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February 24, 2008
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カテゴリ:アクション
 「決死の覚悟」などといいますが、死ぬ気で映画をつくったら、ヒット作は生まれるでしょうか。

 元祖“決死のスタント”といえば、ジャッキー・チェンです。「プロジェクトA(1983)」の“時計台落下シーン”は、ここまでやるか!と度肝を抜かれました。
 映画はおしなべて、それらしく見せるもの。格闘シーンでは、本気で殴り合い、蹴り合いをするわけではありません。危険なスタントという場合、ビルの屋上やロープウエイの上などの高所でアクションを行ったりして、見るものをハラハラドキドキさせます。よしんばそこから落ちる場面があったとしても、俳優やスタントマンが本当に落下して衝撃を受けることはない。そんなことをしたら、大怪我または死んでしまうことにもなりかねません。下にマットレスなどが敷いてあって、役者はその上に落ちます。もちろん、その場面はスクリーンには映りません。
 ところが、ジャッキー・チェンは、地上数メートルの高さがある時計台から落下し、地面に激突するシーンまで撮影してしまったのです。しかも、映画の中には、3回の落下が映し出されます。同じシーンですが、よりよい落下を撮影するために、何回も落ちたわけです。せっかくだから、映画では、複数回に渡って見せてくれたわけです。
 「プロジェクトA」の危険なスタントや見どころは、他にも多数ありますが、とにかく映画は、当時ロングランを記録しました。また、ジャッキーは、「サンダーアーム/龍兄虎弟(1986)」で、木から木へ飛び移るシーンを撮影中に、捕まった枝が折れて地面に墜落、頭蓋骨骨折の大怪我を負いました。日本では、テレビで番組の放送中に「ジャッキー・チェン重体」とのテロップが流れたのでした。これはまさに、“死のスタント”。けれど、ジャッキーの映画は、危険を冒した甲斐があってどれも大勢の観客が押し寄せしました。ジャッキー・チェンは世界中の人気者になりました。

 タイ映画「七人のマッハ」は、ジャッキー・アクションの影響が強く出ている映画です。ジャッキーの「ポリスストーリー香港国際警察(1985)」に、丘の上から麓にかけて立ち並ぶ民家群に、乗用車が突っ込み通過しながら、次々と破壊していくカー・アクションがあります。「七人のマッハ」にも、大型トレーラーが密集する民家を破壊しながら走り抜ける場面があります。
 また、ジャッキー・チェンの映画には、エンディング・ロールでアクションのNGシーンが映し出されます。「七人のマッハ」(あるいはタイアクション映画)も、エンディング・ロールでアクション・シーンのメイキングなどを紹介しています。
 これらはジャッキー・チェンにオマージュを捧げたものでしょう。

 そのような見た目にすぐ分かる類似性だけでなく「七人のマッハ」には、ジャッキーを意識し、超えようとするかのような決死のアクションが満載です。
 バイクで激走中に、重ねて置いてあった材木に衝突、ライダーは投げ出されて、その向こうで燃えている家屋を破壊しながらぶっとぶ。ライダーはダウン。追いかけてきたトラックが、火事の家を全壊しながら飛び込んできて、ライダーは下敷きになる寸前でかわす。
 ライダーは、火のついたバイクに乗って再疾走、敵のトラックに真正面から激突!ライダーは、バイクの座席から飛び出し、トラックの幌を越えてトラック後方に着地。これを生身のトリックなしでやっているのです。めちゃめちゃハードなアクションでしょ。
 この他にも、格闘しながら高い台から落ちたり、周囲の柱に激突したりなどなど。見ていて、思わず「痛い!」と頭や腰を押さえて叫んでしまいます。
 一番やばいのが、2台の大型トレーラーが横に並んで爆走する、その屋根の上で行われるバトルアクション。殴り倒されて、人が落下。ただでさえ危ない。そして、トレーラーが1台だったら、まだスペース的に逃げ道はある。けれど短い間隔で併走する2台の間に落ちるのです。あわや車輪が頭を踏みつけ通り抜けようかという、この上なく冷や汗もののシーンになっているのですよ!

 メイキングを見ると、これらの危険なシーンは、何度も入念なリハーサルが行われています。だから死には至ることはなかったのでしょうが、カットの後で役者がのたうちまわり、慌ててスタッフが駈け寄る様子がいくつもありました。タンカで運び出されている人もいました。骨折などはざらにあったのではないか。デンジャラス度にかけては、ジャッキー・チェンも目を覆う?

 確かにこれは命がけで作った映画です。本国タイでは、ヒットしたのでしょう。日本でも上映され、DVD化されたということは、売れた部類に入るとは思います。けれど、ジャッキー・チェンの映画ほどは多くの人々に浸透しているわけではありません、残念ながら。
 「死ぬ気で」つくった映画でも、必ずしもそれに見合った評価が得られるとは限らないのだなあ、と思うわけです。同じような決死のアクションでも、やはり大スター、ジャッキー・チェンとはちがうのかな、どと。

 でも、「七人のマッハ」に参加した人たちは、達成感を得たのではないでしょうか。そして、おもしろい映画をつくろうと勇敢にチャレンジした彼らに、アジアの片隅で、拍手を送っている人間がいることを伝えたいです。

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Last updated  February 24, 2008 08:06:42 AM
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