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カテゴリ:ヒーロー映画
『デッドプール』はR15+指定の映画である。 15歳以上でなければ見られない。 15歳といえば中学3年生だ。 つまり、小中学生は、この映画を見ることができないのだ。もちろん幼稚園児も。 スーパーヒーローは、正義の味方、人並みはずれた力で人々を救う人である。 だから、子供達のあこがれなのだ。 なのにデッドプールはR15+指定、子供を相手にしていない。 日本でも、『仮面ライダー THE NEXT(2007)』はPG12だ。 また『快傑ライオン丸(1972〜1973)』のリメイク作品『ライオン丸G(2006)』は、テレビの深夜枠の放送だった。 これらも、スーパーヒーローものではあるが、子供は度外視してつくられていた。 あるいは、『ULTRAMAN(2004)』は、大人も楽しめるウルトラマンというコンセプトでつくられた。 スーパーヒーローものを、カンペキにお子様向きにしてしまっては、大人の鑑賞には堪えない場合がある。 たとえばアンパンマンは、幼児を対象としている。これはアニメであって、実写特撮ではないが。 もちろん、アンパンマンが好きな大人のことを否定するつもりはもとよりない。 何が言いたいかというと、アンパンマンの映画については、多くの場合、大人は子供にすきそって、つきあって見ることが多いという話。 それに対してアベンジャーズは、大人が自分の選択で見る映画である。 そして、アベンジャーズなどは、大人も子供も、どちらであっても十分に楽しめる映画だ。 これが『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ(2014〜2015)』だと、子供向になっちゃう。これもアニメだが、小学校の低学年に合わせた内容となっているのだ。 『デッドプール』の映画を見た印象では、デッドプールは、バットマンやスーパーマンのような正義の味方という印象はない。人々や、地球を救うという志はあまりもっていないようだ。 結果的に悪人と闘うことにはなるデッドプールだが、その動機は個人的な復讐なのだ。 ただ、愛する女性を出会ったことで、人間性は深まった面はある。 こうしたデッドプールをスーパーヒーローと呼んでいいものなのか。 確かに、人並みはずれたスーパーパワーをもっている。 しかしながら、スーパーヒーロー=正義の味方というイメージは強い。 それは、ヒーローとは日本語でいう英雄だからだ。 だから、デッドプールはダークヒーローという呼び方がいいんじゃないか。 じゃあ、バットマンをダークナイトまたはダークヒーローと呼ぶのはどうなのか。 バットマンの場合は、根底に正義がある。 だが、あまりに卑劣な悪に対しては、きれいごとを言っていられないところから、ダークナイトまたはダークヒーローとして対応せざるをないのだ。 例えば、ハリー・キャラハンはダーティハリーと呼ばれている。 ハリーは、犯罪を憎む心から、刑事であっても組織や規律からはみだして犯人を追い詰める、そこからダーティとあだ名されるようになった。 ハリー・キャラハンは、ダークヒーローといえるだろう。 そういえば、『ダーティハリー5(1988)』の原題は『The Dead Pool』だ! だが、デッドプールは、悪や犯罪を撲滅するという熱意が最初にあったわけではない。 だから、ダークヒーローと一口にいっても、デッドプールは、バットマンやダーティー・ハリーとは趣きを異にするね。 いずれにしても、当方自身は、スーパー戦隊の映画も、デッドプールのような映画も見られる立場にいるから、それはよかったなぁと思うわけだ。 小中学生諸君の中には、スーパーヒーローものが好きで、『デッドプール』が見たいと思っているのに、当面は見ることができないというのは、もし自分がその立場だったら、とっても悔しいと思うにちがいない。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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