短編ドラマシリーズのBUNGO-日本文学シネマ を5作品みました。
これ、全部で6作品なんだけど。
うっかりして、梶井基次郎作:『檸檬』だけを録画し忘れてました。
ドラマが見れず。もの、、、すっごく残念です。。。。
でも、しようがないので、とりあえず。見たのだけを。
太宰治作『黄金風景』主演:向井理、優香
おぼっちゃま育ちの『私』という青年が主人公で、彼が
子供時代に実家で働いていた女中への屈折した恋心が中心のお話。
大人になった売れない小説家の『私』が、既に結婚をして幸せな家庭を
築いている元女中と、偶然出会い。
今の自分が情けないこと。そして昔女中をしつこくいじめていた事を
思い出して、もうぐるぐるしてしまいその場から逃げ出してしまう『私』の
屈折した気持ちと切ない心が伝わってきて、向井さんの演技に
ちょっと最後泣けちゃいました。
とても、よかったです。
森鴎外作『高瀬舟』主演:成宮寛貴、杉本哲太
弟殺しで島流しになった男の護送を任せられた侍が
高瀬舟の中で、罪人と会話していくお話。
成宮くんの清々しくて美しい顔が、なんとも印象的なドラマでした。
回想が中心なので。
静かなお話なのですが、なんとも苦しくて可哀想な物語でした。
芥川龍之介作『魔術』主演:塚本高史
『私』がある晩、インド人の有名な魔術師に、その術を教えて貰おうと
彼のもとを訪ねる。
魔術師は、魔術は誰にもできる簡単なものだよと教えてくれる。
だが、欲を捨てなければ魔術は使うことができない。と言われる。
『私』は、大丈夫と意気込んで術を教えて貰うことにした。
それから、ヒト月が経ち。
『私』は、友人達と遊び程度でつい、賭け事をやってしまう。
欲を持っていては魔術は使えないので、賭け事をしてはいけなかったのに。
友人達が、しつこいのでつい乗ってしまった。
ところが、わたしはどんどん勝っていき。もう止まることができないくらいに・・・・
塚本くんという俳優さんは、なんていうか特徴のある顔立ちなので
今まで、あまり好きではなかったのですが。
この主人公を演じた塚本くんは、この役にピッタリで良かったです。
なんとも、不思議なお話でした。
谷崎潤一郎作『富美子の足』主演:加藤ローサ、夕輝壽太、寺田農
金持ちの老人と彼の妾をしている若い女と美術学生と三人が織りなす
奇妙で不思議で怪しくてエロチシズムな物語。
若い女の足に触れたり、足指をしゃぶったり、顔を踏みつけられたり
されることで快楽を得る美術学生とか。
臨終の間際に、若い妾に向かって、わたしが死ぬまでおまえの足で
わたしの顔を踏んでいておくれ。とか。
もうーー、なんか、とてつもなくエロティックなドラマでした。
女の裸があるわけでもなく。太股を出すわけでもなく。
膝から下部分の足しか見せてないのに、なんだこれ!?的なすごい映像でした。
ドキドキしちゃったぁああ。。。。
太宰治作『グッド・バイ』主演:山崎まさよし、水川あさみ
10人の愛人を作って、どうにもならなくなった男が愛人を全部精算しようと
作戦を立てるお話。
太宰治の自殺によって未完のまま終わってしまった小説をドラマ化。
なので、ドラマも途中で終わってるけど。
なんか、カラっとしていて明るく、コメディタッチなお話でした。
時期が時期だけに、ゴルフの虎男を思い出してしまったよ。
ああ。それにしてもシリーズ全作品見れなかったのは非常に残念。
うっかりさえしなければ。。。
それにしても、このシリーズ。
とてもそれぞれの作品も、全て素晴らしく見応えがありました。
富美子の足。のエロチシズムには、すっかりやられてしまいました。
昔の人の妄想力の素晴らしさと壮絶さがすごい。もう感嘆。
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最終更新日
2010.04.10 16:00:25
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