|
カテゴリ:徒然猫物語
サーシャが初めてウチに飛び込んで来た日。
遥か昔のある寒い12月の下旬。 アパートの1階の窓の下で「中に入れて~。入れて~。」と鳴いていた。 小さな頃からいろいろな猫を見てきたが、こんな可愛い猫は見たことがなかった。 エメラルド・グリーンの瞳が、とても甘くて愛くるしかった。 つやつやと漆黒に輝く毛も美しかった。 小さなサーシャ。 ちょうど来ていた友人がサーシャを見て言った。 「昔ウチでミィという猫を飼っていたけど、 引っ越しで飼えなくなるのでどうしようかって、ミィの目の前で話したのよ。 そしたら、翌日ミィが突然いなくなった。 あれは絶対、話を聞いてて、わかったんだと思う。 ミィは自分が邪魔なんだって思ったんだと思う・・・ ミィ、突然いなくなった・・・ この猫、まだ子猫ね。 飼い始めたら、10年くらいずっと飼うことになるわよ。」 私は迷わなかった。 「うん。」 中に入れた。 次にサーシャが来たのは、12月31日。 大晦日だった。 お刺身を食べて、ミルクを飲んで帰ったっけ。 次に来たのは、お正月を過ぎてから。 「ずっと飼ってくれる飼い主を自分で探しなさいってお母さん猫が言うの。 私、あなたを飼い主にする!」 サーシャはそう言っているみたいだった。 「名前は何て言うの?」と聞いたら、頭の中に 「サーシャ!」という声が聞こえた。 遂にウチの猫になった。当時4か月くらいだった。 サーシャは外に行っても、必ずウチに帰ってくるようになった。 (当時は放し飼いだった。) 私は飼い主としてサーシャに選ばれたんだと思った。 それからサーシャは私と16年間一緒に生きた。 私はサーシャと一緒に生きて、とても幸せだったけど、 サーシャは私と一緒に生きて、幸せだったかな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.04.26 23:49:01
[徒然猫物語] カテゴリの最新記事
|