半島を出よ

October 24, 2005

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カテゴリ：読書三昧

夏休み、帰省中に弟から勧められた「半島を出よ」村上龍著をようやく読み始めた。
帰省中に「白夜」ハン・テフン著を読んでいた私は何せ「白夜」が上・中・下もあるので
のびのびになっていたのだ。
でも読み始めると面白くてどんどん進んで行く。
大まかに言うとどちらも北朝鮮を題材にした小説だ。
白夜は朝鮮・ロシアなど東寄り、半島を出よは西寄り中心かな。

で、半島を出よを読んでいると思った。
これって「ありえない話じゃない」ってコト。

内容は２０１１年近未来。日本は国策の失敗から金融破たんを招き失業率は上昇。
経済力だけで世界のトップクラスに位置していた日本はアメリカをはじめ
他のどの国からも厄介者扱いでアジアの鼻つまみものとなってしまう。
もはや安保などというものはない。
そんな中、プロ野球開幕戦ソフトバンクホークス対千葉ロッテマリーンズの試合を観ようと
３万人の観客を動員した福岡ドームを北朝鮮の工作員が占拠。
今まで安保に守られてきた日本人は、にわかに状況が飲み込めないんですねぇ。
流暢な日本語を話す北朝鮮工作員に対してヘラヘラと笑って握手なんか求める始末。
あり得なくないですねぇ・・・。
きっと私でもその場にいたら、「何かの撮影？」とか「イベント？？」などと場違いな
行動をとってしまう事でしょう。。。゛(ノ><)ノ

この北朝鮮の工作員は、表向きは北朝鮮の反乱軍で「高麗遠征軍」と名乗っているため
本国北朝鮮政府もアメリカも他のどの国も関係ないと言い、誰も助けてはくれないのです。
３万人の人質を取った高麗遠征軍は福岡ドームを占拠、福岡と合同で独立国宣言・・・。
そんな福岡を日本政府は切り離しにかかっちゃう訳です・・・。
その先はネタバレになるので書きません。
大変おもしろいので読んでみてください。

話の中には現在日本で大変な問題になっている事例が多く単なる小説とは思えないくらいの衝撃を受けるかもしれません。
何はともあれ、日本の外交、憲法、行政などの脆弱性や日本人の危機意識の薄さなど
読んでいて恐ろしくなります。

雑談：それにしても・・・村上龍って説明の部分長いなぁ～とはいつも思います。
　　　登場人物の紹介だけでも６ページありますよ(o_ _)ﾉ彡☆
　　　しかも文中に１人に対しての紹介文がまた長い。
　　　だけど、内容的には面白いです。
　　　くじけず読んでね!(^^)!

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Last updated October 24, 2005 02:06:02 PM
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