カテゴリ:おもしろい本
ワタシの大好きな作家(←正式には作家ではなく哲学者なのですが)で土屋賢次って人がいます。
アウトローな作家で本職は大学の哲学の教授という 彼の文学はかなり面白く、特に弱い自分をネタにして そして強くてかなわない妻のことなどをネタにしたショートストーリーが 何十編も続きます。 ツチヤの口車(土屋賢二 著 文春文庫 467円) その一つ「女は機械に弱いか」から一部を引用すると。。。 女は機械に弱いといわれているがはたしてどこまで真実なのだろうか。(中略) 男はもともと、とくに機械いじりの能力があるわけではない。 実際、修理に成功するよりも、故障をさらに悪化させる方が多く、 その結果、家での地位は低下するばかりだ。 にもかかわらず男が進んでこの仕事を引き受ける理由は簡単だ。 それぐらいしか男が評価してもらえるチャンスがないからだ わたしは男が女の戦術に乗せられているだけではないかという 疑いをどうしてもぬぐうことができない。 女は機械オンチを装っているのではないか。 だいたい電球や蛍光灯を交換したり、高い所にあるものを取ったりして、 本棚を修理したりすることが「機械の操作」と言えるのだろうか。 冷静にみれば、機械の操作を覚え、 間違いのないように神経を使って操作するよりは、 「ビデオデッキをつないでもらいたい」という音声を発生する方が はるかに楽だ。実際、王様が電球を替えたり、 ビデオデッキの接続をしたりするだろうか。 女は機械オンチをいいことに、車の運転などは男にやらせ、 「○○デパートへ行って3時間後に迎えに来て」というだけで あとは男がやったことをホメるなり叱るなりすればいいのだ・・・(後略) 随所に出てくる冷たい秘書とのやり取りや、世の中への不満を 哲学者らしくユーモアたっぷりに書いてあって今まで出してた文庫本は ほとんど読破しています(っていっても1時間もあれば読めるものばっかりだけど) 全く理解できないのは、うちの相方で。。。 私が笑う同じところで 相方も笑うこと。 オンナ(この場合うちの相方を指します)は恐いもので、 自分以外の誰かのこととまじめに思っているふしがあります。 最近は雪の中読書の時間が多くて そのほかにもこんな本読んでました。 ほのぼのしたものは皆無で、ドキドキものばっかりです(゜д゜) あっというまに誕生日にもらった図書カード1万円は 無くなりました。。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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