アメリカ大統領選挙に立候補しているカマラ・ハリス副大統領が、住宅や食品などの「価格引き下げ」に向けた新たな政策を発表しました。
当選した際には、最優先課題として、インフレ対策に取り組むとのことです。
つまりは「政府」による価格のコントロール。市場中心の新自由主義からしてみれば、愕然とする政策ですが、ちょっと、イデオロギー抜きで考えてみましょうか。
『トランプ氏、ハリス氏の価格抑制政策「共産主義」と批判
米共和党のトランプ前大統領は17日、大統領選の激戦州の一つ、東部ペンシルベニア州で演説した。民主党のハリス副大統領が16日に発表した住宅や食品、医療などの価格抑制策を「共産主義であり、マルクス主義であり、ファシストだ」などと厳しく批判した。
ハリス氏が公表した経済政策はモノ・サービスの幅広い分野で企業は利益をあげ過ぎているとみなし、価格の引き下げを迫る内容だ。トランプ氏は「社会主義的な価格統制だ」と訴えた。(後略)』
社会主義的な価格統制か、と言われれば、方向的には確かにそうなのですが、ここではイデオロギー抜きで実現性について考えてみましょう。
ハリス副大統領の価格抑制政策は、要するに「規制の強化」です。
食品について、価格を吊り上げ、不当な利益をあげた企業に罰則を科すことを盛り込んだ、初めての連邦法を制定すると主張しています。
ここで問題になるのは、食品価格が「不当であるか否か」の判断は困難というか、恐らくは不可能という点です。
例えば、日本において、小麦の輸入価格が上昇した。食品メーカーや小売店が価格を引き上げた。結果的に、消費者は食品価格上昇に苦しむことになる。
輸入物価上昇に起因した物価上昇により、食品価格が「国民が苦しむ」ほどに高騰してしまった。
これは「不当」なのでしょうか? そもそも、不当な利益っていくらなのでしょう。粗利益率(売上総利益率)が何パーセントならば「不当」に該当するのでしょう。
粗利益以降の各費用についても、各社ばらばらで、どれが適正で、どれが不当かなど、神様にしか決められませんよ。
あ、ちなみに、わたくしはハリス副大統領の政策が「社会主義的だ!」「共産主義的だ!」と批判しているのではありません。あくまで「公正な規制ができるのか否か」を考えているのです。
――――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: カマラ・ハリスの価格抑制政策
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