puka×2 PLANET

姫の寮では今、九州など遠方から来た

ガイドさん達が、順番に夏休みをもらって

里帰りをしています。


ただし、２年生以上のガイドのみらしい。

１年生は、秋の行楽に備えて、このオフに

実習をしっかりやらなくちゃならないので

帰してもらえない。


それに、今　帰ると、里心がついて

戻らなくなる子もいるからなんだって。


なるほど・・・

去年も、どんだけ辞めたことか。



１年生の間では、今、相当参っているらしく

ほとんどが、辞めたいと漏らしている。


そんな中で、プラス思考の子達が

「ここまで頑張ってきたんだもの

　皆で、頑張ろうよ！」

と、励ましあっているらしい。


健気な乙女たちよ、今は辛いだろうが

頑張ってね　ｐ(*^-^*)ｑ ♪


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



さて先日、姫の仲良し３人組の一人が

里帰りしている間、姫たちは

Ｆちゃんの部屋で　お泊り会をやりました。


「中学生や高校時代を思い出すね」

２人とも翌日が、オフなので

深夜３時ごろまで、オシャベリしていました。



すると、ガタガタっと何やら物音が！

きゃ～！　怖～い！

ちょっと見てきてよ～


と、お互いに言いながら、ふるえていると

Ｆちゃんの携帯に、着信が


『ごめ～ん！　食堂の窓を閉めといて～』

と、３年生の先輩から電話が。


窓の外を見下ろすと、暗闇の中で

先輩が両手を振ってるじゃん！


だ、脱走かよ？！



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




急に、友達から呼び出しを受けた

面倒見のよい先輩は、深夜にも

かかわらず、寮からの脱出を

図ったというワケで、それはもう

スパイダーマンさながらの妙技

だったらしい。



まず、バッグをリュックのように

背中にしょって、両手をフリーにし

１階からは、どこからも脱出不可能な為

２階の食堂の窓から、自転車置き場の

屋根に降り、そこから地面に

飛び降りたんだって。



自転車置き場の近くには、寮長さんの

部屋があり、なぜか部屋には電気が

灯っていた。



それで、自転車置き場の屋根に降りるとき

できるだけ物音をたてないように

わずかな壁の凹みを掴みながら

ズズズ～っと滑り降りた。



次は高さ ３ｍ近くある自転車置き場の

屋根からぶら下がり、飛び降りたというワケ。



で、砂とホコリで、汚れまるけに

なりながら、地面に転がり落ちた先輩は

夜のしじまに　消え去ったのでした。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



翌朝、出勤者に混じって

何食わぬ顔で帰ってきた先輩の両腕は

青タンまるけでした。


もう、どんだけ～！