あれ？ 七夕には ミスマッチなタイトル？？
まぁ ・・・
エンジェル メーク そう 死に化粧
（亡くなられた方に お化粧をする事）
亡くなった方のためというより 遺族のため
遺影が とてもステキな笑顔なのに
棺の中のお顔が 険しい と ・・・
最後の最後に見るお顔が 遺族にとって 最後のお顔
通常は ナースが 身体をキレイにして下さり メークもして下さる
でも ・・・
メーク分野にも プロがいて
依頼をすれば エンジェールメークのプロが キレイにメイクをしてくれる
自殺 事故 病気 時に応じて 亡くなられたお顔の表情は かなり違う
もう 再生できないほどの時もある
そんな時は お花で そっと隠して ・・・
私もね 一度だけ 経験したの
亡くなられた方は 小学校一年生のお嬢様
ダウン症で ３歳まで 生きられないと宣告され
お母様と一緒に頑張って 入学式を迎える事ができた
お母様は私の先輩
先輩は 親族に 病気の子を産むなんて 嫁として失格よ など ・・・
メチャメチャに 言われて ・・・
当時の私は まだ未婚 子供もいない
でもね 亡くなったお嬢様のお顔が とても 苦しそうで ・・・
知識の少ない中で 初めて お嬢様に エンジェルメークをした
病院では 子供なので お化粧は いらないとの事
苦しそうに 目じりに シワを寄せ 口元は 紫色になり キュット 口を結びきっている
とても 薄く透明感のあるパール入りのファンデで 顔色を整え
目じりには 明るい うす～い色の パールのシャドー
ほんの少し アイライナーで 目元を 修正して （瞳を閉じていても やわらかさが 感じられるように）
チークも 本当に少しだけ 顔色がよくなるように ・・・
リップは ピンクのリップクリーム
お姫様に憧れていたこの子
ソバにあった お花で ティアラとブーケを 作り ・・・
私にできることは このくらいしか 思い浮かばなかった
でもね 先輩は
「 死んだのに 今さら何しても仕方ないわよ 」
「 生きている時にしてよ 生き返らせて 」
って 私に 話した
私は どうしていいのかも わからず ただ立ちつくしかなかった
今なら もう少し対応できたのかもしれない
でも ずっと 私の心の中に いて
「 生き返らせてよ！」 悪気もない 本当の彼女の気持ち
その言葉だけが 残っていた
もう 十数年以上経ち
彼女から 一通の手紙が届いた
「 ありがとう ウチの子を お姫様にしてくれて 」
「 ウチの子 笑ってたよね 」 って ・・・
ブライダルメークは スグに理解されるけど
エンジェルメークって とても 辛い お仕事
私は 十数年後の 彼女の手紙で 救われたけど
エンジェルメークを 本業にしている人は スゴイ意思の持ち主だなぁって
ふっと 感じた ひとコマ でした
あれ？
もう 私は エンジェルメークは していないので できません
もし 私に依頼されたら へのへのもへじ？ 口裂け女？
この子 もう天国で お姫様になれたかなぁ
今日 天の川で お姫様になれていると いいのだけれど ・・・
