Decoさんからのリクエストが復活第一弾。
Jリーグオールスターというのは、ちょっと考えれば摩訶不思議なイベントではある。欧州でそんなことをやっているリーグは聞いた事がない。日本もおそらくはプロ野球のオールスターから来たもの。サッカーの世界で世界基準を考えた時、過密日程を縫ってまでこんなことをやる必要があるのでしょうか、という議論はあって当然だ。
一年位前、こちら(http://kenbtsu.way-nifty.com/blog/2005/09/post_93f6.html)でこのような議論があった。あれから一年、日本サッカーを巡る状況というのはまた変化しているように思える。W杯が終わった今、日本は若手や新たな逸材をどんどん発掘しなければならない時期に来ている。代表戦しか興味がない方々でも、次にどんな選手が代表で活躍するのか、それには興味あるよ、という人は確実に存在する。
日本サッカーへの興味は、「代表>海外組>Jリーグ」くらいの順番だろうと思う。この中にオールスターを組み込むことで、「海外組>オールスター>Jリーグ」と一つクッションを入れることができる。
このことに対しては、2通りの考え方が出来ると思う。一つは私がここまで述べたような、「オールスターを組み込むことで日本サッカーにより興味を向けさせよう」というもの、もう一つは「そんなことをしているから一般ファンは有名選手しか興味が無くなる。とにかく地元のJリーグを見させる努力をしろ」という考え方だ。今W杯後も、代表偏重の多くのサッカーファンへの批判が起こっていた。私も、おそらくは批判する側のファンであろうが、でも、代表だけ見るファンの気持ちもよくわかる。彼らがJリーグにそれだけの興味を持つ環境が、今の日本にはないのは事実だと思う(責任を問えば、メディアにも協会にもJクラブにもあると思うが、長くなるので今回は書かない)
それを踏まえれば、そういう彼らを少しでも振り向かせるきっかけとしてのオールスター、という位置づけは決して悪いイベントではない。今年のオールスターでも、内田、藤本、青山、中村北斗などのなじみのない有望な若手選手が出場している(まぁWYに出ている選手もいるが)。そういう新たな代表候補に注目するなどで興味が沸けばよい。普段からJを観ている人でも、今回の茂庭のように普段は絶対やらない股抜きフェイントをしたり、真剣でない勝負ならではの楽しみがある。そのうちラボーナくらい出るかもしれない。
確かに真剣勝負ではない。でも、少なくとも海外クラブを適当に呼ぶ親善試合よりは、日本サッカーの将来に向けてはるかに価値があるのではないだろうか。そういう道筋があるイベントは、最低でも年1回はやってほしいと思う。