政府は「「デフレ脱却」表明を検討」などと、頭の悪いことを言っていますが、日本銀行の方はどうでしょうか。
『日銀総裁、2%目標実現「まだ至っていない」 春闘の重要性を強調
日本銀行の植田和男総裁は日本時間の1日朝、物価上昇率2%目標を実現する見通しについて「今のところ、まだそこまでには至っていない」と述べた。賃金とともに物価が上がる「好循環」に向け、賃上げの動向などを慎重に見極める姿勢を強調した。(後略)』
なぜ「春闘」なのかと言えば、もちろん実質賃金が上昇しない中で「デフレ脱却」などありえないためです。
実は、政府はデフレ・インフレの判断に「消費者物価」のみを使うわけではなく、「GDPデフレータ」、「需給ギャップ」、「単位労働コスト」の三つも見ています。
現在、消費者物価とGDPデフレータはプラス化していますが、需給ギャップはマイナス。
単位労働コストは、名目雇用者報酬を実質国内総生産(GDP)で割って算出されます。一定の製品・サービスを生産する際に必要な労働コストですね。
現在の日本の単位労働コストは、直近(23年7-9月期)で対前年比+0.4%。プラスにはなっているものの、諸外国と比べると、まだまだ低い。
と言いますか、4-6月期は+0.9%だったため、上昇率は下がってしまっています。
ちなみに、単位労働コストは「生産性」と「賃金」に分解されます。
変な話ですが、賃金が生産性以上に伸びなければ、単位労働コストは下がります。つまりは「賃金の伸び>生産性の伸び」に安定的にならなければ、本格的な物価上昇には至らないと判断されるわけですね。
―――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: データに基づかない政治的なデフレ脱却宣言
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