2025年プライマリーバランス(基礎的財政収支、以下PB)黒字化が不可能(やってはいけないわけですが)になったことを受け、財務省は、
「歳出に利払い費を加えた財政収支」
を新たな緊縮目標として提示してくるでしょう。
それに対し、自民党の積極財政派である財政政策検討本部の国会議員たちは、
「政府の「純」利払い費対GDP比率」
を提示すると思われます。(「純」とは、日銀に支払っている利払いは(戻ってくるので)含まない、という意味)
西田昌司財政政策検討本部長は、
「PBに代わる新たな指標を考えて提案していかなければならない」
と発言していますが、これは当然なのです。何しろ、PB黒字化と財政破綻に直接的な因果関係はない。
というか、
「PBが悪化すれば財政破綻」
が成立するならば、日本はとっくに財政破綻していなければならない。
【日本・アルゼンチン・ギリシャ・レバノンの基礎的財政収支対GDP比率(%)】
http://mtdata.jp/data_88.html#4PB
お分かりでしょう。
1998年以降、常にPB赤字(しかも年平均▲5%超!)なのは日本だけです。しかも、他の三カ国は「黒字」の時期がある。
アルゼンチンが財政破綻したのは、2001年。PBは▲1.2%と、黒字に近づいていました。ところが、財政破綻。
ギリシャが財政破綻したのは、2012年。PBは▲1.4%と、黒字に近づいていました。ところが、財政破綻。
レバノンが財政破綻したのは、2020年。PBは▲0.5%と、黒字に近づいていました。ところが、財政破綻。
なぜだっ!
なぜ、PBが改善している(しかも、時には黒字になる)アルゼンチン、ギリシャ、レバノンが財政破綻したにも関わらず、PBが三カ国よりも悪い日本が財政破綻しないのだっ!
理由は簡単。
アルゼンチンやレバノンの国債はドル建て、ギリシャの国債は共通通貨ユーロ建てだったためです。
―――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: 日本を財政破綻に導くプライマリーバランス黒字化目標
▼ブログの続きを見る
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12843798923.html?frm_src=favoritemail
==============================
インターネット・コンピュータランキング
==============================
ネットサービスランキング
==============================