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テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:時代劇
『新諸国物語 紅孔雀』は子供向きの連続活劇映画である。 第一篇から完結篇までの五部構成になっている。一篇は60分程度。 若き日の中村(萬屋)錦之助が、主役の那智の小四郎を演じている。 この中村錦之助と、もう一人のメインキャストである東千代ノ介は、当時ものすごい人気だったらしい。 今でいえば、イケメンライダーかあるいはジャニーズ系みたいなものか。 中村錦之助は、屋外の陽光燦々のシーンでは、白塗りがよく目立った。 さらに、ほとんどの出演場面で、同じ表情をしていた。 必死の顔というか泣きそうな顔というか、「那智の小天狗と知ってのことかぁ!」とか自分で自分の異名を名乗りながらチャンバラする。きっと50年代のの若い女性方は、そんな錦ちゃんにメロメロになったのでしょう。 内容的には、悪者になる薬を飲まされてヒロイン久美が那智の小四郎を仇と付けねらったり、千代ノ介演じる浮寝丸は、おばばの黒刀自に「言うことを聞かないと雷に打たれて打たれて死んでしまうぞ」と脅されて悪の手先となるなど、他愛ない。きっと昭和20年代の子供は、ほのぼのしていたのだろう。 新諸国物語は『笛吹童子(1954)』『七つの誓い(1956)』などがあり、剣と妖術の長大なサーガになっている。 子供の頃に目黒祐樹や山城新伍演じる『風小僧(1959)』を見たが、なんと新諸国物語に登場するキャラクターのスピンオフだったことがわかった。 新諸国物語の骨子は正義の白鳥党と悪のされこうべ党のエンドレスな闘いである。 これは、ジェダイとシスの闘いを描いた『スター・ウォーズ』のシリーズ(1977~2005)に似ている。 新諸国物語は、早すぎた日本のスター・ウォーズだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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