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テーマ:バスケ☆bjリーグ(283)
カテゴリ:Basketball
河内コミッショナーが開幕以後めっきり大人しくなってしまった。
観客動員が予想以上に伸びないので頭を抱えているのではないかと思えてしまう。 (だから開幕前から大口叩くなよと言ったのに。苦笑) さて、bjリーグのリーグやクラブのフロントを見ていて、改めて感じることがある。それは、スポーツ経営者の多くはファン気質とサポーター気質を取り違えているのではないか、ということだ。 ファンが何を考えているのか、何を望んでいるかについては、マーケティングの本場米国では様々に考えられている。ニーズの抽出に始まり、どうすれば毎試合スタジアムに来てくれるか、どうすればグッズを買ってくれるのか、CRMについて様々な戦略を持っている。私も研究としてはその方面が専門なので、システムをその点で見習うべきものは多いし、日本においてこの分野を発展させたい。 ただ、この分野は一般性を持たせなければならない、アカデミック特有の問題を抱えやすくなる。私が卒業論文でライブドアの小島氏にその点を指摘されたのは以前書いた通りだ。私はその時のやり方が間違ったと思っているわけではない。ただ、あくまでそれを前提として意識し、実践には活かして行かなければならないということを言いたい(当時それを言えなかった私は未熟だったというほかはない)。 話はそれたが本題に入る。経営の実践で大事なことは、ファンとサポーター気質というものをそれぞれ汲み取らなければならないことだ。そしてそれは簡単に全体像として捉えられるものでもないし、外側から見られるものでもない。 先日の試合前に、顔見知りのリーグスタッフに遭遇して少しだけ話をした。この方は東京を応援するがブースタークラブには入らない私に驚き、入るように即していた。別の人が来て話はここで止まったのだが、今週お会いするときに身内批判覚悟で次のことを伝えようと思っている。 バスケではブースターという、コアファンの気質は一括りには考えられない、そこを理解していますか、と。 外側から見ると、コアファンは必ずユニフォームを買い、必ずファンクラブに入り、必ず毎試合足を運ぶものだと一般には見えるらしい。しかしいざコアファンになってみると、当てはまるファンもいればそうでないファンもいる。内情は実に多種多様でイメージが異なっている。私らは以前からこれを虚像と実像という言い方をしているのだが、bjリーグの大半のスタッフは虚像しか見ていないように感じる。 東京アパッチのブースターは年に3000円かかる。ユニフォームは8000円以上かかる。チケット代や交通費、あるいはブースターの交流費は削れない。例えばそういう金のない私なら、そのお金で旗やゲームフラッグを作ったりする。(ブースターは確かにチケットは安くなるが、そもそも会場以外での割引購入方法がわからないのでそうしていない)また、ユニフォームは高くて買えないので、チームカラーの紫の服をどこかで買ったりして少しでも盛り上がりに貢献しようとする。ファンクラブに入会するのは自分のためだが、上のことは他の客を少しでも増やして、クラブに貢献しようとする考えに基づく。年間チケットはお得だが、毎試合行けるわけでもない、いつ行けるかわからないから買わない。全て行けなくても買うことでクラブに投資をする精神もサポーターの考えることだが、私なら金がないから別の方法でクラブのお金を増やそうと必死に考え、一方で自分はお金と相談して他の人が行かないアウエーにまで追いかけ、声を上げるのだ。 こういう考え方について、現在世界に存在するクラブやリーグはどれだけ理解しているのか。アメリカ的経営手法の代表格であるCRMの考え方で消費者を説明すると、20:80の法則(上位20%の顧客が売り上げの80%を占めるからそこを突付け)となってしまう。しかし私達はこの20%に入るわけがない。では、我々はダメ顧客なのか???? 私はそこに、未だに未解明のスポーツ経営の特徴があるのではないかと思う。 そういう私達が喜ぶのは、例えばとにかく情報を発信して距離を近づけてもらうこと。一例として、スタジアムを紫にしたいということについて、我々とスタンスの近い宣伝をする(売る安いグッズがないなら「何でもいいから紫の服を着てきてくれ」「紫のものを持ってきてくれ」と言う事もできるわけだ)ロイヤリティと数が上がればそのうちグッズは売れるものだ。 しかし、どうもお金がないからか、リーグを始めお金になることを中心に考えている気がするのだ。だから選択肢を狭めている。 既に休刊になってしまったが「Sports Management Review」のような専門誌クラスですら、このような実像をほじる試みの話が全く出てこなかった。「サポーター魂を身に付けろ」という話があったが、私以上のサポーターがあれを読んだら鼻で笑うか、そんなものじゃないと怒るだけの気がした。 (←11月28日訂正。特集でなく記事にそのようなことが書いてあっただけでした。編集者始め皆様申し訳ありません。) サポーターというのはメディアで言っているような単純なものでもなければ、外から見て一朝一夕に身につくものでもない。私よりもっと深いことを考えている人はいくらでもいる。そういう人の重要性や性質を理解している経営者はほんの一握りに感じる。アメリカでスポーツ経営を学んでいるわけでもない、出向しただけのFC東京の村林氏がサポーターから絶大な支持を受けるのは、彼がそれを理解し、サポーターの意見に常に耳を傾けるからである。 せっかくJリーグという見本があるのだ。そこを甘く見ている人たちは、まず入門編として清尾氏などの浦和レッズサポーターに関する本でも読んで、自分で毎回彼らの和にでも入って肌で感じてみろよ、と思ったりする。あるいはそういうブレーンを外から招く。 広瀬一郎氏は選手出身の経営者が育つことが幅を広げる、と言っているが、私はこれに更にサポーター出身の経営者が育てば更に幅が広がるのではないかと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.11.23 03:36:46
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