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カテゴリ:ヒーロー映画
X-MENのシリーズをおもしろいと思ったことはなかった。ぼくにとっては、X-MENは相性が悪いと感じていた。 けれど、番外編、スピンオフの『ウルヴァリン: X-MEN ZERO(2009)』はおもしろかった。 そして、この『ファースト・ジェネレーション』は、なんと、とってもおもしろかった。 X-MENのシリーズは、プロフェッサーXとマグニートーのミュータント・超能力バトルを描いている。 プロフェッサーXは、人類とミュータントの共存共栄を望んでいる。マグニートーは、特殊能力で人類を支配しようと企んでいた。 この関係が、仮面ライダーとショッカーのように、片方が正義でもう一方が悪という具合に、きちんと枠にはまっていれば感情移入がしやすい。 しかしながら、マグニートーとその一派(「BROTHER HOOD」)は、徹底した悪として憎み切ることは難しい。人類と対立する存在だが、マグニートー自身にはユダヤ人として虐げられた悲しい過去がある。またミュータントたちは、特殊で強力な能力をもっているがゆえに、一般人から迫害され、孤立感を味わったりしている。つまり、マグニートーと「BROTHER HOOD」には同情すべきところがあるのだ。 さらに、これまでの映画では、プロフェッサーXとマグニートーが、かつては親友、仲間同士だったことがわかっている(『ファースト・ジェネレーション』は共闘関係の時代の話だ)。 そういった設定から、ぼくは楽しむことができなかった。 だが、今回は本当に悪い奴を敵役(ヴィラン)にすえることで、すっきりした。 ヘルファイア・クラブを率いるセバスチャン・ショウは、対象物のエネルギーを吸収して自分のパワーに変換することができる。ショウは、かつては非情なナチの一員だった。少年時代のマグニートーに超能力を出させるために、彼の目の前で母親を銃殺してしまう。時代は進み、米ソ冷戦の時代には、両国の背後で暗躍して、第三次世界大戦を引き起こそうとする。 こいつは掛け値なしに悪い。だから、世界を救う闘いを挑むプロフェッサーXとマグニートーを無条件で応援することができた。 それから、ミュータントの特殊能力がとてもダイナミックに展開していた。特にクライマックスのミュータント・バトルは迫力があった。普通の人間達は、ミュータントの圧倒的な活躍に目を奪われる。その様子をインサートすることで、バトル・シーンの映像以上の効果を発揮している。 映画を見てから気づいたのだが、監督は『キック・アス』のマシュー・ヴォーンだった。この人は、スーパーヒーローをじつによく分かっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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