原采配の限界?
しばらくFC東京について書いてなかったのだが、事態が事態だし、この辺で総括してみようと思う。昨日でチームは6連敗にまで達した。それでも、昨日の味スタは4万人も集まってくれて(私の予想は27000でした。あちゃー)、負けはしたけれどもブーイングの起こらない、選手は精一杯戦ったという試合を見せてくれた。一部の選手を除いては責める事はできない。では、責められるべきは誰なのか。私はいよいよというか、我らが原博美の首が危なくなってきていると思う。昨日の試合後友人と話していたら、今朝のスポニチでこんな記事が載ってしまった。原の戦術については、限界説が何度か出ていたのだが、今季も序盤の連勝でいい気になり、そんなことは忘れていた。連敗して、根本が変わっていないことに改めて気づいた。では、原の限界とは何か? 上手くは言えないのだが、「過剰な年少化と、選手のやりくりの欠如」ではないかと思う。彼の攻撃サッカーは、敵の誰かがボールを持ったら2,3人でプレスをかけてボールを奪い、シンプルにサイドに流して攻めるというカタチである。そんな方式に4バックは最適だし、サイドを突付いた後に中央の選手がいないと見るや、今シーズンからボランチを今野神1人にして、2列目を増やす方式に変えた。良いやり方だろう、ただし短期決戦においては。 言うまでもなくだが、この戦術は異様に体力を消耗する。サッカーは1試合での交替枠が3人であるから、全ての選手を変えることはできないので、多くの選手が90分出場する。昨シーズン辺りから、代表選手も増加してカップ戦も勝ち抜き、平日のリーグ戦も組まれて過密日程になっていった。そんな中で続けてハードな戦術で90分出させられたら、持つはずがない。金沢や戸田については怪我するべくしてしたと思う。 過密日程で怪我人は出やすいものだし、それは矢野フィジコにも責任は出てくるが、それに向かない戦術を常に組んでしまっている原監督の責任は当然追及されるべきだろう。 どうしろというのかと言うと、単純に戦術のオプションの確立,そしてそれに見合う選手を揃えることだと思う。サイドを使った攻撃サッカーは、ハマルと見ていてすごく面白い。でもこのような戦い方を炎天下で何試合も続けたら、面白い内容は見られないし、それこそ選手が倒れてしまう。だからサイドの選手の負担を減らすためには、時には3バックにすることだって必要だ。少なくとも数として、足りないと言われているサイドの選手は半分で済む。過密日程だから負担を減らすシステムにするとか、防戦だから後半から攻めに転じようとか、そういう転換が必要なのだが、それに長けた選手は少ないし、原自身この能力がまだまだ足りない(この前の山本の話でも書いたけど)。今のチームは若いのだから、だからこそ,そういうやりくりの上手い監督が必要になる。もう一つ、今の東京の選手構成は明らかに変だ。若手が多いのは大めに見るとしても、DFもMFも中央の選手の方が多い。その上攻撃の核となるFWやサイドアタッカーがほとんどいない。戸田、石川、ルーカスのうち誰かが欠けると得点の匂いは全くしなくなる。これは、そのポジションの選手を要求しなかった指揮官、獲得しなかったフロントの責任が問われてもおかしくない。まぁ、難しいのはじゃあ誰にするか。上のような戦いの出来る監督が日本にほとんど存在しないこと。現在のところ岡田しか見当たらない。Jリーグの外国人では、トニーニョ・セレーゾやオシムはやはり上手いと思うし、何よりジーコがやりくりの上手い監督だったりする。海外からこのような人を連れてくるのは難題だろうね…。