歯医者といえば昔から儲かる職業と決まっていました
医者のように患者の生死に直接かかわることもなく,不眠不休でこき使われることもない,ちょっとおいしい職業というイメージですね
ところが,本当は歯医者は儲からないのが本当の姿だという記事をみかけました
歯医者も医者と同じように,治療行為に対して診療報酬というものが決められており,保険診療で請求されるのですが,これが異常に安いらしいのです
例えば,虫歯を削る行為は30分~1時間かかったとしても160円
極端な話,1日8時間虫歯を削っていると,1日の給与は1,280円,1ヵ月30日働いても月給は38,400円にしかなりません
前歯の抜歯は1,500円,一番難易度が高そうな親知らずの埋もれた歯の抜歯で11,500円だそうです(同じ治療行為を医者が行うと,その保険点数は54,830円!)
日歯学会では歯科診療行為(外来)にどのくらい時間がかかるか2004年に調べていて,診療報酬の高い抜歯,サシ歯,義歯などの行為を行った場合でも1時間あたりだいたい7000円であると報告しています
ところが,1歯科医院が1月に上げている診療報酬の保険点数は平均で約30万点で300万円との結果がある訳です
これは1日9時間働いたとして,1時間あたりに保険請求している金額に換算すると14,000円になるそうです
気づいたでしょうか?
どんなに頑張って働いても,最高7,000円/時間にしかならない診療報酬体系なのに,平均的に14,000円が保険請求されている訳です
滋賀県の開業医,津曲先生の話(ブログあり)では「つまり,歯医者は手抜きして食っている」というのだから驚きです
そんなわけで不正・不当なことをしているから保険の個別指導が怖い,厚労省の技官は死ぬほど怖い・・・診療報酬を上げてくれとは死んでも言えないんだとか
う~ん,にわかには信じられない話ですが,この状況を打破しようとして,地方の開業医である津曲先生は日歯学会の会長選挙に立候補までしたそうですし
一般の歯科医はこれをどう思っているんでしょうね?
「おいおい,暗黙の了解だろ。寝た子を起こすようなことするなよ!」・・・とか?
なんだかここには一般人には伺い知れない底の深い問題がありそうですねぇ
(ref. MRIC医療メルマガ)
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