陳氏太極拳、と、そんな生活

上海でひっそり太極拳を指導しています浦東太極拳よりレポート。


日本出張～洛陽秘密とっくん～日本の医療関係研修受け入れ～日本からの
短期練習生受け入れ・・・・・


と、嵐の様な２か月が過ぎました。


仕事の方は落ち着いてきた・・・と言いたいところですが、新しく
組み上げなければ成らない仕組みやら、打ち合わせのプロット作り
やらで、何だか毎日涙目です。


そうは言っても、毎日毎日練習だけはキッチリします。

もう、後退はしないと決めたのです。現状維持もイヤ。


練習の内容は１０代以下の子供が行う負荷なので、結構厳しいです。
でも、練習が終わる頃には

『今日もがんばったぜ～』


と感じます。朝出来る時は６時半～、夜は５時くらいから。
練習した後の仕事ははかどるし、ご飯もおいしいです。

最近は自分だけでなく、学生さん達もレベルが上がり教室は充実しています。

・・・・ある意味完璧である！と言いたいところですが、ちょっと上手くいっ
ていないところも。

日本からの留学生さんと住環境について。


日本からの練習生さん。２ヶ月で、本来の太極拳を学びたいとの事。
練習を沢山したいので、教室の近くに住みたい！安くて庶民的な暮らし。
ホテルは高くなるで避けたい・・・・と言う事。
ホントは自分で探してもらうのが一番なのですが、練習生さんは上海に
つてが無いので私が探すことに・・・・・・。

ですが、月半ばからの利用で尚且つ年末年始をはさんだたった２ヶ月。
しかも、現在の日中関係です。庶民のアパートレベルだと教室付近の不動産屋
さんは探してくれません。

もう、どうにも成らんと思って周囲に相談したところ、カミサンが

『そんなに中国文化が好きで一生懸命なら・・・・・』

と、自分のアパートに住む、まだ契約の残っている中国人を説得して部屋を空け
てもらいました。

　少々の損は出ましたが、こちらの事情なので仕方ありません。

ですが、ここからが少し大変でした。カミサンは身体が弱いので、何度もアパ
ートを往復するのがキツイ。
部屋には旧住民が残していった大量のお土産（ゴミ）を掃除のおばちゃんと
整理し、その上で隙間風の吹く窓を撤去しアルミサッシに付け替え。

当初『このレベルの部屋は日本人が使うか？』と岳母は反対していましたが、
結局カミサンが一生懸命なので手伝う事に。


ちなみに、中国のアパートには価格帯があって、長期出張者の日本人が利用する
アパートメントは『日本向け準備』が整っています。今ではサービスアパート
メントも有ります。ですが、このアパートは庶民のアパート。基本的にテレビや
エアコン等の大まかな家電以外は住民が揃えるのが慣例。でも、練習生さんに
その時間は無いのです。もう冬だし。そう言うわけで、その辺の準備もしていく
事になりました。・・・・私の家族達が。

晴れて練習生産が到着の前日には寝具・食器などのとりあえず直ぐに暮らせる
準備までは出来ました。最後のエアコンの清掃をしながら
『これは初めて上海に来た時の部屋よりイイな・・・・』と思いました。日当
たりいいし。


２月末の春節期以降から新しい住民との契約を期待します。
ですので、１０月１０日～２月末の約５ヶ月。カミサンには結構リスキーです。

でも、


『旦那の面子、中国人の面子』


だそうです。部屋の支払いも練習生さんが納得できる金額でいいとのこと。


・・・・・私以外には心が広い？


と、思いましたが、住宅は確保。繁華街のど真ん中で、駅まで徒歩１０分。
来て即生活可能です。　

私の不在中にカミサン、頑張った！　　今度寿司をごちそうしよう！


そんなわけで、


住宅が準備できている練習生さんは到着即日練習開始。来る前から体調が悪い
そうで、調子を整えながら・・・・


ちょっとアワテ所もありますが、基本真面目で感性もあるので何とか期間内に
初期段階を伝授できそうデス・・・・・と、毎日１時間指導していました。



ところが、やっと落ち着いてきたと思った矢先、プチ事件勃発です。


何でも、下の部屋に水漏れが起きたとの事でガンガンと文句を言われている
そうな。しかも多人数が夜に攻めてきてるのですって。

折り悪く、私はお客さんと上海の外れで会食に向かうところ、カミサンは
具合が悪くて岳母の家。

もっとも、上海人達は『がーっ』と文句は言いますが、ある程度道理をわきまえ
ているので、大問題ではないのです。
ですが、さすがに来たばかりの外人の部屋に寄ってたかって文句を言いに来るの
はちょっとね・・・・・・


と思っていたら、カミサンが

『これは面子の問題である
　日本人がこういう部屋を用意してくれと言って、私は全力で用意した。
　リスクも何も、小さい事だ。
　中国が好き、中国文化が好きで勉強しに来た日本人。今の政府間の問題を
　抜いて、　文化のつながりを考え、私達中国人は歓迎してあげるべきだ。
　今までの住民とは揉め事も無かった。それなのに、たかが水漏れ程度で寄っ
　てたかって文句を捻じ込んで来るとは、腹立たしい上にナサケナイ。
　逆に、１人でカワイそうだと思えないのか？？
　地区の住民管理局と教育指導に出る。これは、中国人民の面子の問題である』

と、冷静な顔で述べた。

・・・・ここにもそう言う考え方もあるのか・・・と感心してしまいました。

中国には中国の解決の仕方があるのです。

私の場合は何時も自分で処理してきたので、ある意味羨ましいです。


カミサン的には『楽勝解決』出来るらしい。下駄は預けた！頼むぜ～。




浦東太極拳へのお問い合わせはtsukamoto.hironobu@gmail.comまでどうぞ。



武とは不安や目に見えない恐怖と立ち向かう心を磨くものなり。