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テーマ:最近観た映画。(40139)
カテゴリ:ヒーロー映画
受験生だったとき、女の子と遊び歩いていて、全然勉強しませんでした。まだ間に合う、大丈夫と思っているうちに、気がついたときには、試験日は目前。焦っても、とてもじゃないが、一流校にはほど遠い成績なのです。もう、悪魔に魂を売ってでも、名の知れた大学に入りたいと思いました。神頼みは徒労に終わりがちな経験があったので、悪魔だったら願いを叶えてくれるかと考えたわけ。けれど、結局悪魔さえも現れるはありませんでした。
スーパーヒーローは、様々な誕生秘話をもっています。仮面ライダーは、ショッカーに改造されました。スパイダーマンは、蜘蛛に咬まれてスパイダーパワー身に付けました。そして「ゴーストライダー」は、なんと、悪魔メフィストに魂を売ることで超人となるのです。といっても、自ら進んで魂を売るのではなく、悪魔メフィストの詐欺商法にあったようなものですが。流石に悪魔は狡猾です。 「ゴーストライダー」は、「スパイダーマン(2003)」、「X-MEN(2003)」、「ハルク(2003)」などと同様マーベルコミックからの映画化です。ほかにも「ファンタスティック・フォー(2005)」「デアデビル(2003)」などの映画化作品があります。今年7月には「トランスフォーマー」が公開されます。このようにマンガが続々映画になるのは、CGの発達のおかげです。簡単にいうと、実写映画の中にアニメを違和感なく同居させられるようになったから(と、「特技撮影」を見て育った人間は語ってしまいます。でも、「ジュラシックパーク(1993)」で「合成部分の見分けがつかない」と騒がれたのは10年以上も前。CGなんてのは、今の子供や若い人には特別なものではないでしょうが)。 天才スタント・ライダーのジョニー・ブレイズは、夜の闇が訪れると、炎に包まれた髑髏の顔をもつゴーストライダー変身する。ね、燃える髑髏なんて、絵かCGでなければできないでしょ。CGなき時代に実写版を撮影するとしたら、炎をかたどった髑髏マスクか?ダッセェ!ゴーストライダーのソフビ人形がありますが、赤い頭髪が映えたガイコツですよ。 この映画、アメリカではナンバーワンヒットを記録しているそうです。けれど、ストーリー的に見ると、こういったスーパーヒーローの誕生編は、どうしてスーパーヒーローになったかの説明がまずあるので、事件の本題に入るのに時間がかかります。「ゴーストライダー」の場合は、若きジョニー・ブレイズが悪魔メフィストに魂を買い取られ、父を亡くし、恋人ロクサーヌと別れるなど、彼の背景が語られます。 成長してから再びメフィストが彼の前に現れて、ゴーストライダーに変身させます。メフィストの目的は、ゴーストライダーを使って、自分に逆らって地上を征服しようとする息子の悪魔ブラックハートを阻止することだ。さらに、ゴーストライダーがどんな得意技をもっているか、キャラクター的にはどのように設定されているか、などの紹介もあります。 で、ブラックハートは、ジョニーが手に入れた密約所強大な力を持つ「誓約書」を奪い取るために、ロクサーヌを誘拐する。ジョニーは彼女を救い出さなければなりません。ここに来て、ようやくジョニーにとっての解決すべき問題が明らかになり、それに取り組みます。前置きが長い訳ですが、一人のスーパーヒーローの誕生秘話がわかって楽しい。 この手の作品の中では、「バットマンビギンズ(2005)」のストーリーがよく流れています。ブルース・ウエインがバットマンになるまでを説明と、彼の悪を憎み撲滅しようとする動機、宿敵ラーズ・アル・グルーとの出会いと闘いなどがうまくからみあって、主人公の問題解決過程が一本化しているのです。その点では、ジョニー・ブレイズとしては、ロクサーヌとの別れや再会、ガイコツヒーローになってしまった自分の身の上などを通して、彼女と結ばれることが最大の課題といえます。 ストーリーが最初から問題解決について焦点化されていると、分かりやすいし感情移入もしやすい。それができていなくても、見る目に楽しいシーンがたくさんあれば嬉しい。ゴーストライダーのパワーをアピールするために、警察の包囲網を突破するくだりがあります。陸橋の上から川に飛び降りて水面をバイクで走ったり、高層ビルの壁面をやはりバイクで昇ったり降りたりするアクションは爽快感があります。 この作品に対する力のいれ具合を感じるのは、主演にスーパースター、ニコラス・ケイジをもってきているところです。日本でいえば、役所広司が「七色仮面」を演じるような感じでしょうか。ニコラス・ケイジは、一時期スーパーマンの候補にも挙がっていましたが、ちょっとイメージではありません。ゴーストライダーの方がよかったと思います。初めての映画化という意味でオリジナル感があるし、ジョニー・ブレイズのやや天然ボケ的な個性も、雰囲気がよく出ています(ニコラス・ケイジ自身は、子供の頃からゴーストライダーのファンだったそうです)。 ニコラス・ケイジは、映画版ジョニー・ブレイズのキャラクター設定に工夫を加えました。スクリーンのジョニーはジェリービーンズを食べ、カーペンターズを聞くのです。映画を見終わった後に、ジェリービーンズを捜してしまいました。あるいは、柿ピーと竹内まりあで、和製ジョニー・ブレイズを気取ろうかな、とか。また、テレビでカートゥーン(悪魔が出てくる)を見る場面があったので、それも真似して「クレしん」のDVDを借りてきました。影響を受けやすい・・・。 しかし、ジョニー・ブレイズは、スタント界の記録をもつ大スター。やっぱり悪魔も魂をほしくなるのでしょう。それに対して、こちらは単なる一凡人。悪魔も人を選びます。あげるといっても、魂をもっていかれることはありません。 毎週日曜日の朝には必ず更新しています。つぎも読んでくれたら嬉しいです。 人気blogランキングに参加中。クリックしてください。 ご協力、よろしくお願いします。 みんなブルース・リーになりたかった お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 4, 2007 06:50:48 AM
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