クリーニング屋さんとの恋
すわ、不倫か!?と思ったあなた。残念ながら、違いま~す。実は、私じゃなくて学生時代からの友達、Yさんの話なのです。彼女は今時珍しいくらい真面目(といって私が不真面目と言うわけでは無くってよ)な、女の人。もう誕生日が来たから、1,2とくれば「○○」歳なのですが、いまだに貞操をがっちり守り、マンションも買って一人暮らしをしています。しかも働いた自分のお金は、もちろん全部自分の物。したがって、観たいお芝居やコンサートなんかあったら、東京でも大阪でも、どこでも何度でも観に行っちゃう。まさに、やりたい放題の人生まっしくら。私としては、うらやましい限りの楽しみ方なのです。サークルの友人評では、「きっと、気ままな独身貴族でいくのよ~」と一致していたのですが、その彼女が突然、「ぷりくまにも言っておかなくっちゃね~」と言い、話をするため会ってくれ、と言いだしたのです。「一体、なにごと?」マンション買って、近所のフィットネスに通って、グルメも飽きるくらいしている彼女に一体何があると言うのさ?と不審に思いながらも、彼女の「出来るだけ食べない方がいい」という言葉に従った名駅の「マリオットアソシアホテル」の52階にある「ジーニス」と言うショットバー(夜景がとっても綺麗!)で落ち合いました。余談ですが、ジーニスは5:30~8:30までなら、女性2,700円、男性3,000円で、料理2品(/1人)付き、飲み放題なので、私みたいな「飲んべぇ」にはとってもお得なのです。パツキンのお姉ちゃんが歌ってくれて、とってもムーディなので女同士じゃちょっともったいなかった。それはさておき、どんな話かと聞いていると、なんでも東京に、一緒にいろんな舞台を見まくっている友達がいて、その友達が最近結婚したのだと。その友達の旦那さんが、「中学の同級生でとってもいいやつがいる」っていって、紹介してくれたんだと。(もちろん相手も東京人)でも、今までろくな紹介を受けたことがなかったので、「あんまり期待していなかった」のですと。でも、4つ上の彼は、会ってみたらとってもいい人で、気を遣って「地元でもよく分からないから、君の好きなところに連れて行って」といい、3回目くらいに、チューをして、舞い上がってしまった、のですと。まあ、ここまでは黙って聞いていたのですが、よくよく聞くと、彼のお家は自営業。しかも家族経営のクリーニング屋さん(自分の家でクリーニングをしている)。休みは土曜日の午後と日曜日しかないため、海外旅行はおろか国内旅行もほとんど行けない。おいおい、それって同居かい?と聞くと、「かれが別居がいいって。仕事は続けてくれた方がいいって。お芝居とかもどんどん見に行っていいって。」・・・おかしい。なんだか話がうますぎる。だいたい3人(彼と両親)でやってるクリーニング屋さんなら、将来的には間違いなくあんたもクリーニング屋さんの女将さんだよ。仕事だって、今こっちでやってるけど、東京に転勤させてくれるかな?しかも、旦那と義理の両親働いてるのを置き去りにして、自分だけコンサートとか行っちゃえるわけ?絶対イヤミの1つや2つじゃ済まないと思うんだけどなぁ~。なんだかいろいろな人にも話したけど、「よかったじゃん」で終わったらしい。そりゃあ人ごとだもんね。でも最近は「おばちゃんモード」全開の私としちゃあ、あんまりお薦めできないんだけどな。つきあう分にはいいけど、結婚はやめといた方がいい気がするのは、世間ずれしたおばちゃんの言うことかしら。「う~ん・・・。」と唸る私を後目に、幸せモードのYちゃんは、「だからね。ダイエットしてるの~♪」だって。まあ、それをきっかけに痩せる気になったんならいいか。でも、うまくいかなくても、リバウンドだけはしないでね、と心の中で思った私でした。クリーニング屋さん、あると便利だけど、結婚すると大変そうなんだもん。果たして楽ちんで儲かるクリーニング屋さん、ってあるのかな?