アウシュヴィッツに収容された７人の小人の物語

2013.03.27

アウシュヴィッツに収容された７人の小人の物語

カテゴリ：記事

このちいちゃくてステキな７人のオニイサン、オネイサン達は

ルーマニア出身の リリパット一座 の芸人さんです。

リリパット って、ガリバー旅行記 に出てくる

小人の国の名前なんだよね。

彼らはユダヤ人で、ナチス時代、アウシュヴィッツに

収容されましたが、”小人”という奇形だったため

ガス室に送られずにすんだのです。

その真意は、残忍極まりない外科手術を行ってきた

メンゲレ医師が、小人の人体実験 という興味をそそったから。

小人達は最初、他の収容者と違い、特別待遇でした。

それゆえ、歌や寸劇を演じることを求められていたと

勘違いしていました。

ところが、様々な人体実験を強いられ、恐怖の毎日を

送ることになったのです。

ある日、メンゲレはオネイサン達に小包を渡し

「明日はお偉いさん達の前で、舞台に立ってもらいたいんだよ」

と言いました。

小包の中身は、パウダーコンパクト、口紅にマニキュア、

アイシャドウ、香水といった一連の化粧品でした。

当日、小人達がステージに立つと、メンゲレが

「全員、服を脱げ！」と叫びました。

小人達は、驚きと恐怖の中で、マッパになり

羞恥心で、胸と下半身を隠そうと前屈みになりました。

メンゲレはマッパになった小人たちの体を

玉突きのキューで指し示しながら、講義を行いました。

その内容は、ユダヤ人が人種として退化しつつあり

小人化などの障害を発症しているといった、全くでたらめで

ありえない講義でした。

1945年、ソ連軍がアウシュヴィッツ収容所を解放し

小人達は、７ヶ月かけて、徒歩で故郷に戻りました。

1949年、リリパット一座はイスラエルに移住し

数年ほど興行を行いましたが、メンバーは次々に亡くなり

1955年に引退しました。

さて、メンゲレがどうなったかってゆ～と

戦後、アルゼンチンに逃亡していたメンゲレは

1979年、ブラジルのサンパウロで、海水浴中に

溺れ死んだらすぃ～よ。

さんざん、残忍で冷徹なことをやったバチがあたったんだにぃ