今回の能登半島地震では「道」が閉ざされたことで、被害が拡大しています。
国境を越えた「交易」がある限り(共同体の枠を超えた交易は、縄文時代からあった)、特定の財について「他の共同体」に依存することは避けられないというか、普通です。
もちろん、財について100%自給できれば、総力戦的な考え方からは最高(というか最強)となりますが、なかなかそうはいかない。
交易するとなると、「財の道」が常に安全でなければならない。そもそもや、安全でなければ、交易は発展しにくい。
財の道を妨げる壁は多々ありまして、例えば政府の規制だったりします。(そもそも「国境」が規制ですが)
1806年、ナポレオンはイギリスへの対抗策として、ベルリン勅令(いわゆる大陸封鎖令)を発しました。イギリス側はイギリス側で、ヨーロッパの港という港を海上封鎖。
おかげで、ナポレオンはロジスティックとして海を使えなくなり、当たり前の話として密貿易が大発展。
加えて、ノヴォロシア(現在のウクライナ)のチェルノーゼム(黒土)で産出される膨大な穀物(小麦等)を黒海ルートで欧州に供給することで国が成り立っていたロシアが反発。大陸封鎖から脱退し、ナポレオンのロシア遠征に繋がります。
あるいは、天候など自然環境の変化により、財の道が細るケースもある。現在、旱魃でパナマ運河が通航制限を余儀なくされています。
そして、戦争。人と人との争いにより、財の道が閉ざされる。
『コンテナ船の運賃が急上昇、輸送能力逼迫-紅海での混乱悪化で
アジアから欧州に向かうコンテナ船の運賃が7週連続で上昇した。紅海で攻撃を受けるリスクを回避し、遠回りしてアフリカ南部を通過するルートを選ぶ船舶が増える中、輸送能力が逼迫(ひっぱく)している状況を反映している。
18日に発表されたドルーリー・ワールド・コンテナ指数によると、上海からイタリアのジェノバまでの40フィート(12.192メートル)型コンテナ輸送料は1000ドル余り上昇して6282ドル(約93万円)。7週連続での上昇は、新型コロナウイルス禍にあった2021年以来最長。
上海からロッテルダムまでの直近のコンテナ輸送料は12%上昇し4951ドルと、22年9月以来の高水準となった。
船舶のルート変更は、アジアから米国への輸送にも影響を及ぼしている。上海からロサンゼルスまでの輸送料は前週比38%上昇し3860ドルとなった。』
―――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: 「財の道」が閉ざされる日
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