幼稚園フィーバー、ほんとに終結。
がっくり。気持ちの区切りをつけないと、なかなか日常に戻れないので、久しぶりに書きます。この2カ月半、気持ちの移り変わりを日記に書くということを思いつかなかったのは、あまりに個人的具体的な要素が多すぎるからでありましょう。それはたまこの幼稚園問題。だからー、幼稚園っていうのは、よっぽど状況が整わない限り、働くお母さんには無理なんだってば。というのは重々わかっていたのだが、2カ月間あれこれ考えてあちこち見学も行って、それで体で納得しました。できる人もいるんでしょうが、私には子どもを幼稚園にやるのは無理だということを。今日が、もっとも惚れ込んでしまった幼稚園の願書を出す日だった。ああ、願書、出したかったな。たまこが生まれて以来初めて、心底、仕事を続けていることを残念に思った。子どもの顔が子どもらしくイキイキとしていて、先生がしゃきっとしていて、昔の幼稚園をみるようだったそこは、とにかく穏やかな空気に満ちあふれていた。なんとかならないかなあ、と、幼稚園が終わってから保育園に通わせる、とかシッターさん、とかいう二重保育も考えましたが、やっぱりたまこへの、そして家計への負荷は無視できず、断念した。いまの保育園が小学校前まで通えるなら何も悩まないのだが、上は3歳児まで、それも定員が数人という、庭もない小さな保育園なので、それって何だかなあ、というもやもやを抱えていたところに、近所の野生系の幼稚園を知って、何とかならないか!といろいろ取材を試みたが、母親の行事参加率の高さにまず、断念したのが始まり。この間、いろいろアドバイスを下さった皆さま、本当にどうもありがとうございました。でも、味わってしまった幼稚園の楽しそうな空気が忘れられず、この1カ月、あちこち見学しました。延長保育があったり、給食があったりするところ。園舎がきれいなある幼稚園も見に行ったのだが、園庭は素晴らしく、たまこも「こうえん!こうえん!」と大喜びで遊んだのだけれど、授業の雰囲気が「○○ちゃん、手はおひざ!」「○○ちゃん、指は口に入れない!」って犬の訓練校みたいでがっかりしたり。。。。。こんなに幼稚園によって、子どもの顔と先生の顔、そして園の雰囲気が違うものなのか、とびっくりした。保育園は、基本的に公立だとあまり選択できないし、このへんの私立は小さいところばかりだから、何とも考えようがないのだけれど、幼稚園はこんなに選べるのですね。で、そこからついつい面白くなってしまって、選べるなら受験もアリ?とかいって、半分のぞき見気分で、幼稚園受験ワールドものぞいてみた。幼児教室の説明会とか、模試とか。たまこには、「遊びに行こう!」といって、保育園を休ませて、いろいろ行った。(あいかわらずだのう、我ながら)同い年の子たちの、よくしつけられてかわいらしいこと!たまこなんて、お受験服定番の紺色のスカートさえ、「こわいからいや!」といって、真っ赤な服しか着ないし。で、1つめの教室に行ってすぐに、「母親が働いていると、入園はほぼ不可能」(大笑)ということがわかり、あとはもう社会見学のためにまわってみました。そこでいろんな人に言われて改めて認識した、たまこの性格。すごーく恥ずかしがり屋で、初対面の人には固まってしまう。挨拶できない。「それは、人間を信頼する、ということを学んでくる機会がなかったんですね、保育園で育つ子に多い傾向です。これは意識して直さないと、大きくなっても治りませんよ」と、ある教室で言われた。ひいい。無理やり知らない大人の中にいきなり入れられた経験が先に立ち、知らない人、知らない場所は怖い、という刷り込みができている、ということらしい。商売が入っているとはいえ、治らないって断言するのはどうなのよ、と思うが、けっこうびっくりしました。私は無邪気に、保育園に行ってるのだから、知らない場所や人なんて平気だろう、と思っていたのだが、逆に、保育園というのは小さなプライベート空間だから、そうでない場所や人というのは、警戒するべき場所や人として存在することに変わりはないらしい。別の教室でも、「幼稚園受験は、人間を信頼する力が育っているかどうか、をみるのがすべてと言っても過言ではありません」という話があった。まあ、受験はしないからいいのですが、この、人間を信頼する力って、確かに大事かもしれないと思う。でも、そんなの、すぐに養われるってもんでもないしな。たまこは、知らない人に挨拶するのは「こわい」んだそうだ。本人談。普通子どもはみんなそういうもんだろうと思っていた私が世間知らずだったのか、それって何か外からの力で変わるものなのか、そのへんはぜんぜんわかりませんが、とりあえずは何もせず、たまこはたまこのまんまにしておこう、とだけは思うのだった。母子共にとっても信頼している担任の保母さんにこの話をしたら、「子どもは、小さな自信が少しずつ積み重なっていくことで、外側に開かれていくものなんですよ」といわれた。それはパズルができたとか、絵が描けたとか、当番で上手にお茶を配れたとか、そういうこと。いろいろ勉強になりました。書いている間に、願書提出の時間は無事終了してしまいました。でも、別に保育園がイヤなわけじゃない。たまこよ、これからも一緒に大きくなろうね。