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テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:ヒーロー映画
何だかの強い思い込みが、記憶を歪ませることがあります。
夜、買い忘れていたものがあって、コンビニに行かなければならない。いつものバッグからサイフを取り出し出掛けます。こんなとき、よくやるのが帰ってきてポイとサイフをテーブルの上などに置いてしまうこと。つぎの日にサイフを取り出そうとして、ない。そういえば、バッグに戻すのを忘れてた、なんて。 まったく粗忽者で、うっかり失敗して後悔ばかりしているものですから、コンビニに行って帰ってくるまで、「バッグに入れる」ことを絶えず頭に置いて警戒していなければなりません。「バッグに戻す、バッグに入れる」と唱えながら買い物をして家まで来て、まちがいなくサイフをバッグにしまいました。「ああ、よかった。これで明日困ることはない」と安堵の眠りにつきます。 翌日、買い物をしようとしてレジでサイフを取り出そうとしました。昨夜は、忘れずにサイフを入れたから大丈夫、自信をもってバッグを開けました。ところが、サイフがない!なんで?夕べちゃんと戻したじゃないか。よく思い返すと、出がけに、雨が降りそうなので、慌てて折りたたみ傘をバッグに入れた。そういえばあのとき、一旦サイフを外に出したのだった。前夜、うっかり防止に最大限の努力を払って事なきを得たので、そのことが脳みそを支配してしまった。「サイフは大丈夫」と思い込んでいて、朝は警戒を怠りました。粗忽の真骨頂でございます。とっても悲しいぞ、私の記憶力。 レンタルビデオ店に行くたびに「ブレイド3」のDVDを見かけました。棚の場所は、新作から準新作、そして旧作へと移っていきます。そのたびに「借りようか、どうしようか」と逡巡しました。“ヴァンパイア・ハンター”ブレイド(吸血鬼と人間のハーフ)の活躍を描くこのシリーズ、ジャンル的にはホラー・アクション。まぎれもなくこちらのストライクゾーンに入っている。当然、シリーズの「ブレイド(1999)」、「ブレイド2(2002)」は見ています。何をためらうかといえば、残酷描写ですね。 ホラーについては夥しい作品を見ていますし、80年代スプラッター映画の大流行では、スクリーン(モニタ)の前にて全身で血しぶきを浴び、腕脚ぶっ飛びぃや内蔵はみだしぃの“ゾンビもの”、“殺人鬼もの”を楽しみました。 ゾンビとかヴァンパイアとかは人型をしていますが、人としての魂はもっていません。そいでもって人を襲ってきます。だからぶっ殺しても(すでに死んでいるか?)罪悪感がない。相手が邪悪な物体だから、銃弾を撃ち込んで頭部をぶっとばすことや手足腹を刃物で切り刻むことなどが、平気でできる。この際、人型モンスターを相手に、普通の人間にはできない残酷シーンをやって、ストレス解消をしようか、なんて。 「ゾンビ(1978)」では、襲いくる動きの鈍いゾンビ軍団を、ライフルで撃ちまくった。ゾンビ(生きる屍)の頭部が、カボチャやスイカが割れるように飛び散る。けれど、ゾンビに情けをかけていたのでは、人間達が咬まれてゾンビにされてしまうから。残虐描写は、襲う襲われるの関係で、なんとかバランスを保つことができました。 けれど、ブレイドのヴァンパイアぶった切りは、軽々、易々とやってくれる割にはリアルな人体破壊ショーなので(ブレイドがとても強い!)、珍しく嫌悪感を抱いてしまった。頭ではやられているのがヴァンパイアだと分かっていても、見た目は人間。ブレイドに対して、ちょっとアンタやりすぎとちがう?と感じた次第。ブレイド自身が敵からいたぶられる場面もありましたが、それも痛々しかった。 まあ、多少グロが目についても、映画自体が目茶苦茶おもしろいというのであればいいのだけれど、そうとも言えないし。「ブレイド」と「ブレイド2」を見て、そうした感想を抱いていたモノだから、ずっと「ブレイド3」には手をつけなかった。ですが、今回、ついに見てしまいました、ビデオ店のレンタル料半額期間だったので。 そうしたら、冒頭ヴァンパイアたちをぶっ飛ばしてビルから地上に降り立つ“ダークヒーロー”ブレイドの登場シーンから、劇画タッチの構図でやたらかっこいいではないですか。 吸血鬼たちを殺戮する様子も、ブレイドにやられると奴らは発火してすぐに燃え尽きて灰になってしまいました。これなら、抵抗感はない。 映画の中で、ブレイドが、吸血鬼と間違えて人間を殺してしまう件があります。そうするとマスコミは大騒ぎ。ブレイドは警察に捕まってしまいます(ブレイドは、ヴァンパイアたちの仕組んだ罠にはまったのですが)。やはり、ヴァンパイアどもは、八つ裂きにしても許されるけど、人間を傷つけではいけないのです。 このシリーズには、ブレイドの心の師であり、武器調達人のウィスラーが登場する。いつもブレイドのピンチを救うウィスラー・・・え?ウィスラーって死んだんじゃなかったっけ。彼は、1作目で殺されて、2作目でじつは死んでいないとわかって、という展開がありました。そうではなく、ブレイドを助けようとして命を落とす場面があったような気がしたけど、おかしいな。 ヴァンパイアの一味には、アメリカ版安岡力也のような大男がいる。この男は、WWEのプロレスラー、トリプルHだ。こいつが、出演した映画を見たことがある。同じようなタイプの悪役だったような印象があるのだが、何の映画だったかな。 ブレイドは、ヴァンパイア軍団を追っていくうちに、脳死状態の大勢の人間たちが、真空パックのような状態でつり下げられて、血液を採取されている倉庫を発見する。ヴァンパイアたちが人間を襲う手間を省き、いつでも血を手に入れられるように、血液工場を作っちゃったとのだ。なんだか、この場面も見たことがある、変だな。 そして、ヴァンパイアが飼っているポメラニアン。かわいい外見とは裏腹に、吸血犬なのです。ガッと口を開くと、上顎、下顎が割れて牙が剥き出しになる。これは、確かに見ているぞ。ようやく、確信を得ました。この作品は過去に見ています。ウィスラーは、確かに3作目で往生します。トリプルHの銀幕登場は、今のところこの「ブレイド3」だけ(だと思う)。血液工場も、まぎれもなくこの映画で見たものでした。 「ブレイド3」は残酷だから見ないぞ、という“思い込み”があって、ビデオレンタル店で何回か素通りしました。実際は、何かのはずみで借りて見ていたのだけど、見ないでやりすごしたときの強い “思い込み”ばかりが、見ていないという記憶を形成していたのです。とっても情けないぞ、私の記憶力。 ヴァンパイアもの、ゾンビものなどの映画を多く見てきて、どれもこれもけっこう似ていたりするから、すぐには気づかなかった(吸血ポメラニアンは、ほかの映画にはありません)なんていう言い訳はできませんね。 (なお、記憶と記録を辿ったら、レンタルビデオで見たのではないことが判明。衛星放送でした) 毎週日曜日の朝には必ず更新しています。つぎも読んでくれたら嬉しいです。 人気blogランキングに参加中。クリックしてください。 ご協力、よろしくお願いします。 みんなブルース・リーになりたかった お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 29, 2007 06:38:57 AM
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