者である国民、すなわち家計を豊かにすることです。
フローで言えば、
「家計の黒字を増やす」
ストックで言えば、
「家計の純資産を増やす(もしくは純負債を減らす)」
必要があるのです。
となれば、必然的に家計の黒字、純資産増・純負債減分、別の誰かが赤字、純負債増・純資産減になってもらう必要があります。
誰かが赤字を増やしてくれない限り、家計の黒字は絶対に増えないのです。
日銀統計において、「誰かの黒字は、誰かの赤字」そのものの統計が「資金過不足」になります。今回は、資金過不足から「家計の資金過剰」をグラフ化しました。
すなわち、毎年の家計の黒字、純資産増・純負債減の金額がどのように推移したのかを見るわけです。
【日本の家計の資金過剰の推移(単位:兆円)】
http://mtdata.jp/data_78.html#kakei
いやあ、見事なものです。二十一世紀に入って以降(要するに小泉政権以降)、コロナ前まで、日本の家計はバブル前の1980年代前半の黒字すら与えられない状況になっているわけです。
しかも、黒字(資金過剰)が停滞する状況で、「聖域なき構造改革」などと勇ましく「競争激化」の政策を採ったわけです。国民が勝ち組と負け組に二分され、共同体が破壊される事態になって当然だと思います。
二十一世紀に日本の家計の黒字が低迷したのは、反対側で政府が赤字(財政赤字)の拡大を抑制したためです。すなわち、2001年に始まったPB黒字化目標が、諸悪の根源なのです。
記事タイトル: 日本の「家計の黒字」とPB目標
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