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テーマ:DVD映画鑑賞(14214)
カテゴリ:ヒーロー映画
レンタルビデオ屋の棚を眺めていて、「『メタルマン』か。昨年公開された映画が、もうDVDになっているのか」と借りた人は、中味を見てびっくり。「なんでこんな映画がヒットしたんだ!?」って、ちがいます。映画館でやっていたのは、「アイアンマン(2008)」。こちらは「メタルマン」。似ていますから、まちがえちゃいますね。 でも、ボクは、まちがえたのではありません。「『メタルマン』ね。「アイアンマン」のパチものか、おもしろそう」と思って借りました。 類似品、パチもの、大好き。「トランスフォーマー(2007)」と「トランスモーファー-人類最終戦争ー-(2007)」などを見つけると、本家のどこを真似していて、どこを違えているのか確かめたくなります。物好きこの上ありません。子供の頃から見たくて見られない映画が「077連続危機(1965)」。「007危機一発(1963)」のパクリですね。「危機一発」は、今では「ロシアより愛を込めて」になっていますので、「連続危機」を「キエフから愛を求めて」なんて改題してDVDを出してくれないかな。 しかし、パチもの好きなボクですが、「メタルマン」は見ているのが辛かった。何度か途中でDVDを止めようかと思いました。がんばって見ましたが、86分間の難行苦行、あるいは人によっては拷問にもなるでしょう。 まず、画面に動きがない。博士と青年(メタルマンに変身する)の対面トーク、悪党のボスと子分達の立ち話などが続きます。ほぼ棒立ち、棒読み。普通だったら、セリフを言ってない人も、表情とか動作とか何かリアクションするでしょう。しかし、おそろしく表現活動がない。無言、無表情の役者がクローズアップされる。だから、見ている側が状況から読み取らなくてはなりません。友達とか近所の人を集めて出演させても、もっといい演技をするのではないか。 例えば、主人公カイルがパワードスーツの低温テストのために冷凍庫に入れられます。 カイル「寒さを感じませんね」(まだ冷凍庫に入ってない!寒いわけがない) 博士「中に入ったら、小さな画面にメッセージが出るはずだ。それで伝え会う」 (小さな画面って、壁に電卓がくっつけてあるだけだよ) カイル「カメラがあるのになぜ?」(どこにカメラがあるんだ?) 博士「そうなんだ。温度に問題がある。正常に機能しなくなる可能性があるから、万一のためだ。」 カイル「そんなに低温?」 博士「心配には及ばん」(不安だらけだよ) こんな調子でああでもないこうでもないと、ゆっくりしたやりとりが続きます。DVDを早送りすると、多少テンポがよくなりましたね。 そして、低温実験中に悪党3人がのそっと研究室に入ってきます。 博士「なぜここがわかった」 悪のボス「時間をかけた。時間も金で買えるんだ。すべては金だ」 博士はそんなこと聞いてません。ボス、質問に正対してください。まあ、ボスは金の亡者だと言いたいのでしょうが。 で、この後博士は悪党のボスともみ合ってひっくり返ります。目を開いたまま横たわっています。ボスも、様子を見て「死んだな」という感じです。 しかし、この時点でメタルマンは、耐寒テストのため、冷凍庫の中にいます。どうなるのかメタルマン。と思うと、博士がむっくり起きあがり、冷凍庫を開けてカイルを助け出します。死んだんじゃないのか、博士!白目をむいていたじゃないか。しっかり確かめろよ、ボス。 さらにボスは手下(スキンヘッドの巨漢)に司令を出します。 悪のボス「カイル(メタルマン)の家にも行って捜索しろ。何か見つかるはずだ」 悪の手下「家に誰かいたら?」 おいおい、「はじめてのおつかい」じゃないんだから、そんなこと聞くなよ。これでも悪党(スキンヘッドの巨漢!)かぁ? 悪党が自分の家に行ったと知り、カイル(メタルマン)は両親のことが心配になり、今にも駆け出そうとします。しかし、 博士「今家に帰るのは危険だ」。 カエルは、家に電話をしますが誰も出ません。 博士「冷静になれ。出かけているんだ」 この時点で、すでにカエルの両親は殺されているのです。 こんな自分の都合本意の解釈をする博士のおかげでメタルマンにされてしまったカエルは、じつにお気の毒。 これらのやりとりはまだ冒頭の部分です。この調子で、映画が続いていくのです。途中で見るのをやめたくもなります。 で、話はすっとばしてクライマックス(と思われる部分)へ。 アイアンマンでは、悪党のボスがアイアンマンと同じくパワードスーツを身につけてアイアンマンと闘います。「メタルマン」の場合は、女性科学者がもうひとつあったメタルマン・マスクを被せられます。そしてボスが「素晴らしい」「お前の力を見せてくれ」と言っているので、メタルウーマンとなって、メタルマンとのバトルになるのかと展開を読むわけです。 しかし、ここで大どんでん返しが怒ります。メタルマンと対峙したボスが「お前の闘う相手を用意した。(メタルウーマンの登場か?)メッカテラー2だ!」 え!?メッカテラー2って何?前触れもなく突然出すなよ。そんなメタルマンに対抗する強力な秘密兵器をもっていたのなら、なんでボスは、わざわざ人を殺したりしてメタルマンの秘密を手に入れようとしたのでしょう。ただの欲張りか。 メッカテラー2がメタルマンに敗れると、いよいよボスがメタルマンのマスクを自分で装着します。ちょっと待て。なんでお前がマスクをもっているんだ?これでマスクは3個目だぞ。2個目までは確かに博士の研究所にあった。このマスクはどこにあったんだぁ? 脳みそ全体が、ずれた地層になっちゃいます。 この映画が商品として流通しているのはなぜでしょう? しかし、お楽しみはこれだけじゃあありません。まだまだこの映画には秘密がたっぷり隠されていますよ。 こういった映画にお目にかかれるので、パチもの好きはやめられません。 人気blogランキングに参加中。クリックしてね。ご協力、よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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