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カテゴリ:BAR!BAR!BAR!
湘南・鎌倉ひとり旅のもようは、mixiにも地域SNSにも書いているのですが、こちらはこちららしく、藤沢で訪れたBARのことを報告したいと思います。
行く前から調査して目をつけていたのが、「洋酒倶楽部Bb(ビーフラット)」です。 外階段を昇りバーにしてはやや大きめの扉をよいしょと開ければ、暗めの店内には10人がけくらいのカウンター、スポットライトは無し、後ろには高いストゥールの小さなテーブルが3個ほどと、いたって普通なのですが、スピーカーから流れる澄んだ音は会話を邪魔しない程度に三次元的に空間を満たしており、名前の通り音響へのこだわりを感じさせました。 まずはバンブー。 横浜に近いこともあるし、今日は北鎌倉のお寺を回ったり鶴岡八幡宮に詣でたりしたので、今夜の一杯目にふさわしいかな、と思ったのです。
普段LVSJで飲むバンブーは、孤高の気高さみたいなものを感じつつ襟を正したくなる味わいですが、今夜のバンブーは、僕のラフな服装に合わせてこさえたわけじゃないのでしょうが、優しく頬を撫でる潮風のように穏やかな味わいでした。 夫婦で営む店は、来年20周年を迎えるそうです。 マスターは、この絵よりももう少しがっちりしているのですが、尖った多面体のスキンヘッドと大仏を彷彿とさせる巨大な耳ときれいに整えられたヒゲを持っています。果たして彼は人間なのでしょうか。もしかしたら、宇宙の旅の途中に地球にやってきて、地球の暮らしに興味を覚えて、地球時間の20年ほど前にしばらくここでバーテンダーでもやってみることにしたのではないでしょうか。
もしかして、右隣でアードベックのハイボールを飲んでいるダークな色の男性は、MIBだったりして? マスターがこれほど地球に馴染めたのは、地球人の奥様のおかげなのかもしれません。隣に座った常連の学生さんたちとの会話を聞いていると、彼らにとっては母親と姉ちゃんの中間的存在のように思われました。僕にとっては、旅館の若女将のように感じられました。確かにこの奥様ならば、宇宙人だって受け入れてくれるようなな気がします。 馴染み客達は一見人間風ですが、実はどうかわかりません。様々な星の人たちが、故郷の星に想いを馳せながら、日常の慣れない地球生活の息抜きに、あるいは地球のモルトにはまってしまい、連夜飲みに来ているのではなかろうか。 そんな常連の宇宙人たちがうらやましくなる、居心地の良い店です。 さて、バンブーのあとには江ノ島をキンタイア半島に見立ててアランを注文。その後はパスタをすすりながら、ピートじゃない海を感じさせるモルトを物色し、オーバン14年をいただきました。
江ノ電に乗ったら、ほんとうに「江ノ島~が見えーてきたあ♪」のでうれしくなっちゃいましたよ、などとお話したら、いつのまにかジャズがサザンのインストゥルメンタルに変わっていました。そんなべたなサービスにうれし恥ずかし。 BARには良い店が多いですが、その中でもBbは良い店です。次に藤沢に来ることがあるかどうかわからないけれど、もう来ることはないかもしれないけど、それでも藤沢にはBbがずーっと存在し続けて欲しい、誰のためでもなくてもう訪れないかもしれない僕のために。そう思わせるBARです。迎えの宇宙船はいつやってくるのでしょうか・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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