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December 13, 2015
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カテゴリ:ヒーロー映画

 暮れとお盆、そして春休みは、特撮映画。これは子供のころからの習慣である。大晦日に紅白を見なくなって久しいが、特撮映画は必ず見る。
 しかし、東映特撮ヒーロー映画は、ストーリーがよくわからないことがあった。それは脚本のせいなのか、テレビの流れを知らずに見るためなのか。
 だから、今回は予習をしてから見にいった。
 普段なら、映画をゼロから楽しむために、あらすじなどは入れないようにしている。けれど、今回は、ネットであらすじなどを調べてから見た。
 実際は、そこまでしなくても、筋書きはわかりやすかったと思う。そして飽きずに見ることができた。

 しかしながら、気持ちが入ったかというとそうではない。

 それはなぜなのか。

 話の中に、一般人がほとんど登場しないのだ。
 全編ゴーストとドライブの関係者で話が進む。

 どうしてそれで気持ちが入らないのか。

 これは以前、このブログの『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー(2009)』で書いたことと同じなんだが。

 スーパーヒーローとは、人々を救うものである。
 もちろん、この映画でもヒーローは、悪から世界を守って、平和のために闘う。
 しかし、実際に救われる人々の存在は見ることができない。

 たとえば、『アベンジャーズ』。
 ロキがドイツに登場し、人々にひれ伏せと強要する。だが、一人の老人が抵抗を示す。
「いつの時代にも、お前みたいなクズがいたもんだ。誰が跪くか」。怒ったロキは、毅然と立ち上がる老人にスピアを向ける。突如そこへ盾が現れ、ロキの攻撃を防ぐ。危機一髪でキャプテン・アメリカが駆けつけたのだ。

 こういったシーンで、スーパーヒーローへのエモーションは高まる。
 スーパーヒーローがいてよかった、と感じるのだ。

 スーパーヒーローが、なにゆえスーパーヒーローなのかといえば、一般人と比較して並外れた力をもっているからだ。
 敵対する悪は、圧倒的な力をもって、平凡に暮らす人々に危害をもたらす。
 スーパーヒーローは己がもつ能力によって、力をもたない人を悪から守る、救う。そこがスーパーヒーローの存在意義であるといえる。

 だから、守られる人々、救われる人々の姿があってこそ、スーパーヒーローの活躍が心に沁みるのだ。

 それぞれの仮面ライダーが、新しいフォームでパワーアップして闘っても、それはスーパーヒーロー内での差異であれば、感銘は薄い。
 強敵に対峙してスーパーヒーローも危機に陥る。しかし、守るべき人々の存在を目前にして、最後の手段としてパワーアップして闘い、人々を救うことができれば、感情移入度は全然違うと思うぞ。

 予算や制作時間など様々な制約があるとは思うが、ぜひ、魂に迫るスーパーヒーロー映画をつくってほしい。

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Last updated  December 13, 2015 06:09:31 PM
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