サクランボが豊作
最近、町でサクランボが売られる時季になった。けれども私は、買って食べたいとは思わない。それは、サクランボを嫌と言うほど食べたからだ。日曜日の晴れ間を狙って、サクランボ狩りに行った。場所は沼田。毎年恒例の我が家の行事でもある。一般に果物狩りは、土曜日の午前中が良い。それは平日に実が充実して、土日の観光客に未だ採られていないからだ。実際サクランボ狩りでも、日曜日の午後に行ったりすると、熟した実が採り尽くされていたりする。今年はそんな心配が一切なかった。果樹園には車の駐車場待ちができるほど客が来ていた。しかし、サクランボの木には採り切れない程の実が着いているという。料金は1人1500円。中では食べ放題だ。いつもは30分の時間制限も今年はないという。客にとにかく採ってもらわないと、あとは鳥にやるしかないらしい。我が家のびわと同じで、今年は豊作の年(表年)なのかもしれない。そんな案内を受けて囲いの中に入ると、確かに赤いサクランボが鈴生りだ。中でも早生の“高砂”は今が最高のタイミング。甘みも酸味も素晴らしかった。それと比べると、人気の佐藤錦は味が薄く大きさも小さい。通常は樹を移動しながら、赤くて大きい実を摘むのだが、ことしは一番おいしいと思った高砂で終始した。採っても採っても取り切れない。こうして、30分経たないうちにサクランボで腹が一杯になった。