陳氏太極拳、と、そんな生活

上海でひっそりと、太極拳の中でもマイナーな、陳氏太極拳を
指導する浦東太極拳教室よりレポート。


そりゃ、閉鎖的な中国の農村で家伝（一族伝）として伝えられて
他の太極拳の方がドンドン人増やして行ったので、しょうがない
と言えばしょうがないと言うか。その一方、中国では何でもかん
でも皆直ぐに先生になっちゃいますから・・・・・
ちなみに、ある太極拳の教室に通っていた私の中国上海の友人、
他の所で日本人に教えていて驚いちゃいました。

凄いですね。

弩マイナーになりそうな陳氏太極拳も、２４式等から始めた愛好家
さん達が、ルーツを求めて陳氏、陳式太極拳を始める様な事をうか
がった事が有ります。
他の太極拳をされた後だと陳氏の練習はダイブ大変かもしれません。

陳氏は柔らかい中に豪快さを含め・・・・
ウィキペディアとか見ると
「柔軟で緩やかな動きと、纏絲勁(螺旋の道理による力の作用方法)に
よって全身の勁を統一的に運用して繰り出される豪快な震脚や発勁が
特徴である」だそうです。


この解説は大会で見る太極拳での区分けっぽいなあと言うのが感想です。

「特定の法則にのっとり、緩やかに、円を立体を描き構成して行く
　捻り、ねじりの状態を作らずに動くのが特徴」

と言うのが正しく、ハッケイと言うのや纏絲勁というのは、練習で
出てくる結果に過ぎない・・・・と思います。


他の太極拳との差別化を求めた時に、強調される部分が、纏絲勁とか
ハッケイとかの武術っぽい部分だと思いますが、先ず体力を太極拳の
法則による練習で練って行く事になります。
バンバンとパンチやひじ打ちを出していると、何となく武術っぽい
感じでビビッドな印象を与えるのかもしれませんが、大切なのは
柔らかく変化し、循環し続ける事なのです。

健康＝カッコよく美しく動く事




昨日の教室は、出張者３名、旅行社２名が出て、出席者が何と３名
とてもすかすかな教室でした。


私の教室では、あんまり気功と言う事をしません。ザックリ教える
だけでやっています。
何せ、気功と言うとオカルトっぽいし、何か上手くできないと
「気が達していないから」
と言う逃げを出す先生もいますので、やっぱり先ずは壮健な身体を
練習して作ることからスタートしているのです。

架というのはフレームの事、骨組の事。動きの手順、法則、変化
循環を骨組みに合わせてドンドン肉付けして行きます。
この骨組無しにして、単に気功の練習をしたり、武器を持って動い
たり、新しい使い方を習っても単なる小手先になってしまうのです。

まあ、気功と言うか、そう言うのを形が出来る前に前面に押し出すと
クネクネ太極拳になってしまいます。クネクネでも、一生懸命練習
して、先生がビっちり指導して行けば、正しく美しい形に調整して
行く事はできますが・・・・・・



今月から、生徒さんの何人かに陳氏太極拳の内力操作について指導を
はじめました。内力・気と言うと、手をかざすと人がぶっ飛んだり
する様なイメージが有りますが、私にはそんなこと出来ませんし、
私の師父や兄弟子にもそんなオカルトパワーは無いです。
私の師父が私に指導してくれた内力・気と言うのは、
「身体を動かすエネルギーの一つで、太極拳には欠かせないモノ」
と言う事。身体操作をする上で、欠かせないのですが、普段の練習で
動きや色々な事が見についていないと駄目なのだ。
キチンと動ける上で更に動けるようになる為の物だと、教室の生徒
さんには思ってもらえればいいと。
やっとこの辺を指導できる様になったのは、ちょっと嬉しいです。
と、言うのも最初からこの指導をすると、クネクネ動くようになるし、
ちょっとの動きで出来た様に錯覚したり。ついでに、気と言うと
ぶっちゃけ胡散臭く感じられたらイヤなのです。


太極拳は気功ですか？と質問を頂いたのに答えると、

　　「太極拳の練習の中に気功を含みます。静止状態ではなく
　　　運動状態で体内を操作するので、習得に時間と手間が
　　　かかります」

ある中国医療の先生や気功の先生達が、太極拳の気功は簡単だと
言われますが、逆です。
普及された簡化太極拳に更に補完するように追加された気功と
陳氏の要求は違うのです。


昨日の練習で、１人プチっと綺麗に動く秘訣の一歩目に気が付
いた様でしたので、ちょっと私もちょっと嬉しい。
これまでの練習に更に肉付けして行くと言う事。一層一妙。






おお、久しぶりに書いたブログはあまりに内容が硬かった。


反省したので、次回は、


「カンスケ　　モスクのバザールを行く」


にします。その後は、また硬めの話・・・・・


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